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異常者の恋愛は異常です  作者:


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第17話 異常者の学校探検2

「次は2階です。といっても2階も3階も大差ありません。学年が1年から2年に変わるだけです」


そう言いながら俺達は理事長機に乗って2階に降りる。

2階も3階と風景は大差ない。

教室が並んでいて、食堂がある。

中では2年生が普通に授業を受けている。

その中には、以前カフェで綾崎が一緒にいた面子もいた。


「そういえば、綾崎。この前カフェで一緒にいたやるわはお前の友達か?」


「友人ではありません。ただ、あれらは学校内の情報を集めるのに便利ですので」


「そうか」


「でも、あの男と一緒にいるのはやめておいた方がいいと思うけど」


玲奈があの男と言ったのは俺達に話しかけてきて、席を譲るように言ってきた男の事だろう。


「あぁ、あの男なら退学しましたよ」


「「え?」」


「お二人を不快にしたのだから当たり前じゃないですか。一華さんに報告して退学にしました。ついでに家の会社に圧力をかけたので、対外的には会社の経営不良によって学費が払えなくなったことによる自主退学ということになっています。実際、嘘じゃないですし」


嘘じゃないんだろう。

ただその経営不良が一華さんによって意図的に起こされただけで。


「それ、クラスで噂とかになってない?」


「この学校は会社の社長令息、令嬢が多いのでそういったことも珍しくないんですよ。それにあいつ、コミュニケーション能力は高いんですけど、一部からはその横柄な態度が嫌われていましたからせいせいしたという人もいるみたいです」


