扉を開けたら、異世界へ
初の投稿です。
ロマサガ風にしたいけど、オリジナルで頑張るよ。「ラストバトル」聴きながら書いてると、テンション上がるぅ。
良かったら、感想と評価待ってます。m(_ _)m
序章
日が沈み、静かな夜を迎えた。
蛙の声が聞こえ、木が揺れる音を感じた。
俺はそれと共に歩道を歩き、夜空を見上げた。
俺はみんなとは違う人生を送っている。
俺の名前は如月 煉哉。役職は殺し屋だ。
性格は同僚からはめんどくさがり屋と言われた。
今日も同じ事をする。いつもの事だが。
今日は誰を殺すか知っているし、目的地へ向かっている途中である。
しかし、俺は人生を変える事になるとは思っていなかった。
そんな事とは知らずにいつものように、眠たげな目であくびをし、ゆっくりと歩く。
俺は呟いた。
「もう、殺す仕事は辞めようかな。」
そう思った理由としては、過去にいろんな出来事がありすぎて精神的にキツイと思ったからだ。
考えている内にそろそろ到着する。
見えた。到着後ぱっと見て、新しく建てた家なのかと思った。鍵は、俺が作ったどんな鍵穴でも開くクリップだ。
ドアを開けると同時に不思議な声が聞こえた。
「……の世界……開こう……。」
微かだが、俺はその声を逃さずにしっかり聞き取った。開く?なんだそれと思ったが、その声を聞くと強制的に目を閉じてしまった。
目を開けると、そこは見知らぬ所だった。
辺りはどこかの商店街のようであった。だが、いつもの世界ではなかった。人ではない者がいた。
それは、スライムに、オーガやエルフなどが居た。
驚きを隠せなかった俺は声を上げた。
「なんだこの世界はーーー。」
すると、俺の声を聞いた者達が睨みつけた。
なんと、オーガが剣を構えこちらに向かってくる。
俺は逃げようとはしなかったが、持っているものはサバイバルナイフだけである。
サバイバルナイフは短剣なので、届くはずがない。
投げようと思ったが、不利になる。
もう、俺は死んだなと走馬灯のように走った。
だが、目の前に俺と同じ人間がいることに気がついた。その男は何か言っている。でも、聞き取れないまま、頭を強く打ち倒れてしまった。
目を覚ますと、どこかの部屋だ。どうやら、誰かに運ばれて、今ベッドに寝転がった状態でいる。
俺は起きて、部屋のドアを開けすぐに階段があった。
下に降りたら、昨日いた人が料理をしていた。
いい匂いだ。そんなことより、言わなければならない。俺は言った。
「昨日は助けていただき、ありがとうございました。
」と感謝しながら言った。
すると、彼は
「気にしないで、たまたま通っただけで僕は何もしていないよ。」と笑って言った。
「さぁ出来たよ。君の分もあるから食べなさい。」と
にこやかな笑顔で言った。
その男は、赤髪で178cmぐらいで長身だった。
とりあえず、俺は彼が作った朝食を食べることにした。
食べている途中に、俺は言った。
「この世界は何がいますか。」と聞いてみた。
「君はここの世界の人じゃないんだね。んーそうだな…。」と難しい顔を浮かべたがすぐに言い放った。
「この世界は、獣、竜、人、妖精などが住む世界さ。」
と、あのにこやかな笑顔で答えた。
「あと、敬語は要らないよ。僕21歳だし。」と言い、笑った。
「俺と同い年なんだな。元の世界へ戻る方法は知らないのか。」と俺は緊張を解いて、いつもの口調で言った。すると、返事はすぐに返ってきた。
「戻る方法はないと思うよ。」と言い、何か知っているように見えたが、俺は殺し屋を辞めたかったからこれ以上の質問は言わないことにした。
食べ終えた後、お互い自己紹介をして、彼の名前を知った。彼の名前はジャック=アンダーソンと名乗った。そもそも、ここは誰の家だ。
