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終幕 混沌と崩壊の果てに



 どこまでも沈むように仄暗い洞窟内を照らす――鮮やかな蒼。

 

 ――ゴルドエ・ベルトライン の固有魔法 |蒼炎槍≪ブレイルーン≫。


 それが化物の脳天を撃ち抜き、いつまでも……揺らめく。


 激しく燃え盛る、火葬の炎。

 

 その醜悪な肉塊を吊るし上げる――磔獄門の火炙り。


 周囲は白煙に包まれ、焼き焦げた異臭が漂っていた。


 しかし……。

 なお、その焦熱地獄の中で笑い狂う――怪物。

 

 身を刺すような顫動が全身を駆け巡る――。

 

 その戦慄に一同は「 これでもまだ……駄目なのか…… 」と、慄きを見せていた。


 しだいに……炭化した肉片が崩れ落ち始める。


 生きた肉塊を骨まで焼き尽す――完全燃焼の炎。

 

 ――使命を全うするかのように最期の火を灯し……消える瞬間――。


 ……全てが灰へ帰す。


 ――辺りは幕を下ろすように暗転。


 そして、静寂の世界へと包まれていく。

 


 「 ……やったのか…… 」


 

 誰かが漏らした声。


 それは「この地獄から生き残れた……。」という安堵からくる声であった。


 全身の力が抜け、その場に座り込む――魔法兵達は、その瞬間――。

 

 腹の奥から沸き上がる感情が口から漏れ出し、次々と連鎖。

 ……やがて、言葉にならぬ、大きな歓喜となるのだった。


 

 

 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 

 その雄叫びは一瞬であった。

 周囲は、人と魔獣の骸が点在し、その血で地面を埋め尽くしていた。


 ついさっきまで寝食を共にし、闘ってきた同志の姿……。


 無残にも食い散らされた四肢。

 散在した五体の各部位は最早、個々の身元を確認することが出来ない。

 

 それは故人を追悼し、弔意をあらわすことも出来ないという――余りにも大きい喪失感であった。

 

 押寄せる悲愴感に胸がつまり、涙が零れ……その場に蹲る。


 皆、覚悟していたとはいえ、これはあまりにも酷い――惨状であった。


 悲嘆に暮れる場内――。

 

 やがて、大きな円を描くように。


 多くの魔法師達がその骸へと集まる。

 

 その中心……。


 見るも無残な姿に()()()()()()()()()――。


 耐えがたい悲しみが洞窟の隅、暗闇の中へと溶けていく。


 威風な冒険者服は、襤褸切れとなり……その肌は黒く染まる。

 ――まるで焼き焦げた遺体のようであった。


 そして……。

 ゴルドエ に背負われた 李 蓮花 と――。

 イザベル・フィッツロイの肩にもたれ……近寄る アウレ・マキシウス が――。


 ――その死との対面する。

 


 碧い眼に映る――最期の表情……。

 

 年相応の皺だらけの顔に。


 ()()()()()()()()()


 ――それは安らかなる最期であった。


 「 なんだ……それは…… 」

 

 微かに上がった口角に――。


 金髪の少女(アウレ・マキシウス)は目を大きく開く。


 「 ざけんなぁぁぁぁあ”あ”あああああ!!!!!!!! 」


 ()()()()()――。


 「 てめえ!!! なんだその様は!!!! 」


 馬乗りになって、食ってかかり……。


 ――その胸倉を強く揺さぶる。


 「 ――お嬢様!!! お嬢様、落ち着いて下さい!!! 」

 

 イザベル はその身体を抑え、その冒涜する行動をいさめる。

 しかし、一向におさまらない感情。胸倉を握る小さな手は、強く固く握られたまま、決して離しはしなかった。


「 ――おい、なんか言ってみろ!!! あ”あ!!!!! 」


 煮え滾るような鬼の形相の浮かべ、二度と動くことのない身体を乱暴に揺らし続ける アウレ。


 ――その手を ゴルドエ の屈強な手が抑えた。


 「 嬢ちゃん、気持ちは分かるが……戦士として闘い抜いた男の最期じゃ……静かに送ってやろうぞ…… 」


 諭すように言い聞かせる柔らかな声。

 

