第21話 風花の側がいいにゃ!
「そんな訳で、我が家に連れて帰るつもりが嫌がられて…」
悲しそうなハミルカル・バルカ将軍が息子のハンニバルさんと一緒に帰宅した。将軍の手の中には子猫の姿を取ったオロチ。
「もう悪いことしないにゃ」
「オロチちゃんは良い子だな〜」
デレるハミルカル・バルカ将軍
「オロチちゃんはハミルカルさんのペットとして暮らすのが幸せなんじゃないかしら?」
「私もそう思う」
「私もだ」
「俺も」
「私も」
風花の母に賛同する風花と風花の父と阿修羅とカデン。つまり全員だ。
「じゃ、父さん。オロチと一緒にお帰りください」
「そ、そう? じゃあ連れて帰っちゃおうかな」
頬を桃色に染めて嬉しそうな将軍。
「……一緒に帰ってもいいけど、時々は風花の側で過ごしたいにゃ!」
「オロチちゃん……」
淋しそうな顔のハミルカル・バルカ将軍。
「ハミルカルさん、こういう甘え下手で素直になれないのはツンデレというんですよ」
――― ハミルカル将軍は風花一家と夕食を食べてからオロチと一緒に帰宅した。
「父がすまなかった」
ハンニバルが風花一家に頭を下げる。
「そんな! 謝らないでください。元々私が連れて帰ったんですし」
「そうですよ、1日だけですけど可愛かったですね」
「食べ物を扱っているから動物を飼うのは諦めていましたけど、なかなか良いものですな」
それ以来ハミルカル将軍は高級食材を持って頻繁に風花一家を訪ねるようになる。
「オロチちゃんが風花ちゃんに会いたがって〜。あ、これ豚肉ね! あと野菜は適当にいろいろ」
「まあまあ! 返ってすみません!」
「気を使わなくて良いんですよ!」
「ワシらたくさん食べるし差し入れくらいさせて欲しいんだよ。さあ、何から手伝おうかな?」
料理スキル持ち、しかもレベルの高いハミルカル将軍は風花一家に大歓迎され、家族ぐるみの付き合いが始まった。




