切っ掛けはひょんなことから
連載開始します!
是非お願いします!
人ってビックリすると慌てるけど、ビックリを通り越すと思考が止まって何もできなくなるよね……
で、最近名が挙がって来てる人気アイドルの子が俺の膝の上で寝てるの⁉
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
始まりは少し前。
今日は休日でやることもなくまったり過ごす予定だったのだが、友人の斎藤に「一緒にアイドル見に行こうぜ?」と誘われてしまったため、行くことになった。
会場の最寄駅で集合だったため、電車に乗って向かっていた。
席はかなり空いていたので、日本人らしく一人分開けて座った。
僕は朝が弱いので9時でもまだ辛い。いつの間にか意識を手放していた。
トサッ
太股に軽い衝撃を受け、僕は目を開けた。
二つ隣に座っていた女の子が倒れて来ていた。
そしてその子の頭は僕の太股の上にあった。
いや、は?
恋愛経験皆無、女子にモテたことすらないこの僕が、冷静な判断が出来るだろうか。いや、出来ない。
慌てに慌てた僕は彼女の腕を叩いて起こそうとする。
彼女の腕が上がった。
「──駅まで寝させて……」
唐突に言われて手を止めると、彼女はそのまま手をパタンと降ろし、動かなくなった。
目的地は同じだった。このまま寝させてあげるべきなのだろうか。
着いたら起こせばいいか。
この娘は帽子を被っていたけど、チラッと見えたその顔はとても可愛いかった。
僕は結局、この可愛い寝顔が見れなくなるのは惜しいと思ってしまい起こせなかった。
無意識の内に頭を撫でてしまった。起きていないことを祈る。
時間が経ち、目的の前の駅を出た。
そろそろ起こすか。
「君!もう着くよ!」
「……う~ん、あと5年」
「いや、寝過ぎだから」
「じゃあだっこ~」
「……は?」
「ダメなの~?なんでもいいけど運んで~」
そう甘えた声を出してきた。
こんな可愛いとお願いを聞いてあげたいのは山々なんだが……
流石に恥ずかしすぎて無理!
「拒否したらセクハラで訴える~」
逃げようとしたのを察したのか、逃げ道を封じてきた。
どうしよう……
彼女がもぞもぞと動いた。その拍子に帽子が取れて顔が見えた。
まさか……この顔は……
なんとなくだけど、この時を境に僕の日常は変わる予感がしていた。
その予感が確信に変わるまでにそれほどの時は掛からなかったのだが、それをこの時の僕が知ることはなかった。
ここまで読んでいただきありがとうございます!
あちらの方とは変わって週2くらいで投稿するつもりです。
ミスがあったらごめんなさいm(__)m
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