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商隊。

 四両編成の商隊の馬車に護衛パーティーくれないの閃光の馬車が続く。


 ここから王都までは片道三日ほど。荷物を積み替え帰路に着くから往復一週間のお仕事だ。


 五人パーティーの紅の閃光の面々は皆騎乗で警護にあたるから、あたしは彼らの荷物や寝所にもなるパーティー用の馬車の運行を任された。


 徒歩で荷物を運ぶんだろうとばっかり思ってたあたしは、思った以上に楽なこのお仕事にちょっとびっくりで。


 普通に御者さん雇えばいいんじゃない? ってそう思ってついつい口に出しちゃったけど、「命に関わる荷物を預けるんだ。信頼のおける者が良いに決まってる。ギルドの推薦なら間違いはないしな」って言うのがリーダーのフランシスさんの談。


 中堅どころのパーティーだけど、この紅の閃光の面々は結構気の良い人々ばかりだった。


 魔法剣士でリーダーのフランシスさんは見かけは華奢だけど動作所作が俊敏で、かなり腕が立つとおみうけする。


 戦士職の二人、ランガとクウガは剣も盾もマギガンのスキルも持ってるって言ってた。前衛で頼りになりそう。


 魔術師のアリエッタ、白魔道士のエリオット。


 紅一点のアリエッタはキツ目の大人の女性。エリオットさんはなんかおっとりした牧師さん系?


 皆あたしのことを気前よく歓迎してくれた。なんだかほんと嬉しいかも。


 このパーティーは全員丙種冒険者免状を取得済みなんだって。


 甲乙丙とある冒険者免状は講習のペーパーテスト、実技、そして年一回の国家試験をパスしなければ取得できない。


 ダンジョン攻略の時なんかに攻略許可が出るのは丙種免状持ちの居るパーティーに限られるし、まあ丙種は持って一人前ってところもあるからあれだけど、パーティーメンバー全員が持ってるのも珍しい。


 合格率も受験者の四十パーセントを切ってるから結構難関なのだ。


 炎の竜はドワンさんしか資格持って無かったけど、彼は乙種持ちだった。


 乙種はかなり難しい。甲種なんか幻の資格とも言われてるしこの街で保有している人はいないとかなんとか噂にきいた。


 乙種でも持ってる人の数は少ないし、ドワンさんもその分なんだか自分は偉いんだって思い込んだのかもしれないけどふにゃぁな話だ。


 冒険者の資格、というかランクには各職業ごとの級もある。


 初心者がまず取るのが6級。そこから1級まで毎年昇級試験を受けるのだ。


 完全実技試験だから実力があれば飛び級も可能。


 最高ランクにスペシャリテ、S級って言うのもあるけど、これは王都のギルドでしか取得できない。


 試験の判定できる人が地方にはいないのだ。まあしょうがないね。




 出発したのは早朝だったけどもうお日様は天頂に差し掛かっていた。


「おーい。ここで休憩するぞー」


 商隊の隊長さんの声が拡散魔法によって聞こえてきた。


 あは。やっとお昼ご飯かぁ。

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