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第1話 異常者の入学

新作です。

お楽しみください。

字数少ないのでもしかしたらちょっと追加するかもしれません。

基本的に別作品を書いてるので本当に不定期的投稿です。

~この町には異常者と呼ばれる存在が二人いる。異常者はどちらも文武両道の天才で昔から何でもできた。

常にテストで満点だし、運動も大人よりもできた。顔もかなり美形でスタイルもよかった。だが二人は常識や倫理感が欠けていた。異常者の一人は昔、複数人の同級生に一斉に殴りかかられた。だが異常者はたった一人で同級生を全員半殺しにしてしまった。武器を使ったわけでもなく素手だけで。異常者は人を殴ることに抵抗がなければ半殺しにされた生徒の親に怒鳴られてもその親を論破して冷たく突き放した。もう一人の異常者は以前いじめに近いようなことをされた。だがその次の日にはいじめに加担した生徒全員が不登校となった。教師が不登校になった生徒に何があったのかを聞いても不登校となった生徒は全員口を閉ざした。だが先生との話をしている最中ずっと体が震えていた。圧倒的な才能とためらいなく人を半殺しにしたり、不登校にさせたりする様子からその二人は町で異常者と呼ばれるようになった~





俺の名前は神崎零(しんざき れい)

今日から共日高校という高校に入学する高校1年生だ。

俺は今、自宅のリビングで自分で作った朝ごはんを食べている。


「零、おはよ」


「あぁ、玲奈か。おはよ」


するとリビングの扉が開き、少女が入ってきた。

その少女の名は神宮慈玲奈じんぐうじ れいな

玲奈は俺の正面の席に座る。


「いただきます」


そう言って俺が用意した朝食を食べ始めた。


「今日から高校だな」


「そうね」


「中学校よりも距離が遠くなるな」


「そうねぇ。でも対して変わらないわよ。今まで、幼稚園、小学校、中学校とずっと一緒だったもの。高校でもずっと一緒よ」


「そうだな。一番まずいのはクラスが離れることだが」


「それはないわよ。だってお母様が私たちが離れ離れになるのを見過ごすはずがないもの」


「それもそうだな」


玲奈の母親は俺たちが今日から通う共日高校の理事長をしている。

俺たちが共日高校を選んだのも玲奈の母親に誘われたからだ。

俺たちはある理由から高校に行く必要などないんだが、玲奈の母親に「高校生姿の玲奈は高校に入らないと一生見れないかもしれない」ということを聞いて進学を決めた。

玲奈も同じような理由らしい。


「さてと、そろそろ行くか」


「そうね」


俺たちは食べ終わった食器をシンクにつけて、真新しい制服を着る。

そして、昨晩用意しておいた荷物を持って家を出た。

俺達は家の鍵を締め、手を繋いで高校に向かって歩き出す。

玲奈の母親が理事長なため何度か行ったことがある。

そのため、道に迷うことなく高校に着いた。

俺達は掲示板に貼り出されているクラス分けの表を見に移動する。


「俺達のクラスは1組みたいだ。分かってはいたが、同じクラスになれて良かった」


「そうね。まぁもし同じクラスじゃなかってとしても母さんを脅せばいいだけだし」


「それもそうだな。あの人、玲奈には弱いし」


「可愛い娘のお願いだもの」


「確かにそうだな。俺も可愛い玲奈のお願いされたら叶えないわけにはいかないな」 


「それなら、帰ったらたくさん可愛がって」


「承知しました。お姫様」


そう言って俺は玲奈の頬に唇を落とす。

玲奈は満面の笑みになる。

普通は羞恥心を感じるものなのかもしれないが、玲奈からほ羞恥心は感じない。

俺達はキスという行為をする時、周りを気にすることはない。

なぜなら、俺は玲奈以外の人間に興味はないからだ。

玲奈以外の人間はどうでもいい。

俺には玲奈さえいればそれでいいのだから。


「零、そろそろ体育館に行きましよ」


「あぁ、そうだな」


俺達は入学式の会場である体育館に移動した。

勿論、手を繋いだまま。


「人が避けてくれるから、楽でいいわね」


「そうだな」


俺達は昔から人に避けられる。

なんでも俺達は異常者と呼ばれているそうだ。

まぁ他人からどう思われよとどうでもいいが。

俺達が雑談しながら移動していると、気付いたら体育館に着いていた。


「あ、玲奈、零君こっちこっち」


すると突然、俺達は話かけられる。


「お義母さん、何かようです?」


俺達に話かけたのはこの高校の理事長にして玲奈の母親である神宮慈一華じんぐうじ いちかさんだ。