「この家は?」と言うと
「僕たちの団さ。」と答えた。
団?確かに、家にしてはゴチャゴチャしていて、彼が置きそうではない、たくさんの服がばらまかれていた。さらに、階段がたくさんあり、武器庫と書かれている部屋も見つけた。
「団に入れと言うことか。」と首を傾げた。
「どっちでも…しかし君はどこに行くんだい。」と落ち着いた雰囲気で真顔で答えた。
「ここの世界の事も知らないし、助けていただいた命に関しては借りを返さないといけないので入団するよ。」と俺はこの世界で生き抜くために必要と思い、入る決意で言った。そう言うと彼は
「入ってくれるの、とても有難い。」と嬉しそうに言った。
「じゃあ、団長に言って来るね。」と言い
「そこで待っててね。」とまたあのにこやかな笑顔で言った。
俺は「分かった。」と言って待った。
音がする。階段の方からだ。
誰かがこちらの方に向かって来る。ジャックが行った方向は違う。まず、この部屋は料理する所と洗濯する所がある。次に階段が四つあり、東西南北にある。そして、西の洗濯部屋のすぐ北西側に武器庫があり、料理部屋の南東側奥に廊下がある。ジャックは南東側にある廊下に行ったのだ。
南の階段から上がって来ている、男の声がする。
「ジャックが言ってた、期待の新人って一体どんなやつかな。」と興奮しているように言った。どうやら、1人では無さそうだ。
もう一人の方は、女の声だ。
「アーティムったら、何ワクワクしてるのよ。もうすぐで、試験があると言うのにそんなヤツに構っている程暇じゃ無いでしょ。」と呆れたように言った。
ジャックのやつ、俺の事を期待の新人と言っているのか。今、気がつけばサバイバルナイフがない。
どこにいったのか考えている内に階段から上がってきた。
「あら、あなたが期待の新人さん」と言った。
女の人は、髪型はポニーテールで金髪、ジャックより身長は20cmぐらい差があり、俺よりも身長が低い。
俺は「そうです。」と椅子に立ち上がって笑顔で答えた。
すると、女の人がアーティムと呼んでいた男が
「待っていたよ。昨日ジャックがスカウトしたみたいだね。役職何にする。朝食は食べた?」といろいろ言ってきて、返すのが困った。アーティムという男は隣にいる女の人と身長は変わらず、髪型は短髪で色はブラウンであった。とりあえず、「今日から入団するのでよろしくお願いします。」と言っておいた。挨拶を終えると、都合よくジャックが現れた。
「挨拶は終わったのかな。」と言って、「団長を連れて来たよ。」と笑顔で言い終えた。
なんと、その団長は身長183cmぐらいあり、ガタイがある30代前半の男の人であった。ヒゲが薄くあり、髪型はマッシュで色は金だった。
「よう、待ってたぜ。話は聞いている。入団手続き書は済ませているから大丈夫だぜ。」と言った。
続けて、「さぁ、ジョブを選びな。」と言って紙を渡された。
俺はその紙をみた。よく、ジョブって聞くとゲームであるが、選ぶのに時間がかかってしまいがちだ。
俺はバランスを考え言った。
「みんなはどんなジョブなんだ。」と聞いてみた。
まずはアーティムからだった。
「オイラは《アーチャー》。弓を打つの楽しいよ。」
その次は女の人だ。
「私は、《プリースト》よ。まぁ、魔法はいろいろ使えるから飽きないわね。」と言い
「まだ名乗っていなかったわね。私の名前はオリヴィアよ。よろしくね。」と言ってきたので自分の名前も言った。そこで、アーティムが
「オイラの名前知ってる、知ってる」と聞いてきたので
「アーティム君だろ。」と言ったら「おーオイラの名前知っていたのか。」と言い何故知っていたのかは後ほど理解したようだ。その次はジャックであった。
