どんな人でも約1年で作家能力を一気に上げる方法
だいぶ前の話なのですが、ライトノベルの通信講座を受講したさい、気になる文章修行法がテキストに掲載されていました。
それは小説の写経です。内容を一字一句書き写すのです。
そのテキストには、作家志望者は多いのだけれど、実際に小説を丸々一冊分書き写す人間は少ない、とありました。
たしかに、当時私もその一文が気にはなったのですが、せいぜい好きな本のクライマックスを部分的に書き写すぐらいで、小説の写経といえるほどの訓練はしませんでした。その小説講座も、結局途中で挫折してしまいましたし(笑)
それからかなりたって、長い時間が取れる時期があったので、その折に一冊だけ写経を試みたことがあります。選んだのは、好きな時代小説家の一冊。途中で飽きないように未読本でした。
読書端末片手に、大学ノート約3冊分、おおむね2週間ほどかかって終了しました。
普通に忙しい時だったら、少なくとも一ヶ月はかかったでしょう。
どれほど写経の効果があったのかはわからないけれど、その時のノートは一応まだ手元にあります。
細かい文章表現に迷った時に開いて、参考にしたりできるので便利です。
ところで、とあるブログを閲覧したさいに、有名ブロガーの記事を25万文字ワープロで書き写すと、それを行ったライターの文章力も上がる、という話を読みました。25万文字というと、ラノベにして約2冊分。
どうやら、私はまだまだ修行が足りないらしいです(笑)
実際に作家修行している方のサイトなどのぞくと、実は小説家を目指すための写経量の基準はちゃんとあって、おおむね小説5冊分だそうです。
それをやったある作家さんは、某新人賞の最終選考までいったとか。
おそらく全て同作家の本を写すのでしょう。作家さんによって、語彙や表現の空気感が全然違いますしね。
これをやろうとすると、最低でも約半年、のんびりやれば確実に1年以上かかりますが。
それで思い出したのは、週刊ジャンプ元編集長のお言葉。
「新人がプロ漫画家としての画力を得るまでの修行期間は、大体3年」
はっきりそう区切られることで印象に残っていた言葉ですが、確かに修行3年というのは、たまに聞く話です。
であれば、この小説の写経5冊1年というのは、むしろ短い。文章であるだけに、絵の模写修業よりも習熟はより早いのかも知れません。
ただし、小説家になろうの場合、筆力や語彙よりも、ストーリーのセンスやアイデア重視なところもあるので、新鮮なネタを考えついた方は、書けるうちに書き始めた方が早道かもしれないのですが。
つまりは、時間と根気こそかかるが、こういうシンプルかつ確実に能力が上がる方法論もあるよ、というお話です。千里の道も一歩から。やるも自由、やらぬも自由ですが効果の程は折り紙付き。
飽きて面倒になる作業ですが、趣味でなく出世払いのアルバイトだと思ってやれば案外続くかもしれません。
私自身、たった一冊しか写経出来てないので、全く偉そうなことは言えませんけれど・・・・・・
でも興味のある方は、キ○ドルなんかを立てかけて(ブックスタンド使用がお勧め)、短編小説の写経あたりから始めたら、1年後にはとんでもなく実力UPをしているはずですよ?
それではこのへんで、乱文乱筆失礼いたしました。