第二話
目の前が眩しい光につつまれ、気が付くと俺はヨーロッパ風の広場に立っていた。
周りには俺と同じようなプレイヤーが立って、叫んだりしていて、かなりうるさい。
俺は、人混みが嫌いなので、取り敢えず人気のないところを探し、メニューを開いた。
「あいつら、まず、初期装備を装備しろって言ってたな」
取り敢えず、アイテム画面を開くと、
錆びた刀×1
錆びた手甲×1
初級携帯鍛治セット×1
初級調薬セット×1
初級細工セット×1
初級符・焔×20
初級符収納具×1
俺は、錆びた刀、錆びた手甲、初級符収納具を装備し、初級符収納具には符をちゃんと入れた。
兎に角、実戦行ってみようとやはり人気のない門から外に出た。
それから5分ほど歩いていると、緑色の醜悪な顔をした小人が、4匹現れた。
1匹が棍棒を俺に向け振って来る、俺はとっさに刀を抜き、ガードしたが、しきれず、棍棒の一撃をもらってしまった。
HPバーを見ると2割近く削れている、つまり、後4回攻撃を食らうと死に戻りしてしまう、計算だ。
1匹目に刀を振るうが、相手のHPバーは1割りも減っていない。
「一文字」
刀術スキルの初期アーツを使っても、HPバーは半分を切らず、違う小人からもう一撃もらってしまった。
「くそっ」
最後の足掻きのつもりで、魔法を使う。
「黒き雷よ、今その力を顕現し、眼前の敵を殲滅せよ、ダークサンダー」
ドカーンという音がして黒い雷が2匹の小人にあたり、2匹のHPバーが吹き飛んだ、
小人たちも驚いているが一番驚いているのは俺だ、せいぜい、さっきのアーツと同じような威力だと思ったら、それを大幅に上回る威力だったのだから。
残りの3匹もダークサンダーで片付けたが、MPバーを見て驚いた30/130となっていたからだ、どうやらダークサンダーは、威力が物凄く高い代わりにMPを大量に消費するらしい。
世の中都合のいいことはそうそう無いな。