「フフッ。僕のジョブはね。《シーフ》さ。似合うだろ。」とあのスマイルで言った。確かに似合うと思った。
最後に団長だった。
「俺のジョブは…」とこちらを見て言った。
俺は息を呑んだ。
「教えない。」と大笑いして、言った。
調子の良い人だと思った。
「好きなジョブ選んどけ。アッハッハ。」と団長は笑い言った。
俺は「まぁとりあえず…」と言い、ジョブが書いてある
紙をもう一度みた。
ジョブは、《ファイター、プリースト、アーチャー、ガーディアン、シーフ、サモナー、ナイト、ウォーリア》と書いてあった。
悩んだ結果、《ナイト》にすることにした。
そして、ジョブ申請所へ行き、力をもらった。
今日は、団長にいろいろ聞いた。
団の名前は 【炎戒の鬼神】と言う名前だ。
団員は総9人。いなかった人は情報収集しているため
今は自分を含め5人だけだ。
団にはランクがあり、F~Sまであるみたいだ。
自分の団ランクはF。新しく入って来る人も少ないので、アーティム達が喜ぶ理由が分かった。
ジョブには更に上位クラスがあるらしい。
団長は上位クラスのジョブらしいが、教えてくれない。更に名前も教えてくれない。謎が深まるだけであった。
聞いている内に夜になった。戻ってきた団員たちとも自己紹介し、夕食を終え、寝床へ着いた。
俺は思った。人生変わってるなと思って、昨日の事を振り返り就寝した。
第1章 登竜門
朝起きたら、すぐにジャックが朝食を用意してくれていた。今日は、ジョブの武器を買いに行くつもりだ。
武器庫には、俺以外の団員分しかないため、行くことになる。
朝食を食べ、ジャックと一緒に行く事になった。
団のギルドを出ると、街がたくさん建ててありT字路になってて東に武器屋があるみたいだ。意外とすぐにあるのかと思ったら、3km進んだらあるという。
たかが、3kmだ。慣れている。
街を歩いている途中、ジャックが突然言った。
「この街は美しいかつ平和さ。何の争いもない。
ただ、今年は…何かが起こりそうだ。」と不安な顔を浮かべた。
「何か、起こるのか。」と尋ねてみた。
「そこまでは分からないんだ。でも、君はどうしてこの世界へ来れたんだ。」と回答と質問された。
「謎の声で…。」と起こった日の事を思い出し、話した。
「なるほど、多分それは《召喚士》の能力で来れたんじゃないかな。」とジャックは予想した。
「ただ、別の世界から呼ぶというのも謎なんだよな。」
と真剣な表情で言った。
俺は「その《召喚士》と言うのは別世界からも呼べるものなのか。」と聞いた。
「不可能に近いかもしれない。なぜなら、この世界にいる者達だけが召喚出来るため。別世界からは無理なはずだが。」と語った。
「じゃあ、誰が俺を呼んだんだ。」と言ったもの、謎が深まるだけであって解決できる内容では無かった。
話はそこで終わった。ジャックからモンスター達の話を聞いて、武器屋までその話で時間が潰せた。
武器屋に到着したら、店の店主であるゴブリンが言った。「お前見かけない顔だな、ジャックそいつぁは新人さんかい。」と言った。
「あぁ、新人だよ。ジョブは《ナイト》だ。飛びっきりいい武器を頼むよ。」とジャックは慣れた言い方で言った。
店主ゴブリンが「任せておきなぁ。お前さんらの団はいつも慈善活動してくれているから、そのおかげでいい武器が作れるし、売上も良いよ。」と感謝していた。
「あっ、しまった。もっとこれよりいい剣は他のやつに売っちまった。ジャック、ロングソードでいいかい。35ジュリーだよ。」と美しい剣を持って、ゴブリンが言った。
「いや、こいつはロングソードにぴったりだ。まだ、慣れてもないからそれで十分だ。」と言いジュリーと呼ばれる宝石を出し払った。
「おっと、盾もついでにオマケだぁ。」と言い、ジョブ《ナイト》の武器は揃った。
