命に嫌われた少女
私は、命に嫌われている。親、友人、親友、私に近づいたものは例外なく消えていった。私はいつも思っている。なんで神様は周りの人たちの命をかっさらい、私の命を奪わないのだろう。
死にたい。私には生き甲斐がないから、死にたい。
原因はわかっている。親との喧嘩で私は利き手を負傷した。理由はなんだったか、些細なことだったのは覚えている。きっかけはどうでも良いものだったはずなのに、頭に血が登った母親は私の利き手を鈍器で叩いた。何度も何度も、容赦なく叩き続けた。
そのせいで私の利き手は機能しなくなった。利き手の機能しなくなった私にできることはなくなった。私の唯一の特技である絵も、今や全く描ける状況ではない。絵画のコンクールでは何度も入賞したし、優勝の経験だってあった。誰もが口を揃えて、実力は全国級だと言った。だから利き手の機能しなくなった私には生き甲斐がない。
「はーーーー、死にたい。本当、マジで、死にたい」
「じゃあ、死ぬか?」
いつの間にか目の前に一人の女がいた。この女どこから来た?
「死にたいんだろう?なら一緒に死んでやるよ」
その女はそう言い放つと私の手首を掴んで窓から飛び降りた。
その事に気づくのに少しの時間を要した。
私は三階から落下している。この女に連れられて、だ。
「あーあ、流石に死ねなかったか」
その女は、呑気そうに言葉を発するとさらにこう付け加えた。
「次は何が良い?ナイフで刺し殺してやろうか?それとも、首を絞めて殺してやろうか?安心しろ、私はお前を殺したら、その後で私も死んでやる」
「ちょっと貴女、なんてことするのよ」
「お前は死にたいんだろう?そう言ったよな?だから私はお前を殺す。そして私も死ぬ」
「なんなのよ、貴女。本当になんなの」
そう呟いて私は駆け出した。行く宛もなく無我夢中で、その女から逃げ切るために。
「追い駆けっこか。上等だ、面白い」




