春、過去ーサクラ、デアイ-
2年前
「はっはっはっは。」
入学式に遅れる!
俺は焦りながら坂を上っていた。
「くそ!!なんでこんなに坂が続くんだ・・・。」
俺が今日から通う私立寿々ヶ丘学園へは長い長い坂を上らなくてはならない
もうあと5分で入学式が始まってしまう
入学早々遅刻の危機だ・・・。
もうどうなってもいいと思いながらしかしそれでも少しの期待を捨てきれず歩みを速めた。
「ブーン」
!!
懸命に坂を歩いている俺の横を原付バイクが一台通り過ぎた・・・。
「なっ!!ずるい!」
原付で登校とは!!上級生か??
原付で登校できるのは俺たち一年ではもちろんなく上級生だけだ。
俺も早く原付で登校したいと思いながら原付が通り過ぎた後をもっとスピードを上げて歩いた。
少しの抵抗だ。
学園が見えた。
丘の上に建っている学園は新しくとてもきれいな校舎だった。
「君~!!遅刻しちゃうぞお」
突然声をかけられた。
俺は終えの主のほうえ顔をむける
そこには可愛らしい女の子が原付バイクと一緒に立っていた。
「君!入学生でしょ!!もお入学式始まってるよお~!早くしないと」
大きな声で忠告する。分かってるよそんなこと
「これでも急いできたんですけど・・・。」
小声で愚痴る。
「もっと急ぐの!!」
聞こえていた・・・。
俺は最後の力を振り絞ってダッシュした
「ゴール!!!!」
彼女は言った。そして
「ようこそ!!私たちの学び舎!私立寿々ヶ丘学園へ!!!」
満面の笑みを浮かべて迎えてくれた