「いやー私としたことか言い忘れてたんだけど、玲奈と零君は新入生総代だから入学式で挨拶をしてもらわなきゃいけないの」


「「了解」」


普通なら戸惑うものかもしれないが、一華さんがぬけているのは昔からなので、俺も玲奈も慣れている。


「取り敢えず、前半は俺がやる」


「OK、なら私が後半をやるわ」


「ごめんね。総代って学年の首席がやるものなのだけれど、2人とも全く同じ点で学年1番だったから2人共首席になるの。普通なら首席のどちらかなのだけど」


「「それは無理です」」


俺は玲奈と一時でも離れたくない。

玲奈と一緒にいれない時間というのが俺のなかで一番のストレスだからな。


「そう言うと思ったわ。それじゃあ着いてきてね」


俺達は一華さんに着いていく。

すると体育館の舞台の上に案内された。


「入学式の開始は5分後だから」


そう言って一華さんはどこかに行ってしまった。


「しょうがない。やるか」


「そうね、まぁ。私たちならどうとでもなるわ」


そんなこんなで俺達は入学式の新入生代表を二人で務めることになったのだった。





???視点


私は今日から高校生だ。

私はここの隣県に住んでいたのだが、高校進学と同時に一人暮らしを始めたのだ。

なのでここら辺の土地勘は一切ない。

私は今、入学式に来ていた。


「続いて新入生総代の挨拶です」


次は新入生総代の挨拶のようだ。

何でも今年の新入生総代は何でも受験の成績が全教科満点だったらしい。

そして新入生総代が出てくる。


「え、二人?」


何と新入生総代は二人だったらしい。

片方は男で片方は女だ。

だけど、そんなこと関係ないと感じるくらい二人は美男美女だった。

そして二人の挨拶が始まる。

二人は交互に言葉を言っていくがお互いがどのタイミングで言葉を言い終わるのか完璧に把握しているのか言葉が絶えることがない。

そして私がそんなことを考えていると、挨拶は終わってしまった。

そして気づいたら入学式は終わっていた。

周りのみんなが続々と教室に移動する。

私は確か1組だったはずだ。

私は1年1組の教室に移動した。


「あ、美玖発見」


突然私のことを呼んできたのは同じ中学の魚咲亜実うおざきあみだった。

そういえばクラスを確認した時に1組に亜実の名前も確かにあった。


「ねぇねぇ、新入生総代の二人めっちゃ美男美女じゃなかった?」


私は新入生総代の話をする。

すると亜実は表情を硬くする。


「どうしたの?」


「美玖、あの二人には関わらないほうがいいよ」


「え?どうして?」


「あの二人ってここら辺じゃ有名なの」


亜実はここら辺に親戚の家があるらしく、ここら辺に詳しい。


「有名って?」


「あの二人は異常者って呼ばれているの。なんでも自分達に何かをした存在にはかなり残酷な仕返しをしたりするらしい。私も詳しくは知らないけれど」


「へぇ」


そこからは私たちの会話はありふれたものに変わった。





零視点


入学式を終え、クラスでホームルームを受けた俺達はさっさと下校していた。

そして家に着いた俺達は制服のまま寝室に移動する。


「零」


「玲奈」


俺達はお互いを見つめ合い、唇を重ね合った。

そしてお互いに舌を入れる。

舌を絡ませるキスをする。

それを1時間ほどした俺たちは唇を離した。


「「ぷはっ」」


何も話さずお互いを見つめ合う。

俺は玲奈の首筋に噛みつく。


「うっ」


玲奈が思わず声を出すが俺は気にせず本気で玲奈に噛みついた。

俺はすぐに離す。

玲奈の首筋には俺の噛みあとがついていた。

すると玲奈が俺の首筋に噛みつく。

今度はさっきとは逆だ。

首筋に痛みが走る。

だが、それすらも愛おしい。

俺達はそれを2時間ほど繰り返すのだった。


お互いに噛み跡をつけ合う異常者達、一般人が見ればそれはきっと異常の光景なのだろう。

だが二人のお互いへの愛はこんなものではない。

二人の愛は異常なほど、狂気的なのだから。

だがそれすらも、異常者達の愛し合いの序章(始まり)に過ぎなかった。

こうして異常者達の高校生活は始まった。

この作品はどこまでも狂気的な愛を向け合う二人の男女の話です。

誤字脱字等ございましたらお気軽にご連絡ください。

気に入ってくださいましたら、ブックマーク、レビュー、評価いいね等よろしくお願いします。

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