表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/31

25話 楽しい舞踏会 その2

「ウィンベル様、お話はお伺いしておりました……大変なことがあったのですね……」


「えっ?」



 ヴィクター兄さまとユリアナ嬢の関係性を突っ込もうかと考えていた矢先、ユリアナ嬢が話し出した。


「ええと……なんのことでしょうか?」


「お話はお伺いしております。サンセット・メジラマ侯爵の件でございまして……」


「ああ、そのことですか」



 サンセット様との婚約破棄は有名なことだし、別にユリアナ嬢に知られていたとしても不思議ではないか。それに加えて、ヴィクター兄さまから詳しい話を聞いたのかもしれないわね。


「ありがとうございます、ユリアナ嬢。ですが、そちらの件は解決に向かっていますので、何とかなりそうです」


「はい、ヴィクター様からも聞いておりましたが、本当に良かったです」


「ありがとうございます」



 ユリアナ嬢に心配されてしまった、なんだか湿っぽい雰囲気になってしまったかもしれない。よし、ここは一気に攻勢に出てみよう。今度は私のターンだ。


「それよりも、ヴィクター兄さま。先ほどの踊りは演舞を彷彿とさせるように激しいものでしたね」


「な、なんだいきなり……?」


 ふふふ、焦っているわね……でも、私の攻撃は終わらない。なんで攻撃しているのか分からないけれど、やっぱり楽しい雰囲気の方が良いしね。だからといって、ユリアナ嬢に「サンセット様の話はこのくらいにしましょう」とも言いにくかったし。


 話が一区切りしたタイミングで一気に話題を変えたのだ。これならば、誰も嫌な気分にはならないだろう。


「やはりあれでしょうか? ヴィクター兄さまはユリアナ嬢のことがお好き、ということでしょうか?」


「ま、まあ……!」


「な、何を言いだすんだいきなり……ウィンベル!」


「あらあら、それほど満更でもないようですね。まあ、一緒に踊りを披露している段階で分かっていましたが」


「ぬ、ぬう……それを言うなら、お前とジクトも同じではないのか!?」



 ヴィクター兄さまは恥ずかしさの余り、私達に矛先を向けて来た。でも、それは逆効果である。



「ええ、そうですよ。ねえジクト?」


「そうだな……まあ、ウィンベルが嫌でないならそういうことかな」


「な、なんと……!?」


「兄さま、残念でしたね」



 ヴィクター兄さまは私達がもっと焦ることを期待していたのだろう。でも、そうはいかなかった。私とジクトはその……なんとなく繋がりが大きくなり始めていたからだ。それを確認出来ただけ、その質問をしてくれたヴィクター兄さまには感謝しないといけない。


「ヴィクター兄さまも良かったですね? 次のゼノン様との謁見では不敬罪にならなくて済みそうで」



 と、最後にちょっとだけ皮肉の言葉を混ぜてみた。ヴィクター兄さまとユリアナ嬢がこの先、どういう風になるかは不明だけれど、私とジクトは良い関係に進むのではないかと思っている。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