22.
ガンが相手と剣を交えながら小さくそう声を出す。
ガンとその仲間たちは必死で戦っているが、味方の男たちは自虐史観を植え付けられているのか、敵の言葉に翻弄されていつもの力が発揮できずに、一人……また一人とやられていく。
その時だった。
――――ドカーーーーン…………!!!
敵からの砲弾がガンたちに向って放たれる。
その砲弾で仲間たちが吹き飛び、地面に叩きつけられてこと切れる。
「あ……あ……」
ガンがその砲弾で大半の仲間が殺されてしまい、呆然と声を出す。
生き残っている仲間たちもいるが、その仲間たちはこれ以上どうしていいか分からずにその場にへたり込んでいた。
そこに、ガンの傍まで戦車に乗ったドルクが目の前までやって来る。
「ククッ……。もうお前たちに『勝利』という言葉はない。大人しく『敗北』を認めたらどうだ?」
ドルクが黒い笑みを称えながらそう言葉を綴る。
「……そして、俺たちに奴隷になれというのか?」
ガンがドルクを睨みつけながらそう言葉を発する。
「そうだな……。それも面白そうだが、この地を我々に明け渡してくれたら残った者の命は助けてやろう」
ドルクが不気味な笑みを浮かべながら、そう言葉を綴る。
「……………分かった」
ガンが項垂れたようにそう声を出す。
ガンたちはその地を手放すことになり、ドルクがくれた一日の猶予を使ってその地を離れることになる。
「明日のこの時間になってもここにいた場合は皆殺しだ」
ドルクがそう言葉を綴り、兵隊を連れてその場を去って行く。
そして、ガンと残った仲間は皆が避難している建物に向かう。
建物の前で行くと、カルマが息絶えているのを発見した。そして、仲間の男がカルマを白い布で包む。ガンたちは建物の中に入り、地下に避難している仲間たちの所へ行くために地下に続いている部屋に向かう。しかし、地下に続いているはずの扉の上には大きな本棚が倒れており、その扉を塞いでいた。
ガンと男たちがその本棚を皆でどけて、地下の扉を開ける。
「父さん……父さん!」
地下にいたアルトがガンの姿を見つけてガンの胸に飛び込んでくる。
「良かった……。無事だったか……」
ガンがアルトを抱き締める。
そして、地下に避難していた女や子供を救出して全員が地下から出てきて、みんな建物の外に出た。
「……そうだ!カルマ!カルマの姿が無いんだ!」
アルトがカルマがその場にいなかったことを思い出して、慌てたようにそう声を発する。
「アルト……カルマは……」
ガンがそう言って白い布に包まれているものを持っている男たちの方に目を向ける。その方向にアルトも顔を向ける。
「まさか…………」
アルトが男たちの持っている白い布に包まれたものを見て身体を震わせる。
「そんな……そんな……」
アルトが膝から崩れ落ちる。
「カルマ……カルマ……カルマァァァァァァァァァ!!!!!」
アルトが大粒の涙を流しながら、空に向かって大声で叫んだ。
カルマが体を張ってみんなを守ろうとしたことは誰も知らない……。
でも、天はカルマが皆を守るために必死で戦ったことを知っている……。




