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異常者の恋愛は異常です  作者:


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第2話 異常者と担任教師

不定期投稿すぎますね。

前回の投稿からちょうど一か月。

投稿ペースを上げなくては。


入学式の翌日、俺と玲奈は登校していた。

周りからは俺達を恐れるような視線が向けられる。

まぁ、いつものことなので俺も玲奈も気にしない。

そして、俺達は学校に着き教室に入る。

クラスメイトの約半数から好奇の視線を、残りの半数から恐怖の視線を浴びる。

好奇は、俺達の噂を聞いたこの町の外に住んでいる。

又はつい最近引っ越してきた奴らだろう。

恐怖は昔からこの町に住んでいて、俺達のことを知っている奴らだろう。

俺達は事情があってこの町の人間には顔がしられているからな。

俺達は各々の席に座った。

といっても、名字が神崎と神宮慈だから席は前後なんだが。

ちなみにだが玲奈が前で俺が後ろだ。

玲奈は席に座ると、すぐに後ろを向いた。


「ねぇ、ねぇ零。首筋、隠さなくていいの?」


玲奈はいたずらっ子のような笑みを浮かべながら俺にそう聞いてきた。

俺の首筋には、昨日の玲奈との噛みあいでついた玲奈の歯型が残っている。

それも玲奈はかなり強い力で噛んだせいで、一目みればそれが歯型だとわかったしまう。

普通のラブコメならば噛まれても少し赤くなる程度で、虫に刺されたとでも言ったりするものなのかもしれない。

だが俺には一目見てわかるほどしっかりと歯型がついているため、それは不可能だ。

まぁ正直隠す理由もない。

俺と玲奈が付き合っているのは、この街では有名な話であるため隠しても意味はないのだ。


「それを言うなら玲奈だって、隠さなくていいのか?」


玲奈の首筋にだって俺が付けた歯型が残っている。


「隠す理由なんてないもの。虫除けにだってなるし」


虫除け、つまり男避けだ。

玲奈は顔もスタイルも素晴らしい。

なので玲奈はどこかに出かけるとよくナンパされる。

この街ではそんなことはない。

この街では異常者の噂のおかげで、そんなことをする奴は滅多にいないからな。

まぁ逆に言えば異常者の噂を知らない奴なら玲奈をナンパするやつもいる。

そういう奴を避けるためにも歯型は男避けとして使えるのだろう。

されだとしても、普通は隠すものな気がするが。

まぁ、気にする必要もあるまい。

俺達は異常者らしいからな。


「まっ、玲奈がいいならいい」


「ふふ。それで、零ほ隠さなくていいのかしら?」


いい感じで誤魔化せたと思ったんだがな。


「隠す理由がないだろ」


俺はぶっきらぼうにそう答えた。


「ふふふ、そっか」


玲奈は俺の返答を聞いて、ニコニコしていた。


キーコーンカーン

 

