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異常者の恋愛は異常です  作者:


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第16話 異常者の学校探検1

俺と玲奈が理事長室でじゃれ合っていると、チャイムが聞こえてきた。

そういえば、ここ学校だったな。

完全に忘れていた。


「1限目終わったけど、教室戻るか?」


「そうねぇ。ここでイチャイチャしててもいいけど……」


玲奈はしばし思考する。


「今は休み時間で、生徒が多く廊下にいるから、2限目が始まったら、少し校内を散歩しましょうか。綾崎、案内して頂戴」


「承知しました」


この学校の休み時間は20分だ。

これはシンプルに、校舎が広すぎて休み時間が10分だと移動教室に間に合わないかららしい。

入学したての頃に一華さんがそんな説明をしていた。


「それじゃあ、残り20分はイチャイチャ」


そうして、玲奈は俺の唇に自身の唇を当ててくるのだった。





20分後


キーンコーンカーンコーン


2限目が始まり、俺達は理事長室を出た。

理事長室は本校舎の4階にある。

とりあえず、本校舎を上の階から見ていくことにした。

4階が最上階だから、とりあえずこの階から見ていく。

理事長室は一番端だ。

明らかに横に長いが。


「まず、理事長室の真反対には校長室があります」


綾崎が校長室を手で示す。

ちなみにだがこの高校は校長も女性だ。

入学式の時に見たが、普通に顔見知りだった。

確か昔、一華さんの会社で働いていたかなんかでうちに来ていた。

一華さんの弟子の大企業の社長に負けないお年玉をくれていた。


「理事長室の横にはセキュリティ室があります」


この学校は金持ちの子供とかも多く在籍するため、セキュリティ面では日本最高、世界でも屈指のレベルを誇っている。

学校中のいたるところに監視カメラはあるし、プログラムで事前に登録されていない人間が監視カメラに補足された瞬間警備員に連絡がいくようになっている。


「校長室の横は職員室ですね。この学校は在校生が多い分教師の数も多いため本校舎の四階の大半は職員室です。担当するクラスごとに職員室が分けられています。」


正確には覚えていないが、ここ一学年で1000人くらいいるらしい。

全校生徒約3000人という中々のマンモス校だ。

特段必要な情報でもないので、正確な数はわざわざ覚えていないが。

そのため、1学年25クラスある。

3学園で75クラス。

多すぎるので、ある程度で区切られているのだ。

1年1組~12組までで一つ、13組から25組までで一つ。

2年1組~12組までで一つ、13組から25組までで一つ。

3年1組~12組までで一つ、13組から25組までで一つ。

合計で職員室が6個もある。

また一つの職員室に出入り口が4個ある。

まぁ、全校生徒が3000人もいれば同じタイミングで職員室に来る人数もそこそこのものだろう。

その時出入り口が少なくてはとんでもない行列が出来ることになる。


「4階はこれくらいしかありませんので、3階におりましょうか」


そういって俺達はすぐ近くにあったエレベーターの元に移動する。

しかし、このエレベーターにはボタンがない。

すると、綾崎は理事長室の鍵とはまた別の色のカードを取り出して壁のセンサーにかざした。

その瞬間、エレベーターが開いた。


「綾崎、そのカードは何?」


「失礼しました。理事長室に入ったら渡そうと思っていたのですが、失念しておりました」


そうして、綾崎はエレベーターにかざしたカードと同じものをどこからか二枚取り出した。

毎度思うが、綾崎は手品師か何かなのだろうか。


「こちらは、マスターキーです。理事長室以外の学園内の部屋全ての鍵を開けることが出来ます。こちらも、6枚しか存在せず一華様、山上様、私が持っており、残り三枚の内二枚はお二人の分。残り一枚は一華様のご自宅で保管されております」