「今日はありがとうよぉ。」とゴブリンが手を振りながら喜んで言って、俺らは武器屋から出た。
「ようやく、買えたね。」といつものスマイルで言った。
「ありがとう。これで武器の方は大丈夫だな。」と感謝込めて、安心して言った。
しかし、そこでトロールがこちらに来ている。
「おい。そこのお前、俺と戦え。」と言った。
安心していたのが変わりすぐさま戦闘態勢に、殺し屋で得た経験をフルに思い出した。
「待ってください。なぜ、戦う必要があるのですか。」とジャックが聞いた。
「フン、雑魚がぁ。調子に乗るなぁぁぁ。」と言ってジャックを手で突き飛ばした。
ジャックの方へ行こうとしたが、スイッチが入ってしまった。
「標的は俺だろ。訳もなく無関係なやつに突き飛ばす必要はないだろ。」と怒鳴った。
街の住人達がざわめき始める。
「うおぁぁぁぁぁ。死ねいぃ。」と突っ走って、棍棒を振ってきた。
「遅い。」と呟き、棍棒をかわし、トロールの背後に回り、剣を思いっきり振り、足を切断した。
「ぎぃやぁぁぁぁぁぁぁぁ。」と嘆き倒れた。
すぐにジャックの元へ行った。
「大丈夫か。ジャック。ジャック。」と言ったが、意識が戻らない。
「救急は、いないのか。」と大声で呼ぶが、住人達は隠れる。そこで武器屋の店主ゴブリンが駆けつける。
店主ゴブリンに説明し、応急処置を行ってもらった。
「よぉし。これで大丈夫だ。一時間後ぐらいに意識が回復するぞぉ。安心しな新人。」と安心した顔で言った。
「ありがとうございました。」とペコリとお礼をした。
「傷があったら、俺じゃ役不足よぉ。」と笑って言った。武器屋の2階でゴブリンと俺は、ジャックを見守りながら、武器の知識について教えてもらった。
一時間後にジャックは意識を取り戻し、ギルドへ帰った。
バルジーとアレキサンダーから「煉哉、遅いじゃねーか。」と怒られたが起こった事を説明した。
バルジーは情報収集に行っていた4人の内の1人だ。
青髪で目つきが鋭く、俺と背は同じくらいだ。
ジョブは《ガーディアン》。
アレキサンダーもバルジーと同じく4人の内の1人だ。
紫色の髪の毛で目は穏やか感じだが怒ると鋭くなる、背は173cm俺と+3cm差がある。ジョブは、《ウォーリア》。
リリィが心配していた目で、「私がついて行けば、こんな事にならなかったの。」と言った。
リリィも同じく4人の内の1人だ。
桃色の髪の毛で、ロングヘアー、団の中で1番背が低い。落ち着いた目で優しい。ジョブは、《サモナー》。
「安心してください。この通り大丈夫です。」とジャックが何事も無かったように話す。
「腹減ったー。」と俺とバルジーは言い、いつものようにジャックが笑顔で答えた。
昼食時間だ。集まったメンバーは、リリィ、オリヴィア、バルジー、アーティム、ジャック、そして俺だ。
団長は、他のギルドとの交流。アレキサンダーとシーザーはモンスター討伐へ。
シーザーも同じく、4人の内の1人だ。緑髪で目はシャキとしている。身長はジャックと同じくらいだ。
ジョブは《ファイター》だ。
「試験勉強は進んでいるの。」とオリヴィアが言う。
「大丈夫。大丈夫。オイラは的を外すことなく正確に狙えているから、中位クラスへ楽勝に進級できるよ。」と簡単そうにアーティムが言う。
「ほう。お前は試験日当日、前みたいに緊張して的を外さないのか。」とギラっと睨んだバルジー。
「あなたも頑張りなさいよ。」とオリヴィアが言い返す。
「大丈夫だ。守備率75%いい調子だ。ほとんどの攻撃はこの俺の雷の盾が守ってくれる。そういう、オリヴィアはどうなんだ。」と不敵な眼差しで言い返す。
「それは…大丈夫よ。フレイムからタクティカルフレイムに成長出来たわよ。それにアイスからブリザードになったのよ。しっかり、本番に唱えたら進級出来るよ。」と睨み合うオリヴィアとバルジー。
