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チート連中が幼女な女神に罵倒されながらぶちのめされる話

作者: 芯鉄那由多

 俺の名前は近江多岐二。大学生だったがある日、気付くと異世界に転移していた。

 試しに「ステータス」と唱えるとステータス画面が出てきた。すると異世界人という項目があり、かなりの高ステータスだった! そして武器創造というチート能力でものすごいアイテムを作成できる! 雷魔法で高速かつ大規模な魔法を使える!

 金を稼ぐために冒険者になった。冒険者の仕事は魔物の討伐がほとんどだった。

 その後、元奴隷の獣人、天才魔法使い、貴族出身の騎士クラス持ちをパーティーに加える。もちろんみんな美少女でとても強い!

 元々高い能力だったが戦いの日々でレベルアップをして最強になった俺は、魔物相手に無双。

 パーティーメンバーはみんな俺にメロメロだ。でも、安心してくれ。俺はみんなを愛するから。

 町人のレベルが一桁。冒険者の平均が20レベルだが、転移して半年で60レベルになった。この世界最強の存在は70レベルらしいからすぐに追い抜かせるだろう。

 恋人達は俺の与えた伝説級の装備で俺同様にチートな存在になった。

 その頃からいろんな奴が突っかかってくるようになった。

「貴様の打った雷魔法のせいで俺の仲間が死んだ! その敵討ちだ!」

「ふん。俺が居なければお前のパーティーは全滅していた。仲間一人の死で済んだことを感謝するがいい」

「黙れ。おい、みんなあの野郎をぶち殺すぞ!」

「恩知らずが。これは正当防衛だ!」

 冒険で助けた奴から恨まれるようになった。

「ほーいっと『武器創造』。うん、爺さんの武器よりも倍くらいのステータスになったな」

「どうしてだ。儂が生涯を賭けて作った武器をこんな容易く……」

「俺がすごいに決まっているだろう」

 その後、武器屋の爺さんは自ら命を絶った。俺が原因だと噂が流れた。最悪だ。

「貴様の女達の横暴で皆が苦しんでいるんだ。獣人はその怪力で人々を殴り、魔法使いは危険な魔法を人が近くにいてもぶっ放し、騎士は自分の騎士道に反するといって、少し服が汚れていたくらいで斬るんだ」

「俺の女達を侮辱したな。死ね」

 ああ、もうムカつく。

「何で娘を助けてくれなかったんだ!」

「だって美人じゃないからな。やる気が出なくて間に合わなかったんだよ。それとキンキンと金切り声がうるさいから死ね」

 人々のやっかみのせいで俺とパーティーメンバーたちは悪人とされ国から追われた。

「恋人達よ。このまま泣き寝入りするなんてありえないよな。あの国をぶっ潰してやろうぜ」

 俺が苦しめられたんだから、貴様らが苦しめられるのも当然だよな?

 仲間と共に国のやつらを殺して、殺して、殺しつくした。皆殺しだ。ざまあ見ろ。 

 国を滅ぼした後、教会が俺達を悪魔だとかに認定した。世界のすべてが敵になった。

 くそ、どうする? これじゃあ、きりがない。

 そうだ、教会が信奉する神ってのは実在するらしいから、そいつをぶち殺せばいいんだ。そうすれば俺達に挑もうなんて考えないだろう。

 こんな馬鹿で自分勝手な人間を作った神なんて悪い奴に決まっている。

 よし、皆行くぞ! 神をぶち殺すぞ! 殺しまくって200レベルを超えた俺たちに勝てる奴なんていない!

 武器創造で神の領域に辿り着ける武器を生み出し、転移して乗り込んだ。

 俺たちが来ることを予測していたように、神の居城に辿り着いてすぐ目の前にいた。10歳くらいの少女の姿をした神。隠蔽のスキルを使っているのか、こいつのステータスは見れなかった。周りには紙以外の存在はいなかった。

「さっさとかかってくれば? ここまで来たご褒美に眷属は使わないでぼくだけで戦ってあげるよ」

 馬鹿にしやがって。この油断が死を招くんだ。俺たちは攻撃をしかけた。

「ふーん。何かした?」

 な、なんだこいつは。俺達は全力の攻撃をしたが、神は避けることもしないでただ立っていた。最初は俺たちのスピードについていけなかったと思ったが、違った。

 こいつには、1ダメージも与えられなかった。あらゆる攻撃手段を試したが無駄だった。

「ねえねえ、どうしたの? もう終わり。つまんないなー」

 あざ笑う神。

「君へは武器創造のチートをあげたけど、そんな君にはこの殺し方がいいかなー」

 空に様々な種類の武器が現れる。 ……これは武器創造か? こんな短時間にたくさん作ったのか!

 だが……この武器は何だ……武器レベルが999と表示されている。まさか、カンストしているのか!

「チートな武器を使って好き勝手していた君達には――」

 俺にもわかる力を使ったから簡単に納得してしまった……俺達には……勝ち目なんて、まるでない。

「このすごい武器(笑)で死んじゃえ。バイバーイ!」

  

 ○


 俺の名前はマイク。

 俺は前世はどこにでもいる男子高校生だった。でも事故で死んでしまったんだ。

 だけど死後に神様に会い、くじをしたら特賞を引いてチートな能力をもらった。

 なんと成長率1万倍! 全魔法適正! 言語適正やその他諸々のチート能力!

