Ⅴ
先に謝っておきます…。
すみません(汗)、すみません(泣)、スミマセンっっ(平伏)
―――主人公の暴走を、止められませんでした…orz
昨日まで連日腹痛や腰痛に苛まれ…やっと、1話分?書けたので、初のダイレクト投稿です…!(ドキドキ)
「っ…あ、ぅ……。タ、リス様…?」
「――リース」
「…え…?」
誤解は解けたはずなのに、変わらない呼び方。
思わず、そうさせた“誰か”に黒い炎と化して再燃する憤りを胸に焼き付けながら、彼女には自分的満点レベルの微笑みを浮かべてお願いをしてみる。
「“必要”なら、今までみたく呼んで?リリィ」
「!?……え…っと…」
微笑み+軽く覗き込むようにして少し上目遣いのオプション付きでやった効果があったのか、赤くなる頬をそのままにしどろもどろに顔の向きを変えて答えを探そうとしている。
………ああ…。本当に、美味しそうだなぁ…。
見た目が大人びている分、時折見せる純真無垢な反応は年相応と言うより幼さを感じて、愛でたい気分にほんの少しだけ弄りたい気分とひたすら甘やかして食べたい気分になる。
愛でたい食べたい甘やかしたい。
視界一杯にリリィの表情や仕草を堪能していれば、黒々とした炎が一時的に弱火になっていく。
――出来れば、束の間の逢瀬が終わるまではこのままであり続けて欲しいと願いを込めて、もう一度だけ懇願する。
「お願いだ、リリィ…」
「……。はい…」
リース、さま…?と、確認めいた呼びかけではあったけれど、久方ぶりに聞く事が出来た彼女だけの“自分”に、自然と笑みが深まっていく。
今までならば無条件で獲れていた物だが、今回は必死に手を伸ばしてやっと手に入れることが出来た物。感慨もひとしおだ。
相乗効果で気分も良く、何?リリィー?と、つい甘やかす時のようにゆったりとした口振りで話しかけると、一度此方に視線を向けてからある場所に向けて視線を向ける彼女。
「手、を――」
「却下」
視線の先に予想がついた時点で言おうと思いつつも、少しだけでも彼女の声を聞きたくて、けれど、やはり最後までは聞きたくなくて、遮る形になってしまって申し訳ないと思うも、自分勝手と判っているけれども、今だけは無理なので、断言する。
「充電中だから、ダメ」
リリィの願いを拒むように、繋いだ手の指先に僅かに力を籠めて訴える。
元々、逢う前の時点で不足気味だったのだ。今から蓄えておかなければ帰るまでに満タンになれそうもないのだ。
「…?充電…?」
何の?と、表情と軽く首を傾げることで示すリリィに、満面の笑顔のまま繋いだ手を互いの顔の高さに合わせて持ち上げる。
追うように、リリィの視線が自分と互いの手に来たのを確認してから囁くように語りかけた。
「もちろん、リリィの、だよ?」
言い終わりと同時に、彼女の手の甲を自分の口元へと運び、白い柔らかな肌の上に小さなリップ音を含めて軽いキスをわざとらしく見せつける。
「?!」
数秒もせずに薄紅の瞳を最大に瞬かせ、顔中がまるで瞳の色のように淡い赤色に染まるのを見て、今更ながらにやっと安堵する自分がいた。
――――大丈夫。リリィは、まだ僕を好いてくれている。…と――。
…書いてて楽しいのですが、いい加減話が進まないので、主人公に帰還命令?お願いしてみたら、OKもらえたみたいです…。←
つ、次こそはリリィのお父様が出ますっ(拳ぐっ)
―――今更ながらなのですが、こんな主人公で大丈夫か不安になってきました…(ぇ)