 しかし……。


 「 ――馬鹿を言うじゃねぇぇぇええ”え”え!!!! 」


 アウレはその手を振り払う――。


 「 いいか!こいつはな…… 」


 その愚者の姿を指し示す――。


 「 ……()()()()()()()()()()()()!!!! 」


 「 ――な…… 」


 「 死につもりで闘っていたんだぞ…… 」


 ゴルドエ は、言葉を失う。薄々、そんな気がしていたからである。


 「 こんなものは……()()()()()()()()()……()()()()()()!!!! 」


 その事実を突き付け、黙る一同――。

 

 「 見てみろ――!!!! この面を……これが、正しい死に方か? そうじゃねぇだろ!!!! 死は死だ!!!! 美化するんじゃねえ!! 」


 「 ですが……先生は……もう…… 」

 

 そう、それは終わったこと……全てが手遅れ。


 「 うるせぇぇぇええ”え”え――!!!!! 」

 

 ( 分かってる……これはただの八つ当たりだ…… )


 だが、行き場がない激昂が――。

 

 「 満足そうな顔しやがって―― 」

 

 それを掘り起こし、ぶちまける。

 

 「 ……勝手に死に場所を求めて、てめえの都合でその他大勢を巻き込みやがって―― 」

 

 じじいは、ここにいる誰よりも先が視えていた……だから……こんな愚かな選択を選んだ。


 ゲイリー・バトラーは『 最強 』でも何でもねぇ……。ただの一人の人間だ。


 「 ――その上、なにが『 あとはたのむ 』だ!!!! 」


 だからこそ、言わずにはいられねぇ……。

 

 「 身勝手にも程があんだろがぁぁぁあ”あ”ああ!!! 」


 俺達は弱い……それがなおさら……許させねぇ……。


 「 ……もう……いいアル……もう……充分ネ…… 」


 「 ――よくねぇぇぇええ”え”えええ!!!!! 」


 駄々をこねる幼子の様に。

 

 「 お前ならもっと上手くやれただろうが―― 」


 噴き上がる思いが――感情が――。

 

 「 なんで、そんな選択しかできねぇんだ!!! 」


 その言の葉が――。


「 ……なんで、もっと……足掻かねぇんだ…… 」


 零れる落ちていく。


 「 ……なんで、もっと…… 」


 鼻息を荒げ、金色の髪が揺れ動く。


 「 生き抜こうとしねぇぇぇええ”え”えんだぁぁぁあ”あ”ああ――!!!! 」


 その絶叫だけが洞窟内に残響していた。


 ……零れ落ちる砂の粒。


 その呼応するように。

 

 死者の顔を……覆っていく。

 

 瞬間――。


 天が裂け、稲妻のような亀裂が奔る――。


 ()()()()()()()()()――。


 その唸り上げる――。

 

 「 ――いかん、崩れるぞ――全員、退避するんじゃあ!!!! 」


 開かれる天井に石の雨が降り注ぐ。

 ――魔法兵達は急いで入り口へと避難していた。


 「 わしらもここから出るぞ!!! 」

 

 「 ――待って下さい!!!! 先生は…… 」


 イザベル の声に ゴルドエ は唇を強く噛みしめ、首を横に振った。

 

 事は一刻を争う。

 それは遺体を運び出すのは不可能という判断であった。

 

 「 そんな…… 」


 放心状態になる イザベル。

 刹那――。

 そんな彼女をみかねた 蓮花 は、振える指先でそれを示す。


 ゲイリー・バトラー の 小さな鞄 < 異空間収納鞄 >。


 「 イザベル……せめて、意思だけ……連れて行くネ…… 」


 静かに頷く イザベル は、その遺体の前で一礼。

 そっと、その遺品を回収すると……表情を俯むかせた。


 そして、踵すを返し、靡かせる栗色の髪。

 震える手で お嬢様(アウレ) の手を引く。


 「 お嬢様……行きましょう…… 」


 崩れる落ちる岩盤――。

 

 「 ふ、ざけんなぁ――!!!? まだ、話は済んじゃいねぇ――!!!! 」

 

 強引に引き摺られる金髪の少女は……。

 

 「 ――聞いてんのかぁぁぁあ”あ”ああ!!!! 」

 

