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第十一話

「事故の日の研究は、かなり確信に迫っていた物だったのだよ。完成あと一歩。いや、理論だけなら完成していた! 奴が研究書を自分の使える様々な言語で恋愛小説風に書いていることは知っていた。だがこっちにはその日の研究内容がある。わたしはヤツに同調するフリをしながらこっそり、バックアップを取っていた。それと照らし合わせることでやつの研究の大部分を知ることができた! そして、その成果としてわたしはあの薬をもらったのだよ! 最初の指示は、コレをスオミに投与してそいつの能力と反応するかを調べろと言われていたがなぁ」


 わたしは先生の言葉に絶句する。だから、追っ手の一人が私の頭と体があれば良いと言ったのか……そうだとしても、よく分からない。なぜ。化け物になる薬がお父さんの研究と繋がるの?


「バカチンが騙されやがって」


 永山さんの低い声が聞こえる。やっぱり! 先生は騙されたんだ。


「さぁ! おしゃべりは終わりだ! もっと、貴様の力を見せてみろぉぉ!」


 先生は声を荒げると今度は左腕を突き出した、すると触手のように先生の手は伸びた!


「どうする? この距離で爆発する弾丸は使えんだろ! 貴様もスオミも怪我は免れん!!」


「バカチンがそんな安い手に引っかかるか」


 永山さんはつぶやくと、銃の背の部分を親指で押す。

 カチッと言う、切り替わった音が響くと彼は銃口を向かってくる左手のひらに向け発砲。銃弾は先生の掌で命中すると、勢いよく風が吹き、先生の左腕が大きく弾かれた。

 それと同時に左腕の肘から先を切り飛ばした!勢いよく鮮血し先生の叫び声が聞こえ、のたうち回る。


「ぐぅぅ。まさか、斬る弾丸もあるのかぁぁ、だがなぁ、だがなぁ、その程度ではまだまだ倒せんぞぉぉっ!」


 先生は声を荒げた、すると左腕が再生するが、それだけではなかった、肩甲骨辺りから先の尖った触手のような腕が二本、腰の当たりから同じようなものが二本生えた。完全な化け物になっていた。


「これを貴様が避けることは不可能だ! どう対処するぅぅっ!」


 先生は、後ろに距離を置くと、一気に全ての腕を突き出した! 

 触手のようにウネウネと動きながら永山さんに迫る腕。永山さんはため息をつくと、先程と同じように、銃の背の部分を親指で押し、銃口を腕に向けて発砲。


 銃声が何回も鳴り響き、弾が放たれた!そして、銃から飛び出た全ての弾は、意思を持っているかのように動きを変え、全て触手に命中。爆発した!


 先生の甲高い悲鳴が響く、今の先生の状態にのみ効果がある弾だったのか撃たれた箇所から一気に亀裂が走った! 亀裂の走る速度はあまりにも早く、体や顔まで一気に亀裂が走った! 先生の体は爆発の威力で後ろに吹っ飛び、背中を壁に殴打した。


 まるで、肉の塊のように動かない先生、しばらくするとヒューヒューという喘鳴?だったかな、それが聞こえ、体が小刻みに動いていた。あ、生きてるんだ。


「貴様の銃はコルトパイソンのはず!なぜ6発以上撃てる!!」


 先生は永山さんに叫んだ


「当たり前だろ? 能力で具現化したものなんだから。まぁ、確かに六発しか装填はできない。だが、同じ銃弾なら何発でも撃てるんだよ。そして、撃鉄を下げて、次に撃つ弾を切替えできる。一度交換してしまったら前に使っていたものは使えなくなるがな。」


「やはり素晴らしい。神器とは! 本物と同じ性質でありながら、武器を具現化する能力同様能力を付与できるとは!」


 先生は笑いながら立ち上がる、すると先生の体から弾丸の破片が飛び出し、体が再生した。しかし、体中に入った亀裂は治っておらず血が流れ出ていた。


「もっとだ! もっと見せろ! 貴様に何ができる!」


 先生は奇怪な声を上げる。だが先生の様子がおかしい。目は虚ろになり、口からよだれが流れ出ている。


「もっとだ、もっともっともっと、その力を私に見せろぉぉぉっ!!!!」


 先生が奇声を上げる。するとだ体全身から血のような真っ赤な液体が吹き出た!


「っ! やっぱり。取り込まれたか」


 永山さんがつぶやく、すると先生の姿が異形なものへと変化した


 筋肉隆々だった肉体は丸みを帯びものへとなり、そこから手や足のようなものが生えていた、わかりやすくいうなら豆大福に足と触手が六本生え、顔のようなものが中央にあるような見た目だった。


「ミセロミセロミセロミセロミセロミセロミセロミセロ」


 同じ単語をつぶやきながらジリジリと歩み寄る、先生だった肉塊。ぶっちゃけ怖い。


「悪いがそうなったお前をもとに戻す手段はない! この場で終わらせる!」


 永山さんはそう言って発砲! 弾丸は先生だったものに向かっていく! 先生だったものは体から生える触手を使い、弾丸の進行方向にすべての触手を突き出した。


 だが、弾丸は軌道を変えると触手の間をぬって突き進み先生だったものに命中、勢いよく爆発した!


 先生の体はぐらりと揺れ地面に倒れそうになる、永山さんはすかさず先生に向かって発砲、2発の銃弾が先生の体? と思われる部分に命中し爆発しながら勢いよく吹っ飛んでいった! 床を転がる先生だったものの体全身にヒビが入り、先生は動きを止めた。


「っ、気分が悪いな」


 永山さんはつぶやくと、弾を込める部分を開いて、銃口を上に向ける。すると、弾がバラバラと地面に落ち粒子になり消えて行った。


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