77.再会は歪な笑顔で (微エロ注意)
第二章のクローディア編魅了パートは68話から82話の間となります。
「68.一応の決着 / 魔法剣士クローディア」からが始まりです。
「んん、いやぁ・・・」
「はぁはぁ、クローディア、愛してるよ・・」
家に戻ってから、私はユーシス君に壁に押し付けられ強引に迫られていた。
「ユーシス君、ほんと待って、んんぅ、やめて、首筋に・・這わさないで!」
「そんな事言ったって、クローディア、本気で嫌がってないじゃないか、本当に嫌なら僕を殴り飛ばしてでも止めるはずだよ?今だってほら・・」
私の眼を見つめながらユーシス君の指が、服の上からオヘソの周りを円を描くように撫でる。
ビクン!と身体が跳ね上がる。
「やぁ・・・」
駄目、力が抜ける、このままじゃ堕ちちゃう・・
私を求めるユーシス君の眼は、魅了耐性を易々と突き破り、理性というガードを無力化してくる。実際何度か無力化させられた。
身体はユーシス君を求めようとして火照り、肌は桃色に染まる。
今更ながら思った。ユーシス君の眼、あれは本当にヤバイ!
「クローディア・・」
「ちが・・私は・・私はそんなつもりは無い!」
私は目をつぶりユーシスを突き飛ばした。
「はぁはぁ・・
ユーシス君、違うの、あなたが大切しなきゃならないのは、アリサちゃんなの!お願いだから分かって!」
「なんで、いつもいつもアリサの名が出てくるんだよ!あいつはもう無関係じゃないか!」
アリサちゃんの名前が出てくるだけで彼は激昂する。
もはや彼のアリサちゃんへの想いは、愛情から憎しみにすり替わってしまったのかもしれない。
それでも私は必死で説得する!
「ユーシス君、違う!無関係な訳ない!二人の関係はきっと永遠なものなの!だから大切にしなきゃ駄目なの!」
私がそう言い放った後、ユーシス君の雰囲気がガラリと変わった。
「わかった・・・」
「わかってくれたの!?」
「ああ、ようするにアリサが生きている限り、あいつとの関係は断ち切れないってことだろ?」
「え、ユーシス君、何を言ってるの?何でそうなるの??」
「今からあいつを追って殺して来るよ、だから少しだけ待ってて」
「違う!私はそんなこと望んで・・・!?」
ガラガラガラ、ドッカーン!
「きゃあ!」
「な、なんだ!?」
突然の轟音と共に家が倒壊した。
1階部分が完全に破壊尽くされ、そのまま2階部分が落ちた。
2階にいた私達二人は突然の崩落に何処かしら打ち身を負った。
「いたたた、いったい何が起こった・・・!?」
「つつ・・え?・・アリサ・・ちゃん・・?」
「ふふふ、二人とも無事で何よりね・・うふふふ・・」
そこには全身に雷を纏い、歪な微笑みを浮かべたアリサちゃんが、私達を睨みつけていた。
パカラン、パカラン、パカラン、パカラン、
「リヴニの街が見えて来たわ!ファイスもう少しよ!」
「ヒヒーン!」
私はリヴニの街に戻り、すぐ冒険者ギルドに向かい、着くなり勢いよく両開きの玄関ドアを開けた。
バーン!、ドシャーン!
玄関ドアが、勢いに耐えられず蝶番から外れて吹き飛んだ。
周りを見回すとユーシスとあの女は居らず、何人かの冒険者が何事かと驚いた顔で私を見ている。
「ななな・・? アレ? なんだ捨てられ女じゃないか、脅かさないでよ」
「捨てられ女wざまぁw」
「プークスクス、ねえ、今どんな気持ち?w」
私を揶揄するのは例の三級冒険者3人娘。
コメカミが#と引きつり、イライラメーターが一気に上昇する。
彼女らにツカツカと詰め寄り、リーダー格である剣士キャラの首元をガッと締め上げた。
「言いなさい、ユーシスとクローディアは何処にいるの?」
「ぐむ!・・ぐああ!?」
首元を締め上げそのまま上に持ち上げる。
キャラはバタバタと脚を浮かして苦しんだ。
「て、てめ!」
「なにしやがる!」
煩いとばかりに私は二人を睨みつけた瞬間、
バリバリバリ!ゴゴーン!
ギルド内に雷が荒れ狂う!
「ぎゃあああああ!」
「ひいいいいいい!」
悲鳴を上げたあと二人は恐怖で沈黙した。
「今の私は機嫌が悪い。早く言わないと死ぬわよ?」
(やばい、こいつ目がガチだ、ガチで殺される!)
冷や汗が滝のように流れるキャラ、
「ゆ、言う・・言うからハナジデ・・」
ブン、ドサ・・・
私は苦しそうなキャラを二人の前に投げ捨てた。
「ぎゃっ・・はぁはぁ・・あ、あいつらならさっき家に戻ったよ・・・悪かった、勘弁してくれ!」
謝罪する彼女達を無視しギルドの外に出た。
外で待っていたファイスがなんだか怖がっているような・・・
「ごめんファイス怖がらせちゃったね、あと少しお願いね」
ファイスに跨りクローディアの家に向かう。
冒険者ギルドからそう遠くない所にある彼女の家にはすぐ着いた。
私が下馬すると何故かファイスが距離を取った。
私が家に近づくと、2階からあの女の艶めかしい嬌声が聴こえてきた。
「んん、いやぁ・・・」
「はぁはぁ、クローディア、愛してるよ・・」
「ユーシス君、ほんと待って、んんぅ、やめて、首筋に・・這わさないで!」
「そんな事言ったって、クローディア、本気で嫌がってないじゃないか、本当に嫌なら僕を殴り飛ばしてでも止めるはずだよ?今だってほら・・」
「やぁ・・・」
私の大切なユーシスが何処の馬の骨とも知れない勇者と絡んで爛れていく!?
そんなこと絶対認めない!認められる訳がない!
ブチン!
私の中の何かが野太い音で切れた、ブチ切れだ!
馬駐されていたネロを見つけ解き放つ。
ネロは慌てて私から離れ、遠くで様子を伺うファイスの傍に駆けて行った。
「ふーん、そうなの、そうなんだ、そんなことするんだ・・・
・・・・そんなこと絶対許されない!ユーシスは私の大切な人だ!」
私はコメカミを##させ、家から少し距離を取り抜剣した。
例によって例のごとく、周りの空気が帯電し、彼方此方で限界を超えた放電による閃光が走る。
ふー・・・
軽く一息吐いたあと、ギン!と目の前のあの女の家を睨み・・・
「 雷 帝 彗 星 斬 ! 」
今までの鬱憤と雷を乗せた超高速の斬撃をくらわす!
雷撃波と、衝撃波と。私の怒りと、その他諸々があの女の1階部分を真横一文字に襲い粉砕する!
ガラガラガラ、ドッカーン!
「きゃあ!」
「な、なんだ!?」
轟音と共に家が倒壊!中からユーシスとあの女の悲鳴が聞こえた。
1階部分が完全に破壊尽くされ、そのまま2階部分が落ちる。
「いたたた、いったい何が起こった・・・!?」
「つつ・・え?・・アリサ・・ちゃん・・?」
倒壊による靄が収まり、間抜け面したユーシスと、乱れた着衣を纏ったあの女を確認した。
「ふふふ、二人とも無事で何よりね・・うふふふ・・」
私は雷を纏いながら二人との再会に歪な微笑を浮かべた。




