3話
銃声と女性の悲鳴が聞こえた気がして、何が会ったのか気になった少年は入り口付近に行ってみる事にした。
その事が原因でこれからの人生の転換となるとは知らずに…。
「何か今日イベントとかあったっけな~。」
銃声と悲鳴の聞こえた場所に向かっている途中そんな事を考えていたが、どうやら近くにいる人も考えは同じようで少年と目的地も同じであった。大きな催し物があるという考えからわくわくしていた。
バンッ、バンッ、バンッ
入り口付近のエントランスに差し掛かった時に再び銃声が聞こえた。
「おーおーおー!俺らが探しに行く前にゾロゾロと揃いも揃って来てくれて嬉しいねぇ!とりあえず今来たアホ共!命が欲しけりゃ手を頭の後ろで組んで膝を地面に付きな!妙な真似はするなよ?もちろん能力もだ!もしも使って抜け出そうとなんてするならこの嬢ちゃんの命はないぜ!」
入り口はシャッターが閉まっており、とりあえず見渡すだけでも顔をマスクで覆ったテロリストが数名いたのがわかった。そのうちの1人が幼い幼稚園児くらいの少女を人質に取りながら喋っていた。
硝子の破片や入り口のシャッター、既にいる人質の人々達の表情や、場の雰囲気から野次馬で来た少年を含めた人々はテロリストの言うことに従い手を頭の後ろで組んで膝を着いた。
『革命の会場に集まってくれた哀れな犠牲者方こんにちは、我々は"プラヴィーチリ"というテロリスト集団です。今ここにこのショッピングモールを占拠しました。そして、このショッピングモールの至る所に爆弾を仕掛けてあります。それで死にたくなければ入り口付近のエントランスまでお集まりください。あ、ほんとに仕掛けてあるからね。これが証拠。』
という放送と共に爆弾の音が響いた。
"イヤァーーー!"
バンッ、バンッ
「うるせぇ!」
悲鳴を遮るように銃声が響く。エントランスには数百人が居るとは思えない程静かになる。
「あ、すみません。いい所で悪いですがトイレに行ってもいいですか?」
ここに阿呆がいた。