 霞む視界の中を叫び続ける。


 「 こんな終わりは……誰も求めてねぇぞ!!!!!!! 」

 

 四方八方、壁に囲まれた世界へと変わっていく。

 

 「 ――ぜってぇ許さねえからなぁぁ!!!! ゲイリー・バトラーぁぁぁあ”あ”ああ!!!! 」

 

 無情にも押し潰していく落石。

 

 7日間、生き抜いた空間も――。

 奈落での激闘も――。

 何も出来なかった悔しさも――。

 

 全てがその中へと飲み込まれ……閉じていく。

 

 舞い上がる粉塵が、狭い通路を伝い――逆流。


 完全に崩壊する――最下層。


 塞がれた瓦礫の山は、無機質な墓表となる。

 

 それはまるでダンジョンがその役目を終えたようであった……。


 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 


 

 その後……。

 数日かけ……攻略隊は< クルードセツア迷宮 >から無事脱出に成功する。


 疲弊した魔法兵達が久しぶりに見る地上、空の色は……今にも振り出しそうな曇天模様であった。


 < クルードセツア迷宮 >完全踏破。


 これは、果たして勝利と呼べるのか……。


 生き残った、誰もがそう感じていた。

 

 

 < 魔獣大行進(サタンビート) >及び、攻略作戦参加――犠牲者数。

 

 

 リセポーセ冒険者 547名。……内――行方不明 211名。

 攻略隊 324名。


 ――計 871名。


 

 こうして……。


 < クルードセツア迷宮 >攻略は。

 多くの犠牲者を出し……その幕を降ろすのであった。



 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 

 


 数か月後……。

 

 その知らせは一陣の風となって大陸中を駆け巡る。


 そして、様々な思惑によってめまぐるしく変わる――風向。

 吹き荒れ、ぶつかり、うねりを上げる瞬間――。


 やがて、ひとつの巨大な嵐となる。


 < セルタニア魔法国 > 王都 ルミナス 。

 

 その威光と権威を象徴する部屋。

 セルタニア王宮 謁見の間――。

 

 その両脇に整列する漆黒のローブ服を纏う集団 『 五源魔法師団(ペンタグラム) 』。


 一堂に会する。


 「 ふっ……これだけ勢揃いすると圧巻だな…… 」

 

 壇上の上から重厚な声が響き渡る。

 

 黄金色に輝き、大型魔獣の牙と鮮やかな魔石の装飾。

 国で唯一、着座することが許される――玉座。


 そこに……頬杖をつき、傲岸不遜に鎮座する壮年の男。


 ()()()()()()。左眼が黄色、右眼が碧色の虹彩を持つ、金目銀目。

 黒檀色の髪に皇王冠。真紅の魔獣の毛皮のマントを纏う。


 < セルタニア魔法国 > 第十二代 魔法皇王 グローラ・セルタニア 。

 

 「 今日、集まって貰ったのは他でもない 」


 その眼下、一列に並ぶ――五人の異質な魔法師。

 

 「 < クルードセツア迷宮 >を攻略された…… 」


 「 ――――――――!!!? 」


 その言葉に一様、様々な驚きの反応を見せる。

 

 そんな中……。

 最初に口を開いたのは、()()()()()()()であった。


 「 おお、それは僥倖ですな……して、その攻略者はどこの者ですか? 」


 背に、舞い上がる砂煙、黄土色の刺繍。

 高僧のような坊主頭。幾重にも深い皺が刻まれた短躯の老人。


『 怪老 』 地源(グノーム)魔法師団 団長 クセルク・ベアルタ である。


「 ……攻略したのは < リセポーセ >の冒険者 と アルトバラン・メルカッツ の私兵達だ。 」


 その皇王の言葉に、眉を顰める若き魔法師。


 「 ()()()()()()…… ゴルドエ・ベルトライン か…… 」


 その背に燃えるような大炎、金色の刺繡。

 灼熱の赤髪。凶暴な浮かべる眼つきはまるで盗賊の頭のような雰囲気を醸し出す――豪傑。


 『 獄炎 』 火源(サラマンダー)魔法師団 団長 ヒューズ・メルバトス であった。


 「 アルトバラン からの報告では、多大な犠牲を出しながらも、成し遂げられた……という話だ。まあ、肝心な最深部はその後……崩落。ダンジョンは現在、封鎖状態になっているらしいが…… 」


