3 死神は相談し、自分の異常さに気付く
俺は自分のスペックを確認した後、自分の部屋に戻らずに太一の部屋に向かった。
「おい、太一、いるか?」
「ん?煌か、入ってくれ」
許可が出たので扉を開ける。
「どうした煌?」
「相談があってな」
「へぇ・・・お前が他人に相談なんて珍しい・・・いや、初めてか?」
少し記憶を探って見るが確かにこれが初めてだ。
「そうかもな」
「んで相談ってなんだ?」
「あぁ、ステータスのことだ」
俺はさっき自分のチートっぷりを確認した。そして神はこう言っていた。
【流石に今の君たちじゃすぐ死にそうだからチート?ってほどじゃないけど多少強めにしておくから鍛えればかなり強くなるはずだよ。】
・・・と、これを思い出して俺はおかしいと思った。今の俺の強さは多少の領域を超えている。そしてスキル名は最上級闇魔法、最も上位の闇魔法が使える。これが多少なのだろうか?
俺は多少だとは思わない。無詠唱で最上級闇魔法という一発で国の7割が沈む魔法を皆が使えるとは思えない。
つまり俺はもしかして他のクラスメイトにはこんな異常とも言えるステータスはないんじゃないか?と考えた。
「ステータス?それがどうかしたか?」
「あぁ、少し確かめたいことがあるんだ、お前のステータスを見せてくんねぇか?」
「あぁ、いいぞ」
太一のステータスはこうだった
近藤 太一 16歳 男 レベル1
HP 1000/1000
MP 1000/1000
OP 1000
DP 1000
STR 1000
DEX 1000
VIT 1000
AGI 1000
INT 1000
CHA 1000
LUC 1000
スキル 光魔法LvX 言語理解LvX 剣術LvX
ユニークスキル なし
称号 異世界転移者 勇者
・・・となっていた・・・やはり俺のステータスは異常だった・・・
「おいどうしたんだ煌!?」
「あぁ・・・今から言うことや俺のステータスは絶対言外しないでくれ・・・」
「あ、あぁ、約束する」
そう言ってくれた太一に俺はステータスを見せる
「なっ!?どういうことだ?殆ど不明じゃねぇか、MPが無限?最上級闇魔法?死神?おい煌、何があったんだ?」
そういう太一に説明した、いつのまにかこうなっていたこと、死神装備の性能、闇魔法の威力などをすべて伝えた。
「なるほど・・・良かったじゃねぇかこれでお前美少女ハーレム作れるぞ」
太一が多少羨ましそうな表情を見せる。
「作る気はねぇよ」
「まぁお前だしな、んで?話はそれだけじゃないんだろ?」
「あぁ、察しが良いな、お前」
「察しが良いのが売りだからなぁ、んでなんだ?」
今度は王女・・・ア、アリーン?(アリーヤですよ!)の話が嘘の可能性が高いと伝えた。実際は嘘だと確信してるのだが・・・
「なるほど・・・まぁ俺は魔王なんかと戦う気なんてないからどうでも良いけどな~」
「相変わらずだな」
こいつは日本でMMORPGをやっているときもずっと低レベルの狩場で雑魚を狩ってレベル上げをしていた。この世界でも低レベルの魔物を狩リ続けていくんだろうなと思いながら俺は太一に相談に乗ってもらったことへの礼を言い、自分の部屋の戻った。