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適性試験

適性試験の受験票が届いてから数日後です。



「では、行って参ります。お父様。お母様。」

「頑張ってらっしゃい。」

「はい!ですが、御期待に応えられるかわかりませんが!」

「ははは。気にする事はない。いいんだよ。なんでも精一杯やることが大事なのだから。」

ニコッ。

ニコッ。

ニコッ。

みんなで穏やかに笑顔を交わしました。

「それに――――アリィはやれば出来る子さ!」

「ありがとうございます。」

お父様からの言葉ですので、お気遣いいただいているとはいえ嬉しいですね。


「では。」

馬車へ乗り込み2人に手を振る。




「……良かったんですの?」

「何がだい?」

「ふふふ。アリィはどう思うのでしょうね。」

「ああ、楽しくなるといいね。」

「まあ。」





――――今日は適性試験の日です!



ラフレイン王国では15才で成人となる。

そして15才になると、貴族・平民関係なく全ての人が専門学園へ通うことになるのです。それに伴ってまずは適正試験を受けることになります。



※適性試験※

国が人材育成のためにと与えた専門学園入園に関わる試験で、

全ての専門分野の適性試験を受けるのです。

その後試験結果通知が送られてくることになっています。

試験結果は、各分野の適性ランクがかかれておりまして、

それを受けて適正があるとされた専門学園の中から自分の学ぶ道を選ぶことになります。

※※※※※※※※




この国の発展と若者のためにある制度ではありますが、卒業後の職業については縛りはないのです。

必ずしも学んだ分野で職を得なければならない――――と言うことはありません。

ですので、中にはあえて将来就きたい職と異なる専門学園へ修学する者もいるのです。



と、言うことでこれから適性試験を受けにいきます。



「いってらっしゃいませ。アリィお嬢様。」

御者のタミアンに試験会場まで送ってもらいました。



「わぁ~人がいっぱいいますね~。」


「はーい。受験票に書かれております順番に会場を回ってくださいませ。」

と案内人の方が言っているのが聞こえました。


受験票を開くと言われた通り、順番が書いてあります。

「最初は~。文学図書ですね!……と言うことはいろんな国の語学と本の知識。……うん、精一杯やってみましょう!」


「文学図書→経済商家→制作美術→文官→騎士→魔法の順番ですね。」


それぞれの思考の試験がある。

なのでかなりの過密スケジュールだった。

朝から論文と何故か読書→計算・地理→設計・デッサン→軍略とまたもや何故か謎解き→好きな武器での手合わせ→水晶を持たされて好きな魔法で的を当て。


…………流石に疲れました。


受験生は多いので順番はそれぞれ違かったようです。



「ふー。やっと終わった!」

けれど、やっぱり私は平凡なのよね~。何をしても、一応出来ます程度です。ですので、今日の試験の手応えも受けましたよ~程度ですね。




皆試験が終わったようで帰宅する人で溢れかえっています。


“ドン!”


「あ!すみません。」

「いえ、こちらこそ。」

少し疲れてボーッとしていたのでしょう。人様にぶつかってしまいました。


!?「あの?何か?」

強く当たってしまったのでしょうか?なんだかぶつかってしまった方にすごく見られています。


はて?

「いいえ。失礼致しました。何でもないですよ。」

何だかそのまま目が合ったままに……。


「「……。ふふ。」」


何となくこの間が面白くて2人で笑ってしまいました。あら~優しく笑う人ですね。


「では、また!」

「はい。また。」




……さらに、はて?

また!と言われて思わず同じように返してしまいましたが、あの男の方は…………どなたでしょう?

緋色の瞳が綺麗で整った顔立ちをされていましたね。


去っていく背の高い濃灰髪を眺めて少し考えましたが。

「会ったことはやはりないような気がしますね。」

「……。」



「まあ、帰りましょう。う~ん特によくできた試験もなかったわ。」

まあ、終わったのだから帰ってお茶にしましょ★

あとは、結果待ちですね。




それぞれ、文学図書学園、経済商家学園、制作美学学園、文官学園、騎士学園、魔法学園です。

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