 いやー、前世は不幸続きだったから今度の人生はバラ色にしてくれるっていう運命の采配かな?

 よし。チート能力でハーレムを築くぞー。

 公爵家の3男に生まれた俺。

 イケメンのパパと美人なママ。美形揃いの兄弟姉妹。

 みんな俺のことを見て似ていると言ってたので自分もイケメンに育つのだろう。

 赤ちゃんの時ははやることがないので、ひたすら魔力を高める訓練をした。

 この世界では生まれた時は1歳の数えているんだけど、2歳の時に協会に連れられてかれて、ステータスを調べられた。でもチートで隠蔽した。

 まあ少しだけ数値を大きめにしてしまったから、みんなが俺のことを神童と言って喜んでくれた。ひがんだりするのではないかと内心恐れていたけど、家族はいい人でよかったな。でも、一番上の兄さんだけは少し引きつっていたような……。

 2歳から英才教育が始まった。様々な先生に合って、魔法を教わる。こっそり魔法コピーのチートも使った。

 3歳の時、貴族のパーティーに出席。この年齢で出席するのはかなりの異例らしい。

 受け応えの時、年に見合わないしっかりした受け応えをして、驚かれた。パーティーには国王陛下と王妃様も出席していて、俺が特別な存在だと見抜いたらしい(まあ、本当の実力に比べれば過小評価だと思うけど)。

 半年後に年の近い第4王女と婚約者になった。お見合い? みたいなことをしたんだけど、すごく可愛らしかった! 将来が楽しみだ。ぐふふ。

 広大な屋敷とはいえ、変わらない場所にずっといるのは飽きてきた。5歳になって少しした頃、街中に出かけることをした。

 ……驚いた。この国には奴隷市場があったんだ。それもかなり扱いが悪い。奴隷制度があったなんて教わってなかったんだけど、もっと大きくしてから知らせる予定だったのかな。

 家に帰って謝ってから奴隷について訊ねてみた。うちの家族や王家の人々は奴隷制度に反対なんだけど、社会が成り立たなくなるからどうしても撤廃できないと知った。

 うーんどうしよう。元現代日本人としてはあまり良い印象がしない。でも、いや待て。俺にはチートがある。この超絶チートを使えば世界を変える事なんて楽勝だ。よし、まずは――

「ねーねー走馬灯には少し早いんじゃない?」

 幼い女の子の声がした。あれ、そういえばなにをしていたんだっけ。

「今も使っている心を読む魔法まで使って、君のことはずっと見ていたけど、結構手広くやったよね。内政にも手を出して評価されて、国王にもなって、ちゃっかりハーレムも築いて、すごいねー」

 そうだ。俺は22歳の時に国王になったんだった。それから、確か……戦争をしかけてきた国を取り組みんで……。

「君の魔法で50万人を超える軍が壊滅した時は爽快だったよ。それも苦しむ人間が多く残るようにしたのが良かったよ。」

 国民の命を守るために仕方なかった。生き残った者には恐怖を伝えてもらうようにしなければ、戦いは再び起こるからだ。

 そして犠牲の果てに、国々と同盟をして争いを起こさないようにした。

「屍山血河を積み重ねた理由が世界平和ねえ。ハーレムを築きながらやることじゃないとは思うけど。そしてぼくに挑んだ理由は、ぼくが世界に争いの種をまいていたからだっけ」

