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初めまして。この度はお目に止めて頂き有難うございますm(_ _)m


初投稿は短編で…と、思っていたのですが…気がつけば増える文字数(主に主人公?の暴走)に、短編に手と足をつけたくらいではありますが、連載形式で投稿させて頂きました。

構想は終わりまで出来ているのですが、途中の肉付けに迷走(何ルート)中なため、時間潰しに使って頂けたら幸いです(^-^;

「婚約破棄…を、してください…」

「…え…?」


約2週間ぶりに逢うことが叶った婚約者から前振りもなくこんな事を言われたら、貴方はどう応えますか?


①聞き返す(狼狽えて)

②聞き返す(無表情で)

③聞き返す(笑顔で)

④聞き――以下略


聞き返す以外の選択肢なんて、存在する訳…ナイ、デスヨネ?


「…なんで…?」

「?!」


久し振り―僕にとっては、数日ですら愛しい婚約者に逢えないのは、とてつもなく永く感じるので―に逢うことが出来た、可愛くて可愛くて頭の天辺から足の爪先まで隅々まで愛しい婚約者からの突然の申し出に、極力穏やかな口振りで訊き返しました。


もちろん、速やかに向い合わせに座っていたソファーから立ち上がり、婚約者の隣にピタリと寄り添ってから耳元で囁いて、です。


彼女にしては思わぬ行動だったのか、愛しい婚約者は突然のことに驚いて体を強張らせてます。

表現するなら、ピャッて感じ?

緊張している仔猫がビックリして飛び跳ねるイメージに近いかも。

あぁ…。本当に可愛い。


普段…もとい、僕以外の前では、自分の家の階級が王族に最も近い位の“公爵”であるからか、ノブレス・オブリージュの思想を遵守し、貴族階級内では節度のある貴族然とした振る舞いを、領民の前では『貴殿方が居てくださるから、私達は日々生きていく事が叶うのです。そして、貴殿方を護る事が出来るのです』と、民を慈しむ高潔さを持って接する彼女は、気高い薔薇のイメージをよく持たれている。


実際、容姿だけであれば、可愛いと言うより綺麗な容貌をしていて、自分の一つ下であるはずなのに、民の前や舞踏会など貴族達が集める前では、僕よりも年上に見える雰囲気を纏わせている。

まあ、端的に言えば“大人びている”のだ。


けれど、僕の前だけではそんな大人びた表面上の殻はなくなり、ありのままの彼女が顕れる。

民の前では毅然とした振る舞いで接していながら、二人だけになった途端に民に嫌われていないか不当な扱いはしていないだろうかと、不安げに瞳を潤ませたりするのは日常茶飯事だ。


……たまに、彼女の家が預かる領地の民が羨ましかったり妬ましくなったりするけど、仕方ないよね?


貴族達の前では、節度ある貴族然とした――…は、良く言えばであり。悪く―僕としては大変有難い意味で―言えば、初心で免疫がないだけ。

腹の探り合い的な物は鋭く勘づけるのに、色恋事には無関心…?と、言う訳ではなく全然勘が働いてないようで、異性のアプローチにはとんと気付かない。

…まあ、彼女の父親がそう言う風になるよう育てたと言うべきなのだろうか。

コレも端的に言うなれば、箱入り娘で通じるかもしれない…?


彼女の場合、色恋に関しては駆け引きは駆け引きでも、直接体当たり位な事をしないと自覚しない事もあり、毎回ストレートに惜しみ無く愛情表現をしている。


その度に、何度されても慣れないのか初心な反応が返ってくる訳なんだけど……周りからは気高さで一目置かれる“女性”が、自分の前だけじゃ年相応な“少女”になるとか…男冥利に尽きると思うのは、僕だけでしょうか?

イロイロな意味で愛でたくなりますよね?


一晩中どころか一日中でも三日でも一週間でも四六時中でも…。

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