15.
一方、ラグアンチ国が新たに築き上げた地をこっそり見に行っていた二人組の男が、バンドール国に戻ると、そのままラグエル=ミシェルの所にやって来る。
「……どうしたんだ?」
ラグエルが二人組の男に対して、そう声を発する。
「じ……実は……」
そう言って二人組の男は自分たちが見たものをラグエルに話していく。
「……それは本当なのか?」
話を聞いたラグエルが驚いたようにそう声を出す。
「本当です!間違いなく自分たちはこの目で確認しました!あの地を開拓できるものがいるなんて信じられませんが……」
男が見てきたものを信じられないような顔で、そう言葉を綴る。
「……分かった。この事は私からドルク大佐に報告しておく」
ラグエルがそう言って、その足でドルク=バーミヤンの部屋に向かう。
そして、部屋をノックしてドルクの部屋に入っていった。
「……それは本当か?」
ラグエルからの報告を聞いたドルクがタバコの火を落としそうになりながら「信じられない」という顔でそう声を発する。
「はい。私は実際にその光景を見ていませんが、その地を見た者の話では、人々が生活をしていたという事です。敷地は綺麗に整備されて、木々も葉っぱが生い茂っていたという事です」
ラグエルが男たちが見てきたラグアンチ国の様子をドルクに話す。
「……うぬぅぅぅぅ……。あそこはとてもじゃないが干ばつが酷くて人が住める状態ではなかったはず……。だから、我々もあの地が傍にありながら、その地をわが手中に収めなかったというのに……」
ドルクがその場にいないラグアンチ国の人々を恨むような声で、そう言葉を綴る。
「……どうしますか?我々の地では無いので放っておきますか?」
ラグエルはその事を特に気に留めていないのか、いつもの表情でそう言葉を綴る。
「……許せん……」
ドルクが唸るようにそう小さく声を発する。
「あの地を開拓したのだろう……?なら、その地を我々が頂こうじゃないか……」
ドルクが不気味に笑いながら、そう言葉を綴る。
「ですが、その地を奪うにしても、あの場所はそれまでどの国の土地では無かったので、頂くにしてもその口実が……」
ドルクの言葉にラグエルが困ったようにそう言葉を綴る。
「何かいい案があれば良いんだが……」
ドルクがそう声を発して、何か良い案がないかを考えるが、特に思い浮かばない。
「……彼らの国名は分かるか?」
ドルクがラグエルにそう尋ねる。
「報告したものの話では……」
ラグエルがそう言って、男たちが見た旗の特徴を述べていく。
「……その旗となると、恐らく前にあった戦争で我が国と友好関係にあるアンシェル国に敗れたラグアンチ国だと思われます」
「つまり、奴らはアンシェル国との戦争に負けて、あの地にやって来た……ということか……」
ラグエルの言葉にドルクがそう言葉を綴る。
「……グルドフ=ゲルニーニに連絡を取れ」
「承知しました」
ドルクがそう声を発して、ラグエルは返事をすると、その部屋を出て行き、グルドフの側近であるファンに連絡を取った。