そこで、ジャックが「お待たせ、今日はリビングシャークの刺身だよ。」と言って話を反らせる。
「待ってました。」と俺が言う。
リリィが「いただいたまーす。」とニコニコしながら言った。
「刺身の取り合いだぁぁ。」とバルジーが言うと俺も負けずに取る。
昼食後、防具を買いに行くため。今度バルジーと一緒に、防具屋へ行く事になった。武器屋とは反対側だ。
そこまで、遠く無かった。バルジーは、《ナイト》の防具は軽装で良いと言って、軽いが硬いアンドラの鎧を買ってもらった。ジョブについて聞き、ギルドへ帰って行った。
「ただいま、戻った。」と俺が言うと、リリィ走ってきて「初の討伐ですよ。」と慌てながら言った。
急に討伐と言われたので驚いた。
「良かったじゃねーか。早く討伐しに行こーぜ。場所はどこだ、リリィ。」とバルジーが楽しそうに言った。
ギルドでは、討伐依頼が出る。
それなりの報酬も出るが、失敗すれば報酬が貰えないしギルドの評価も落ちることになる。
初の討伐だし、ここは成功したいと俺は思った。
「場所はジア村のザナン山の山頂です。」とリリィが落ち着きを取り戻し言った。
「了解」と言って、俺とバルジーはギルドを出てこの街の北西側にジア村へ行くことになった。
討伐内容を見ると、『ザナンドラゴン討伐』と書いてある。俺とバルジーは全力疾走で向かった。
一時間後に到着した。
「着いたぜ。ここがジア村か。」と息を荒げ、バルジーが言った。
ジア村の雰囲気としては、川の流れる音が聞こえるほど静かだ。山に囲まれ、木で作られた家が12件あるくらいだ。更に田んぼみたいなものもあり、何かを栽培しているらしい。特に変わった様子は見られない。
「村長がいるはず、探しに行こーぜ。」と言った。
「分かった。それじゃあ、俺は右辺を探索する。バルジーは左辺を探してくれ。」と言った。
「ラジャー。」と言って、お互い村長を探すことにした。
「まずは、家だな。」と簡単そうに呟いた。
歩いて数分、森があるすぐ近くに獣の唸り声が聞こえた。
「アォォォォォン。」と何回も誰かとやり取りしているかのように、こちらに向かって来ている。
俺は、とりあえずこの場から去るように音を立てずに
家に辿り着く。
家のベルようなものを鳴らすが、誰も出て来ないことに気づく。もしくは誰もいない。
他の家へ行ったが、誰もいない。
何かがおかしい。一旦元の場所へ戻り、バルジーと合流することにした。
バルジーも状況は同じだった。
「村長も居ないし、村の人までもが居ない。」と怯えたような声で言った。
「目的はザナン山頂へ行けばいいんだろ。」と返した。
「行くためには、鍵が必要だ。」と返された。
森の方で、獣の声を聞いたのをバルジーに言ったら、「なんで、それを早く言わないんだ。」と怒られたが、獣の声がする方向にすぐ行くことにした。
すると、獣の声を真似ていた村の住人達がいた。
「ようこそ、ジア村へ。」と招かれた。
なぜ、人がいなかった理由を聞くとザナンドラゴンの被害を受けないために安全な所へ向かった先がここらしい。一つ大きなテントがあり、住人達が生活できるようなスペースはあった。
村長に会うことが出来た。鍵を貰い、いよいよ討伐開始だ。
山を登ること、2時間そろそろ赤い空が黒い空となる頃になる。
「もう少しで到着するぞ、準備をしておけ。」と山頂の方向を見て言った。
「ザナンドラゴンの火の息には気を付けろだとよ。そん時は、バルジー俺を守ってくれよ。」と村長に聞いた話を言いながら、退屈そうに話した。
「守ってやるが、煉哉も技の習得をしときな。」と言われた。