「そうなのか」


「やっぱり、金持ちって闇深いわね」


その玲奈自身が日本一の金持ちなわけだが。


「まぁいないならいい。あいつと会って突っかかってこられたら面倒だったし」


「じゃあ、残りの二人は?」


「学校に在学はしていますよ。不快なようなら退学にさせますが」


「別にいいわ。突っかかってきたのはあいつだけだし」


「承知しました。もし退学にしたい生徒がおられましたが教えてください。即日動きますので」


「……その時はよろしくね」


さすがにそんな状況はなかなかないと思うが。

ただないともいえないのがこの学校だ。

そんな会話をしながら、一通り本校舎二階をみた。

やはり、3階と大して変わらなかった


「次は1階です。といっても1階も2階、3階と大して変わりません。教室にいるのが3年生で下駄箱があるくらいですね」


そうして1階も一通り確認する。

下駄箱がある関係で多少配置は違うが、大差はなかったな。


キーンコーンカーンコーン


「おっと、2限目が終わったようだな」


「3年生に絡まれても面倒だし、一旦理事長室に戻りましょう」


そうして俺達はエレベーターで4階に上がって理事長室に戻るのだった。


「次の時間はどうする?」


「特別塔や部活塔を見てもいいけど……」


玲奈はそう言いながら俺を見る。


「玲奈に任せる。特にやりたいこともないしな」


「そう、じゃあ一旦教室に戻りましょうか」


「了解」


「戻られるので?」


「えぇ、下がっていいわ。また用が出来れば呼ぶわ」


「承知しました」


そうして俺達は1年1組の教室に戻る。


「にしても、素直じゃないな」


「何か言った?」


「いいや、何も」


玲奈が教室に戻る理由なんて一つ。

授業を受けるためだ。

勿論それは、勉強が目的ではなく。

一華さんに気を遣ってのことだろう。

玲奈は一華さんに素直じゃないところはあるけど、なんだかんだ一華さんを大切にしてる。

なんだかんだ表には出さないけど、玲奈も一華さんが担任になってくれて嬉しいんだろう。

言ったら、怒るだろうけど。

そうして俺達は教室に戻るのだった。


「あれ?二人とも戻ってきたの?」


「えぇ、一回くらい授業を受けてみようと思って」


「おおっ、期待しといてー。私はりきっちゃうから」


「やめてよ。普通でいいわよ」


そんな会話をしながら席に着く。

そこからは普通に授業を受けた。

さすがというべきか、内容はかなり分かりやすかった。

ただ、玲奈が珍しく積極的に手をあげて一華さんはその全てで上げていた。

実際、ちょっと難し目で上げてる人が玲奈くらいしかいないこともあったくらいだが。


キーンコーンカーンコーン


「はい、これで2限目は終わり」


「起立」


「気を付け」


「礼」


「「「ありがとうございました」」」


そうして2限目は終わった。


「玲奈?」


「今日だけ」


「了解」


玲奈は今日は残り、普通に授業を受けるつもりらしい。

その後、3限目と4限目も普通に授業を受けた。

まぁ、発表が全て玲奈だったこと以外は普通にわかりやすい授業だった。


キーンコーンカーンコーン


これで4時間目が終わった。


「起立、礼」


「「「ありがとうございました」」」


「よし、それじゃあ午前はこれで終わり。皆は食堂を使うのは初めてかな?席はたくさんあるし、注文の食券機もたくさんあるから焦らないで大丈夫だよ」


一華さんはそれだけ言って教室を出ていった。


「玲奈、昼食はどうする?」


「別にいらないわ」


「まぁ、そうだよな」


俺も玲奈も元々少食だ。

別に量を食べれないわけじゃないが、食べなくても問題なく活動できる。

今日は朝食を結構しっかり食べて、さらに理事長室でお菓子をいくつか食べたので腹は全然減っていない。

わざわざ無理して食べる必要もないだろう。


「それじゃあ、昼休みはどうする?」


「とりあえず、一旦理事長室戻りましょう」


「了解」


俺達はエレベーターで理事長室に戻る。


「あ、戻ってきたんだ」


「なんでいるのよ」


理事長室には一華さんがいた。


「なんでって、ここ私の部屋なんだけど。理事長室に理事長いて悪い?」


「別に悪くないけど」


「それにしても、2人が授業に戻ってきたときはびっくりしたよ」


「悪い?」


「まさかまさか、私としては嬉しかったよ。でも、二人にとって授業なんて意味のないものでしょ。だから何でわざわざ受けたのかなって?」


「……ただの気まぐれよ」


玲奈がそっぽを向く。

ツンデレみたいなことをするな。

キャラじゃないだろうに。


「そっか、そっかー。それじゃあ、これからも気まぐれを期待しとく」


一華さんは笑顔で玲奈に言って、座っていた席から立った。


「どこへ?俺達のことは気にしなくても」


「別に気を遣ってるわけじゃないよ。仕事があるだけ。だから後は若い二人で楽しみなー」


一華さんは笑いながら理事長室から出ていった。

理事長室の扉がしまる。


「むう」


玲奈が拗ねたような声を出す。

実際、拗ねているのだろう。

一華さんに自分の感情を全て見透かされたのが、気に入らないのだろう。

そんな玲奈は普段あまり見れないもので、可愛い。

写真を撮りたいくらいだが、恐らく撮ったら滅茶苦茶怒られるだろう。

玲奈の場合、自分が楽しくて俺が嫌なことを適確にやってくる。

下手に怒らせるのはよくない。

玲奈が俺の方を見て、手を開く。

俺はすぐに玲奈の意図を理解して、すぐに玲奈に近づいて抱き寄せる。


「撫でて」


「はいはい」


俺は素直に従って、玲奈の頭を撫でる。

玲奈の腕が俺の背中に周り、背中が強く締め付けられる。

所謂ハグの状態。


「零ももっと強く」


俺は無言で抱き寄せる力を強くする。


「もっと撫でて」


「髪崩れるぞ?」


「後で零が直して」


「わかったよ」


そのまま俺は玲奈の髪を多少乱暴に撫でる。

玲奈は目を瞑って、俺の成すがままにされている。

本当に可愛い。


「授業はどうする?」


「今日はもういかない」


「そうか」


どうやら、かなりご立腹らしい。

相手が一華さんだし仕方がないと思うが、やはり娘としては色々と思うところがあるのだろう。

結局、俺はその日学校が終わる時間までひたすら玲奈を甘やかし続けて、ご機嫌取りを続けるのだった。


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