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自由と怠慢の狭間で

作者: ののの

204X年、日本は大きく変わった。


それは、政府が国民一人ひとりに月8万円と住居を提供する政策を導入したことから始まった。誰もが最低限の生活を保障される社会、それはまるで夢のようだった。


かつては、毎月の家賃や食費、光熱費に追われ、やりくりに苦労した人々も、この政策によって解放された。


月8万円あれば、食費や日用品、娯楽費など、必要なものはすべて賄えた。さらに、政府が提供する住居は、清潔で安全なだけでなく、インターネットや公共サービスにもアクセスしやすい場所に位置していた。


人々は、仕事に追われることなく、自分の時間を自由に使えるようになった。


かつては、長時間労働が当たり前だった会社員も、自分の興味のあることに時間を費やせるようになった。


芸術や音楽、スポーツなど、長年夢見ていたことを実現する人が続出した。


また、子育て中の女性は、仕事と育児の両立に苦労することなく、子どもとの時間を大切にできるようになった。


しかし、この政策には、予想外の副次的な影響も生じた。


それは、人々の「働く意欲」の低下だった。


なぜなら、生活に必要なものはすべて保障されているため、働く必要性を感じない人が増えたのだ。


経済活動が停滞し、社会全体が停滞するのではないかという懸念も生まれた。


政府は、この問題に対処するため、新たな政策を打ち出した。


それは、ボランティア活動や地域貢献活動への参加を奨励する政策だった。


人々が社会に貢献することで、働く喜びや社会とのつながりを再認識することを目指したのだ。



この政策は、人々の意識を変え、社会全体の活性化に繋がっていくのだろうか。


204X年の日本は、大きな転換期を迎えていた。

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