 「 完全なくたびれ儲けじゃねえか…… 」


 「 まあ、そうだな……。これには他に問題がある 」


 「 ……何だ? 」


 「 ……それは、犠牲者の中に 元 風源(シルフィ)魔法師団 団長 ゲイリー・バトラー が、おるという点だ…… 」


 「 ――――な、――!!!? 」

 

 思わず声を上げ、わかりやすく動揺する中年の魔法師。


 「 そんな…… ゲイリー 様が戦死するなど……一体何があったのですか!!? 」

 

 その背に風流な枯木雲模様。銀色の刺繡。

 緑色の髪。他の四人とは違い、懐柔な雰囲気を纏う男。

 

『 千勇 』 風源(シルフィ)魔法師団 団長 イヨンナ・フロワド であった。


 「 ……さあ、な…… 」

 

 鋭く光る――虹彩異色の瞳。

 

 刹那――。


 身を引き裂く――戦慄が空間を支配する――。

 

 

 ( この大馬鹿者(ゲイリー・バトラー)が…… )

 

 

 この部屋にいる全ての人間を襲い、圧し掛かる――重圧。

 強大な魔力の発露。大臣下津波となって、周囲を飲み込み……渦巻く、濁流のように伝播していく。

 

 それは離れた距離にいる者達の身にまで及んでいた。


 藻掻くように、バタバタとその場に跪く――臣下。

 

 息が上手く吸えていない……。

 まるで全身の血流を掴まれ、無理矢理、逆流させられるような感覚であった。


 朦朧とさせられる意識の中。

 ……皇王が辛うじて声を発する。


 「 ……()()()……()()()()!……貴様の魔力は……()()だ…… 」


 ――周囲の視線が、ある男へと集まる。

 

 その背に、激流の飛沫をあげる大滝、藍色の刺繍。

 金髪の短髪。ひき緊まった筋骨の老魔法師。


『 水龍 』 水源(ウンディーネ)魔法師団 団長 ゼイール・サタリエル 。

 

 皇王のその言葉に……。


 「 ふん…… 」


 傲岸不遜の鼻を鳴らし、踵を返す。


 その様子に咳き込む、老いた臣下が擦れた声で呼びかける。

 

 「 ――待て! ゼイール !!!! 何処に行く!!? まだ、報告の途中だぞ!!!! それに……皇王に対する数々の非礼……おい、聞いておるのか!!!? 」


 その声を無視して、堂々と退席していく、姿に。


 「 ――良い、好きにさせよ! 」

 

 皇王は、その無礼を容認していた。その言葉に臣下は「 ですが…… 」と言って、不満そうに口籠もる。


 流れ出す不穏な空気……。


 そんな中――。

 

 突如、空気を壊す――手拍子が木霊した。


 「 ――いやはや……ここまでの『 魔力干渉 』とはお見事! 流石は、魔法国最強『 水龍 』じゃのう…… 」


 わざとらしく賞賛する 老人(クセルク) 。

 

「 ――じゃが、まだまだ青い…… 」

 

 そう言うと、薄気味悪く笑う。

 その態度に、その場にいる全員が固唾を呑んでいた。


 「 しかし、皇王よ……まさか、引退した小僧(ゲイリー・バトラー)の一人が死んだ程度の事で……わしら団長級を呼び出した訳ではあるまい…… 」


 「 流石に耳が早いな クセルク 。お前の言う通りだ、報告はまだある…… 」


 一呼吸の間を置き……皇王の口元が重々しく、ゆっくりと開かれる。

 

 「 ……数日前の事だ、< べィガル祭儀国 >との国境の最西端の都市< ヴァンベル >の周辺で< イドロイト皇帝国 >の行軍が確認された…… 」


 再び――驚愕する一同。

 そんな中、今度は……高貴な令嬢が手を挙げた。


 「 ……恐れを多いですが……一言、よろしいでしょうか…… 」


 その背に天空を引き裂く雷鳴、藤黄色の刺繍。

 金髪の縦巻き。怜悧な美貌。荘厳な重装備に身を包む、女の魔法師。

 