俺と玲奈がそんな話をしているとチャイムがなった。

そして担任の教師が教室に入ってきて、教卓と黒板の後ろに立つ。

担任の教師は男だ。

名前は金原光造きんばら こうぞう

年齢は32歳。

独身で恋愛経験なし。

父親はゴールドカンパニーの社長。

ゴールドカンパニーというのは、昔から有名な大企業だ。

この男はそこの社長の3男。

上の兄二人は二人とも父親の会社に就職したが、この男だけは何故か教師になったらしい。

ちなみにこの情報の情報源は一華さんだ。

本来は教師の個人情報を身内とはいえ生徒に教えるのは本来不味いことだろう。

だが、一華さんは玲奈に激甘だからな。

そのおかげで俺もとっても甘やかされているが。

ちなみにだが一華さんはこの高校の理事長をいくつかの会社の社長をやっている。

本来は教師は副業禁止なんだが、一華さんは特例で許可されている。

というか一華さんが社長をやっている会社はゴールドカンパニーの数十倍有名な会社だ。

そんな会社の社長に文句を言える存在なんて滅多にいない。

一華さんはそれだけ大きな影響力を持っているのだ。

この共日高校はかなり偏差値と学費が高い。

よって必然的に金持ちや権力者の子女子息が集まるのだ。

なので教師も権力者の血縁者ばかりで構成しているらしい。

つまり、うちのクラスの担任は大企業の社長の息子だからここで働けているだけの可能性が高い。

一華さんからの事前情報と昨日のホームルームでの様子でこの男は大した人間じゃないと判断した。


「えぇ、皆さん。おはようございます」


「「「「「おはようございます」」」」」


周りのやつらが挨拶をする。

俺と玲奈はしない。

というか未だに玲奈は俺の方、つまり後ろを向いている。


「神崎、神宮慈。何故挨拶をしない?」


すると教師は俺たちに向けて無駄にでかい声でそう言った。


「零、今日の帰りにデートしましょ」


「お、いいな。適当にスイーツでも食べるか」


「私クレープが食べたいわ」


「じゃあいつもの店に行こうか」


俺達はそんな風に担任の言葉を無視して放課後のデートプランを立てる。


ドンッ


担任が出席簿を教卓にたたきつけた。

周りのやつらはその音にビビったようだ。

まぁ何人かは微動だにしなかったみたいだが。


「神崎、神宮慈。俺は何故挨拶をしないかと聞いているんだ。俺を舐めているのか?」


担任はそう声を張り上げながら言った。


「はぁ、うるさいな」


「そうね、不愉快だわ」


俺と玲奈の意見が一致する。

それだけでとても幸せを感じる。


「何だと!」


すると担任は俺達の席の近くまで来る。


「貴様ら、主席だからと言ってあまり調子にのるな。あまり俺への態度が悪いと成績を下げるぞ!」


随分と令和の時代に反したものいいだ。

その物言いに周りの生徒は不快感を覚えているようだ。


「だから?」


すると玲奈が担任に聞き返した。


「なっ」


担任はこれで俺達がひるむと思っていたのだろう。

だが、別に俺達は成績なぞどうでもいい。

俺は玲奈と高校生活をできればそれでいいのだ。


「ふん。そうか、知らないのか。なら教えてやろう。この学校は成績があまりにも悪い生徒は退学になる」


確かにこの学校にはそういう規則がある。

だがそれはあくまで、あまりにも悪い生徒。

学校側が授業についていくことが不可能だと判断した生徒の話だ。

この担任一人が勝手に俺達を退学になんぞ出来るわけがないだろう。


「あっそ」


だから俺はそうぶっきらぼうに返した。


「貴様ら、俺を舐めすぎだ」


そう言って担任は玲奈に拳を振り下ろした。


ドンッ


それは何かが吹っ飛ばされた音だった。


「てめぇ、玲奈に暴力振るうとかさっきから思ってたけどこの街のルール知らないのか?」


俺はそうドスの聞いた声で黒板まで吹っ飛ばされた担任に向けてそう言い放った。

俺が担任を殴り飛ばしたのだ。


「あっひゃー、やっぱりこうなってたかー」


すると気の抜けた声が突然聞こえた。

それは俺がよく耳にする声だ。


「皆ちょっとお邪魔するよー。入学式でも挨拶したけど、改めて。私はこの学校の理事長をしている神宮慈一華よ。今日はそれの回収に来ただけだから」


そう言って一華さんは吹っ飛ばされたいまだに起き上がることが出来なかった担任の襟をつかんだ。


「理事長先生?あの二人を退学にしてください。あの二人は教師である私に暴力をふるいました」


担任はそう俺たちをにらみつける。

確かに普通、この状況で理事長が来たなら俺達を退学にするだろう。

普通なら、な。


「え?なんでー」


一華さんはまたもや気の抜けた声でそう返した。


「だって生徒が教師に暴力をふるったんですよ。処罰すべきです」


「あはは、面白いこと言うね。この学校には人を殴ってはいけないなんて校則ないよー」


「「「は?」」」


その声は担任と周りの生徒数人からのものだった。


「た、確かにいちいちそんなことを校則には載せないかもしれませんが。暴力は犯罪ですよ」


「あは?面白いこと言うね。犯罪を取り締まるのは誰?」


「理事長。いい加減にしてください。警察です」


「そうだよね。たかが警察だ。私が恐れる理由はない」


その声はさっきまでの気の抜けた声じゃなくて、権力者としての一華さんの姿だった。


「意味が分かりません。何故、そこの生徒を擁護するんです?」


担任は心底意味が分からないといった様子でそう言った。


「え?だって娘と将来の息子だよ?当たり前じゃん」


その言葉に教室がシーンとなった。


「む、娘?」


「あれ、もしかして気づいてなかった?苗字で気づかない?神宮慈だなんて結構珍しい苗字だと思うけど」


「なっ、あ」


担任はそれを知って座り込んでしまった。

するとまた別の人が入ってきた。


「理事長、それは回収させます」


「あ、梨花ちゃん。ありがと」


この人の名前は山上梨花やまがみ りかさん。

一華さんの友人で、今はこの学校の校長をしながら会社の方では一華さんの秘書をしている。

ちなみにだがそんなことが出来るのは梨花さんにも特例が出ているからだ。

すると梨花さんの後ろからぞろぞろと人が入ってきた。

そして担任を担架に乗せて教室を出ていった。


「さてさて、皆。お騒がせしてごめんねー。実を言うとさっきの教師。学校のお金を横領してたんだよねー」


一華さんのその発言に俺達意外の生徒が呆気にとられる。

まぁ無理もないだろう。

入学二日目で他の生徒が担任を殴ったかと思ったらその担任が横領してたことを理事長から聞かされるんだから。


「それを事前に玲奈と零君には伝えておいたんだー。で、隙があったら弱らせといてって言ってたの。なんでもさっきの奴、別の会社でも横領して逃げてたらしいから」


一華さんのその発言に教室が納得といった雰囲気を見せる。

俺達だってさすがにわざわざホームルームが始まっているのに放課後のデートプランを決めたりはしない。

あれはわざとだからな。


「さてさて、それであの教師はこのクラスの担任じゃなくなりました。それではこのクラスの担任は誰がするでしょう」


すると突然、クイズが始まった。

俺と玲奈は答えが分ってしまってため息をついた。


「分かりませーん」


すると一人の生徒がそういった。


「ふふふ、そうだよねー。正解はーーーー私でしたー」


その発言にみんなが黙る。

一華さんは結構有名な権力者だ。

皆有名な権力者がわざわざ自分達のために授業をするだなんて思ってなかったのだろう。


「あ、皆気にしないでねー。私はただちょっと反抗期気味の娘と将来の息子と一緒にいたいだけだから」


一華さんはそうあっけらかんと笑ったのだった。

作者は普段別作品を書いているのでこの作品にはなかなか手が回っていません。

でも、まだまだしっかりと書いていきたいと思います。

今はまだ不定期投稿ですか、いつか週一投稿くらいに出来たらなと思っています。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

気に入ってくださいましたら、ブックマーク、レビュー、評価いいね等よろしくお願いします。

作者別作品転生したら平和に暮らそうと思っていたのに最強の能力を手に入れてしまった! ~転生した少年がチート能力で完全無双~ URL:https://ncode.syosetu.com/n8381in/

こちらもお願いいたします。

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