昨日、バルジーと防具屋に行っている最中、技の習得、属性について教えてもらったのだ。
技の習得については、ジョブごとに多彩な技が繰り出せる。習得方法は、練習、覚醒など色々あるみたいだ。覚醒ってなんだと聞くと、元々自分自身の隠れた才能が発揮することによって閃くらしい。
俺は《ナイト》になったので、それ以外の技を覚えることは出来ないが中位クラスへ進級することによって、ジョブを組み合わせた技を使えるようになるみたいだ。
例えば《ファイター》の技と《ウォーリア》の技が合体し、より強力なものになる。簡単に言えば1+1=2みたいな感じだ。
中位クラスのジョブは、下位クラスよりも大幅に増え、より専門向きになるとのことだ。
RPGでは、ありがちだが体験して見ると楽しいものだ。まるでゲームの世界へ来たみたいだ。
と言っても復活のスキルを覚えている人は、この世界にたった5、6人だけらしい。ジョブを極めた、【ジョブマスター】と呼ばれる者達だ。
次は、属性関係についてだ。
【火・水・風・氷・土・雷・光・闇・無】の属性があり、【火は氷に強く、水は火に強く、風は雷に強く
氷は土に強く、土は雷に強く、雷は水に強く、光と闇はお互いに強い。無は弱点もないが得意属性もない。】という関係だ。
俺はまだ属性が決まってないらしいので、今は無属性だ。
属性によって技も変化するらしい。《プリースト》は、属性を2つ持てるみたいだ。他のジョブについては、分からない。
昨日の事を思い出している内に山頂付近に着いたようだ。てっぺんは木もなく、焼けた跡がちらほらと見かけた。ザナンドラゴンの火の息とみた。
だが、姿が見えないことに気がつく。
「ザナンドラゴンが居ねえな。」と俺は思った事を言った。
「いや、上を見てみろ。」とバルジーが言い、空を見上げるとザナンドラゴンらしき姿が2体確認された。
「おいおい、2体とは聞いてねぇぞ。」とバルジーがやれやれとした顔で言った。
ザナンドラゴン達は、こちらの方を向いた。
「討伐開始だ。」とバルジーが言うと、戦闘態勢へ入った。
ザナンドラゴン体長6mほど。体の色は赤色。属性は火。
討伐難易度E。
これぐらいの難易度であれば、俺でも倒せるらしい。人生初の討伐だ。
バルジーが前に立ち、叫ぶ
「雷の加護よ。」と言うと
半径3m範囲に雷のバリアが作られた。
ザナンドラゴンは火の息を出すも、バルジーが作ったバリアの前では全く効かなかった。
しかし、もう一方のザナンドラゴンは違った。
火の玉を何発も出した。
俺はバリアに守られているが、攻撃のタイミングが分からない。
火の玉は1点集中で、同じ所を狙い。ついにバリアを壊した。
ザナンドラゴン達が勢いよく、襲い掛かる。
バルジーは「避けるぞ。」と言い、ザナンドラゴン達の攻撃をかわす。
俺は反応出来ずに、当たってしまった。
激しい痛みが全身に伝わる。
しかし、俺は何かを感じとった。
気づいたら、ザナンドラゴン達が倒れた。
バルジーが「今の攻撃凄くねぇか。」と言い、何が起こったのかを聞くと「覚えてねぇのか。」と呆れた顔で言う。
自分でも、何が起きたのか分からない。
今のが、覚醒と呼ばれるものなのか。
何かを感じとったものの、理解出来なかった。
俺は手をみた。すると、何かの紋章が書いてあった。バルジーに聞こうと思ったが、どうやら疲れ果てて眠ってしまったみたいだ。ジア村の住人達から、祝ってもらい。今日はここで泊まることにした。
翌日 ジア村の住人、村長から報酬を貰い、帰り途中に聞けなかった紋章についてバルジーに話すと
「初めて見るぞ。もしかしたら、団長が何か知っているかもしれない。」と考えている様子で言った。
俺は団長に聞くことにした。
消えたサバイバルナイフ
伏線重視なので、良い作品を目指します。