俺と玲奈は綾崎からマスターキーを受け取る。


「ありがとう。でも、エレベーターにマスターキーがいるの?」


「はい。このエレベーターは一般生徒が利用できないものですので」


「利用できない、というと?」


「この学校では上下階への移動は階段かエレベーターです。しかし、本校舎には1つの階につきエレベーターが10機あり、うち6機が一般生徒用の普通にボタンで使用できるもの。うち2機が特別機。こちらは教師と一部の生徒にのみ配布されているエレベーターキーを使用することで乗ることが出来ます。残り二機は理事長機。これは文字通り一華様が許可した人間しか利用できないエレベーターです。使用にはマスターキーが必要です」


「つまり、このエレベーターは理事長機でマスターキーを持っている。母さん、山上、綾崎、私、零しか使えないというわけね」


「そういうことです」


「勿論ですが、マスターキーで特別機を利用することも可能です」


「まぁ、とりあえず学校にいるときはこの二つのカードは常時携帯しておいた方がよさそうね」


そう言いながら玲奈は制服の胸ポケットから理事長室の鍵を取り出して、二つのカードを見た。

にしてもエレベーターまで特別扱いとは。

俺達は周囲から異常者と呼ばれているが、本当の異常者は一華さんな気がしてくるな。

そうして、俺達はエレベーターにのりこむ。

綾崎が三階のボタンを押してくれた。

エレベーターの中には冷蔵庫と、ソファがあった。


「至れりつくせりね」


そう言いながら玲奈は冷蔵庫の中を物色する。

中には俺と玲奈が好きなジュース、お菓子、アイスが入っていた。


「当たり前ですが、中の物はご自由にとってよいとのことです」


「エレベーターにのれば、お菓子やらジュースやらを回収できるわけか」


にしても、俺達しか乗れないはずなのにどうやって菓子を補充してんだか。

本当に意味がわからんな。

あの人の行動は全く読めん。

すぐに三階に着き、扉が開いた。

俺達は外に出る。

三階は1年生のフロアだ。

俺達の教室もここにある。

このエレベーターの位置は真ん中なので1組は地味に遠い。


「説明と言っても、本校舎の1~3階には基本的に教室しかありません。端から1組~13組が並び、1組の反対側に14といった風に25組まで並んでいます。5組と6組、18組と19組の間には食堂があります」


並びはこうなっているわけだ。


1組 2組 3組 4組 5組 食堂 6組 7組 8組 9組 10組 11組 12組 13組

             廊下

14組 15組 16組 17組 18組 食堂 19組 20組 21組 22組 23組 24組 25組 



「13組の正面には何があるの?」


「機械制御室ですね。ご覧になられますか?」


「見るわ」


そうして、俺達は廊下を歩き校舎の端にある13組まで移動した。

そしてその反対にはしっかりと機械室と書いてある部屋があった。

学校に教室の横に機械制御室って違和感が凄いな。

会社のオフィスとかなら普通に見るんだが。

学校って機械制御室あるイメージないな。

あるとしても端っこ。

少なくとも教室に並んでおいてあるところは見たことないな。

綾崎がマスターキーをかざすと、扉が開いた。

中は案外綺麗にされている。

機械制御室のため当然、色々な機械がある。

今までの人生で、そういう機械を勉強するようなことはなかったからさすがに見ただけでは何がどんな機械なのかはわからない。

ただ、案外広さがあって防音なのか静かだ。

ふと見ると、校内の監視カメラの映像や空調の設定などが表示されているパネルがあった。

流石に勝手に触って、何か設定が変わったら面倒なので見るだけにする。


「こういうところって、ちょっとわくわくするわよね」


玲奈が上機嫌だ。

玲奈は昔からロボットとか、プログラミングとかへの関心が強かった。

それはきっと過剰なほどにセキュリティとか利便性を求める一華さんの血を継いでいるからだと思う。


「零様、そこのパソコンは監視カメラの確認用ですので触っても問題ありませんよ」


機械を楽しそうに見ている玲奈を眺めていると、俺が少々暇しているのを察したらしく、綾崎が教えてくれた。


「ありがとう」


俺はパソコンの前にあった椅子に座って、少しだけパソコンを操作した。

すると、監視カメラが切り替わって他クラスの授業やら無人の食堂、職員室の中なんかまで見えた。

結局その後、玲奈が満足するまで俺は監視カメラの映像を眺めるのだった。

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