『 雷姫 』 雷源(ドンナー) 魔法師団 団長 ルミシア・サラミス である。


 「 許す……何なりとお申せ。 」


 その言葉に深々と頭を下げ、艶やかな唇を開く。


 「 ……あそこは……確か、中立国< オドミナル聖教国 >の領地では……なかったでしょうか? 」


 「 その通りだ…… 」


 ゆっくりと瞬く、虹彩異色の瞳。

 それはまるでその真実を映し出すような光芒を放っていた。


 「 ……この軍は < ()()()()()()()() > と < ()()()()()()()() > の()()()である…… 」


 「 ――――――――!!!? 」


 その驚天動地に、言葉を失う一同。

 辺りは一気に不穏な空気に包まれる。

 その中で  地源(グノーム)魔法師団 団長 クセルク は冷静な声で尋ねた。


 「 ……規模はどの程度ですかな? 」


 「 斥候の報告では約五万の規模と聞いている…… 」


 一瞬、全員の呼吸が止まる。

 

 約五万もの大規模な軍勢。

 それは紛れもなく本格的な進攻であった。

 

 その事実に騒めく――周囲。

 

 戸惑い、狼狽する臣下達……。

 

 その渦中に――。

 火源(サラマンダー)魔法師団 団長 ヒューズ が不敵に笑う。

 

 燃え上がる赤髪に、灯る――凶暴な瞳。


 「 ふっ、面白くなってきたな!!……で、どうすんだ!……当然!向かい討つよなぁあ”あ”!!!? 」


 滾らせる血の気を隠しもせず表に出す。

 

 その乱暴な声に賛同するかのように。


 虹彩異色の瞳、その眼が瞬く――。

 

 

 「 ―― ああ、開戦だ ―― 」

 


 そう言うと――魔法皇王 グローラ・セルタニア は、その口元を歪ませたのだった。

 

 

 

 ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇



 


 そして……季節は巡る。


 栄耀栄華を極める 王都 ルミナス 。


 散りゆく桃色の花びらが咲き誇り、舞い散る。


 靡びく金色の髪。

 湖のような深い碧い瞳が――。

 

 荘厳な校舎を映し出す。


 春風が赤黒のチェック柄のスカートを揺らす。

 漆黒のローブに金色の刺繍。フリルの付いた白いシャツに真紅のリボン。

 

 卸し立ての上質な学生(魔法士官)服で着飾る――金髪の少女。


 アウレ・マキシウス 12歳。

 

 この年よりアウレは……。


 ルーエングラム魔法学校への入学の季節となる……。


 


 

〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::〓:::



ご愛読頂き誠にありがとうございました。


一年間執筆してまいりました

『外道剣豪』が『魔術 異世界』で戦姫となる

多くの伏線を残したままですが、これにて終幕でございます。


この作品は

元々、全四部を予定しておりましたが

残念ながら私の力不足で

打ち切りとなってしまい、本当に申し訳ございません。


最終章のテーマ 『 壮絶な介錯 』。


それは、このメインキャラ ゲイリー・バトラーの死と、この作品の打ち切りの決定


その二つを重ね、最期まで書き上げようとする意志と刃で


介錯させて頂きました。


結果は惨敗ですが悔いはありません。

今できることを全て、作品に込めることが出来たと思います。


繰り返しになりますが

ここまで読んで下さり、誠にありがとうございました。


続きは、新作のパイロット版短編。


300年前、仮面の男の正体とセルタニア魔法国建国を描いた小説


ダークファンタジー × 恋愛 × サイコパス

(仮題)『 何も知らない第四王女は専属の魔術講師に洗脳され、女王となる~セルタニア魔法国創世記~ 』


 https://ncode.syosetu.com/n9408ih/



倫理観、度外視の問題作。


異世界転移 × 宗教 × ビジネス

(仮題)『 異世界で宗教ビジネス~信者がカルト教団化し、国を滅ぼそうとしてます。誰か助けて下さい~ 』


 https://ncode.syosetu.com/n9409ih/


でお楽しみ頂けたら幸いです。


こちらも続編になるかは検討段階です。

『面白そう!』と思った方。

良かったら、コメント・感想と評価を貰えると嬉しいです。


それではまた逢う日まで。


誰よりも海水を飲む人。


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