第10話 精霊、必死のプレゼン
「しょーかんっ!!」
バフン!
“業務用フライヤーが召喚されました”
バフン!
“業務用フードプロセッサーが召喚されました”
バフン!
“業務用スタンドミキサーが召喚されました”
バフン!
“業務用低温調理器が召喚されました”
バフン!
“業務用アイスクリームメーカーが召喚されました”
バフン!
“業務用スロークッカーが召喚されました”
バフン!
“業務用ワッフルメーカーが召喚されました”
バフン!
“業務用燻製器が召喚されました”
再びカデンの実演が繰り広げられたが風花の反応はイマイチだった。
両手両膝をついて項垂れるカデンちゃん。
「ごめんね、カデンちゃん」
「ちょっと待ちなさい、風花」
「うん、風花はもっと検討した方がいいと僕も思うよ」
断ろうとすると両親に止められた。
「なあ風花! 最強の軍人でどうだ?」
「阿修羅君は黙りなさい」
「くう・・・」
父に確保された阿修羅が大人しくなる。
「確かに風花が指摘するように、どのカデンセイヒンも魔法のように応用が利かない。でも風魔法や火魔法、いろいろな魔法の良いとこ取り出来るとも考えられるよね」
「生活が格段に便利になるというのも素晴らしいわね。私たちは二人の加護を合わせてパン屋をやっているけど、カデンちゃんの加護があったら一人でパン屋を開けるんじゃないかと思うの。カデンちゃん、あなたの召喚するカデンセイヒンを利用して風花が一人でパン屋を開くことは可能かしら?」
「出来ますっ! ね! 風花ちゃん! パン屋さんだけじゃないわ、他のお店もできるわ! 風花ちゃんはどんなお店をやりたいの?」
「私、そこまで考えていなくて…。ごめんなさい」
「焦らなくてもいいのですよ」
「神官さん・・・」
「どれだけ時間をかけていただいてもかまいません。風花さんが納得できるまでご検討なさってください。
交換するも断るも風花さんの自由です。例え断っても負い目を感じることはありません。次の候補、引き続き探していますからね」
カデンちゃんが恨めしそうに神官を睨んだ。




