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光を求める鳥 〜戦争の悲劇〜  作者: 華ノ月


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14.


「……よしっ!その調子だ!」


 アルトが打ち込む拳を掌で受けているガンがそう声を発する。


 アルトは汗を流しながら何度もガンの掌に拳を打ち込んでいた。その様子を近くで見ているレインはアルトに声援を送っている。そして、その場にいるカルマは自主的に拳を打ち込む練習をしていた。


「……ヤァッ!……ハァ……ハァ……ハァ……」


 最後の拳をガンの掌に打ち込み、アルトの息が切れ切れになる。


「頑張ったな、アルト。よしっ!次はカルマの番だ!」


 ガンがアルトの頭をポンポンと叩きながら柔和な笑みでそう言葉を綴り、その後でカルマを呼ぶ。そして、カルマにもアルトと同じようにガンの掌に拳を打ち込んでいく訓練をしていった。


 そして、いったん休憩をすることになり、みんなで輪になるようにその場に座る。


「父さん!これで僕も少しは一人前になれたかな?!」


 アルトがガンにそう言葉を綴る。


「何言ってんだよ!俺の方がもう一人前でもいいくらいだよな?!」


 カルマがそう言葉を発しながらその場で拳を何度も動かす。


「なんだよそれ?!俺の方が上だろ!」


 カルマの言葉にアルトがそう反論する。


「このまえ木刀の決闘で負けてたじゃん!」


「あ……あれは……!」


 カルマにこの前の不意打ちで負けた決闘の事を持ち出されて、アルトが反論しようとするが、負けたのは事実なので、反論することが出来なくて口ごもる。


「ははっ!アルトもカルマも筋は良いからな。きっと立派な戦士になるだろう」


 ガンがアルトとカルマの頭をポンポンと優しく叩きながら嬉しそうにそう言葉を綴る。


「……でも、また起こるのかな……戦争……」


 レインが前の戦争のことを思い出しているのか、悲しそうな顔でそうポツリと言葉を呟く。


 その言葉にその場にいるアルトたちは言葉が出てこない。


 確かに戦争はしたくない……。


 出来ることなら、この穏やかな日々が続いて欲しい……。


 その想いはその場にいる誰もが願っている事だった。


「……よしっ!訓練を再開するぞ!」


 ガンがレインの言葉で静寂になった空気を変えるように、そう声を発して立ち上がる。


 そして、アルトとカルマはまた訓練を再開していった。




***


「……ラグエルさん!大変です!」





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