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マナー異能バトル1

■マナー異能バトル編


ワイワイガヤガヤ

ここは北村マナー講座。マナー講師の北村先生にマナーを叩き込まれたくて集まった100万人の受講者が東京ビッグサイトに集結した。


流木守ながるぎまもるも北村先生にマナーを教わるためにビッグサイトにやって来た一人だ。

「待ってよ〜守く〜ん!」

守の後ろで手を振っているのは流木咲ながるぎさき。守の双子の妹で、兄に恋愛感情を抱いているブラコンだ。

守も密かに咲のことを想っているが、禁断の一線を超えないために常に理性的に生き過ぎた結果、マナーに目覚め、今ここにいる。


北村マナー講座はマンツーマンだ。マンツーマンで徹底的にマナーを叩き込まれた人間は、その日から別人としての人生を送る。

100万人の待機列に流木守達も加わった。


すると、会場内に放送が流れた。

「北村マナー講座にお越しの皆さま、本日は誠にありがとうございます。残念ですが早速マナー違反者が出てしまいましたので、北村マナー講座は中止!中止とさせて頂きます!」


!?


マナー講座が中止…!?誰もが信じられないといった声を上げる。

「北村マナー講座をたったの3分で中止にするなんて、相当やり手のマナー違反者だ、俺達で見つけ出して処罰しなくてはいけない」

全国から集まった100万人がマナー違反者を見つけ出して殺す展開に発展した。


するとまた会場に放送が流れる。

「マナー講座にお越しの皆さまにご連絡します。本日、北村マナー講座を中止に至らせたマナー違反者は既に処刑され、霊魂は地獄よりも恐ろしい場所に転送致しました。このマナー違反者を基準として、マナー遵守率がそれ以下の人間は皆殺しにいたします。」


会場がざわめき、突然80万人が燃え上がったと思った瞬間には焼死していた。


「や、ヤバい!」

流木守は咲のネクタイが曲がっていることに0.003秒で気が付いてクイッと直した。あと0.001秒遅れていたら咲も灰になっている所だった。

「危なかった…咲、気をつけろよ、生きて帰れなくなるぞ」

「ふえええ〜〜〜やだよ〜お兄ちゃ〜〜〜ん!生きて帰りた〜〜い」


「愚かな…そんな妹など庇って何になる」

守の前に突然Xジャパンみたいな男が現れて言い放った。

「マナーを守れない者に生きる資格はない」

守には、その男が明らかにX JAPANの格好をしているのに生きていられる理由がすぐには分からなかった。

「俺の名前は霞良識かすみりょうしき。マナー講師だ」

「お前…マナー講師か…!!」

マナー講師。マナーを身に着け、マナーを守る者。支配者側の人間。そのX JAPANのような服装は、彼の正装なのである。


「マナー講師が何の用だ、ここはマナーを身に着けることを目的として集まった人間の場所だ、去れ!」

「ククク…マナー講師がマナー講座を受けちゃいけない理由なんてないぜ…最も、俺はマナー講座を受講しに来たわけではないがな」

「じゃあ何故…!」

「北村孤高を殺しに来たのさ、俺のマナーでな」

「!!!」


北村先生を、殺しに来た…!?


「さっきアナウンスされたマナー違反者の件だが、黒幕は俺だ。俺が見込んだ最高のマナー違反者を送り込み、まずはこのマナー講座を台無しにしてやりに来たんだ」

「何だと…!」

「俺は北村孤高のマナーを認めない、あんなものはマナーという名の拷問装置だ、俺は北村孤高のマナーを破壊する」


北村孤高先生のマナーは大変厳しいことで有名だ。北村孤高先生にマナー違反を指摘された人間は誰でも自殺してしまう。そして蘇生し、北村マナーを継ぐものとなる。


「場所を変えようじゃないか流木守。俺の得意分野は食事に関するマナーだ、お前が俺を止められたら北村孤高の殺害は中止してやる」

「くそっ…食事か…!俺が苦手とするステージだ」

「お兄ちゃん、頑張って!」

「あぁ、絶対に君とマナーだけは守ってみせる」


流木守と霞良識の食事マナー対決が始まる…。

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