 そうだ思い出した。自分は世界平和のために、最後の戦いとして神に挑んで……そして、

「まあ、1万倍の成長率と全魔法適正プラスαぐらいじゃ、この程度よね。20年×1万で200000年分の成長をしたことになるんだけど……」

 動け、体を動かすんだ、世界平和はあと一歩で……妻とみんなと約束したんだ……動けよ。

「200000年分くらい頑張っても人間が神に勝てるわけないじゃないの。くすくす……あれ、もう死んだのね」


 ○


 俺の名前はブラックドラゴン

 前世はサラリーマンだったが、邪龍であるブラックドラゴンに転生した。チート的な身体能力と喰らった生き物のパワーと能力を手に入れる最強のチートを手に入れた。

 ドラゴンとして過ごすうち人としての感性は消え、闘争本能に従い、人を含めたあらゆる生き物を殺しつくした。

 世界のすべての生き物を殺し尽くした俺の次なる目標は世界の創造主――神だった。

 俺は神に価値真の最強に――

「もう面倒になってきたから、さっさとしてー」

「何の話だ!?」

「いや、あなたの少し前に二人の雑魚が戦いを挑んできてね。そろそろ飽きてきたのよねー」

「二人だと……世迷言を。貴様の世界の生き物は遍く喰らい殺した。生き物がいるわけが……」

「あーそういうことね。でもあなたくらいに説明するのは面倒だし、死んじゃえ。 ……必殺『小指のデコピン』!」

「な……ぐぎゃあ――――!!」

「……いくら神とはいえ、世界の管理を休みなく6日続けるのはやりすぎたわ。眠気が急激に来たわ」


 ○


 我は魔王。

 普通の高校生だったが魔族に召喚されたとき、最強の魔王の肉体というチートを持った。

 そして我は――

「はいはい。世界を統一した魔王さん。何の用かしらー? 徹夜続きで今日は精神的に疲労してるんだけど」

「気の早い神だな。そのような、なりをしているが悠久の時を生きているのであろう? それにもうすぐ貴様は我に弑されるのだ。最後の時を楽しむべきだと思うが」

「まどろっこしい! 必殺『小指のデコピン』!」

「ぐわあ」

「さて、これで終わり。寝ようっと……あれ、生きてる?」

「くっ……さすが神。小指一本でこれほどの攻撃とは……このままではだが我はまだ真の姿を残している! 大魔王モード!」

「おお、変身したー! かっこいいー! ちょっとは眠気が吹き飛んだわ!」

「くくく、我のこの姿を見せたのは貴様が初めてだ。世界を滅ぼしてしまうこの姿は容易く使えなくもあり、使う必要もなかった。だが貴様には全力で臨もう! 喰らえインフェルノフレイル!」

「ぎゃー(棒)」

「これは世界を3度滅ぼすほどの我の奥義だ。ふ、死んだな」

「いや、生きてるから」

「なっ! どうして生きて、いや傷一つついていないのだ!」

「ねーねー。なんであなたたちは『神』という存在をそんなに軽く見てるのよ。だって『神』なのよー。世界のすべてを支配している存在が簡単に殴り飛ばせたり切り捨てたりして殺せるなんて思うの? 馬鹿なの?」

「馬鹿な……我は貴様の支配する世界を容易く奪った……我に簡単に奪われるような矮小な存在のはずなのになぜ」

「またこれか……。ねーどうして神が支配する世界が一個なのよ。1023の世界を支配しているぼくにとって、一個や二個の世界が滅ぼされたり少しの間奪われたりしても、大したことないのよねー」

「1023の世界だと。馬鹿な!」

「馬鹿じゃないわよ失礼ねー。ちなみにぼくはあなたが考えているよりも高次元に世界をしていて、世界そのものから力を得ているから、ぼくにダメージを与えるなら最低でも世界300個くらい滅ぼす力が必要になるわよ。えっと、本気で世界3個分滅ぼせる(笑)強さの魔王ちゃん?」

「……う、う」

「そもそもあなたに力を与えたのは、ぼくなのよ。刃向ったと時に、自分に害の及ばない程度のちょっとした力しか与えないに決まってるじゃない」

「……ああ、ああ」

「そろそろ眠気が大変になってきたので終わりよ。魔王ちゃん。『ちょっと力を入れただけのパンチ』!」

「ぐわぁ――」

「今度こそ死んだよね。おやすみー。お互い良い眠りを。君はは永眠、ぼくは睡眠でね」


 ○


 神は眠りより目を覚ました。自らの創造物であるベッドより半身を起す。

「うーんよく寝た。しっかし、あのチート達バカばっかりだったわー」

 10歳ほどの少女の姿をした神はあざ笑う。

「みんな。自分の手に入れたチートが特別なものでなんでもできるなんて思っちゃって。バカねー。私があげた、ゴミみたいな力で一喜一憂して。そもそも元の世界で大した存在でもない奴に、特別な力なんて与えられるわけないのにねー」

 国を滅ぼした力を、英雄の力を、世界の生き物を殺しつくしたを、世界を3つ滅ぼす力を、

「それに、あの程度の力に左右される奴らもバカねー」

 それらに影響を受けた存在を嘲る。

「あんなちっぽけなチート(笑)があるから好意を抱き、数多くの中に埋没するのも構わないとさえ思うちっぽけな女達。あんなちっぽな力で生み出された武器を上回れないもっとちっぽけな人間。ちっぽけすぎる力に滅ぼされる微粒子レベルの生き物たち。ああ、なんて愚かなのかしらね。やっぱり、こういう様を見るのは楽しいわねー」

 小さき人間を嘲る神は自らの支配する世界を見渡す。

「異世界で簡単に無双できると思い込みやすい世界は決まってるから、その中からそういう願望持ちを選択して……と、次に転移及び転生先の世界と与えるゴミ能力を選択してっと……よし、いざ進め人間たちよ。そのチート(笑)な物語を魅せるのだ!」

 その時、

「え、結界が破られた!」

 1000個の世界を覆う特大の結界が壊れた。

「まさか、神滅神シアエガ!」

 それは数千の世界を合わせたよりもさらに巨大な存在であり、酷く醜悪だった。至る所から触手が生えている

 闇より暗い黒にさらに深き闇を加えたような暗黒に、濁った血のような穢らわしい赤が混じった色。

 人の矮小さを嘲笑う、1000世界を支配することのできるチートな強さを持つ神は、

「キャ――!」

 さらにチートな存在に敗れた。

深夜に本文を作ったので、執筆中はとても眠かったです。登場人物が眠いと言って早く終わらせようとしたのは作者が原因です。書き直すかもしれません。

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