第一話
「ふう、まさか俺がゲームをやることになるとはな」
俺の名は竜堂光一、一応普通の高校1年生だ。
ちなみにゲームはほとんどやったことがない、せいぜい友達に借りて、某配管工のゲームをやったことがあるくらいだ。
そんな俺が何故ゲームをやろうとしているかというと・・・
姉と妹と友達に誘われたからだ、ちなみに3人ともβテストとかいうのをやっていたらしい。
妹と友達はともかく空手馬………コホン空手好きの姉もゲームをやっていたのは驚きだった。
俺が今やろうとしているゲームはlegend onlineという名前でVRMMOというものらしい。
まあよくわからんが。
「もう時間か linkstart」
視界が光につつまれる、その直ぐあと世界が水色になった。
正確には、俺のいる空間が水色に変わった。
ブゥン
という音がして、半透明のホロウィンドウが現れた。どうやらプレイヤーネームという、ゲームの中で使う名前を打ち込むらしい。
えーっと、どうしよっかな?
……単純にコウでいいか。
その次
容姿を決めるらしい、といっても俺は顔を変える気は無いので、髪の色を黒から茶色がかった黒に変えるだけに留めた。
さて、次はステータスというものの割り振りらしい、一応皆から説明を受けているため大体は分かる。
STRが筋力で、武器を持つとき等に必要。
VITが耐久力で、防具を装備するときなどに必要。
INTが魔力で、魔法の威力等に関係する。
DEXが器用さ、武防具を作成したりするとき等に必要。
AGIが敏捷度で、動きのスピードに関係する。
LUKは運、クリティカルヒットや、ドロッアイテムというものに関係する。
因みに、初期ステータスはランダムだが、全プレイヤーにこれまた10から50ランダムでボーナスポイントが配られる。
えーっと俺のステータスはっと。
STR38
VIT17
INT26
DEX35
AGI41
LUK12
ボーナスポイント24
ステータスも10から50のランダムらしい、つまり、俺は耐久力と運が凄く低く、魔力は平均、筋力と器用さがそこそこ高く、敏捷度が凄く高いらしい。
「長所を伸ばすか短所を補うかってところか」
かなり迷うが、俺はVITに3STRに7振り、残りは全部AGIに振った。
最後はスキル選びだ、このゲームには、スキルと呼ばれるものがある。
スキルは大まかに分けると二つの種類があり、それぞれを、アクティブスキルとパッシブスキルと呼ぶ。
アクティブスキルはレベルを上げていくとアーツというものを覚える、片手剣術スキルのスラッシュ等がそうだ。アーツはMPを消費して使い、魔法もこれに含まれる。
一方パッシブスキルは任意発動のアクティブスキルと違い、常時発動であり、レベルを上げてもアーツは覚えない。
ではレベルを上げると何が起こるかというと、スキルその物の効果が上がるのだ。
例えば、策敵というスキルは、1レベル毎に5メートル効果範囲が延びるらしい。因みに、パッシブスキルはON、OFFが可能だ。
……初期スキルの数は1000近くあり、30分近くを使って、刀術、陰陽術・焔、体術、闇魔法鍛冶、細工、調薬スキルの7つをとった、生産スキルと戦闘スキル共に取ったのは、ただ自分の武防具等は自分で作りたいからという理由である。
「これでいいか」
と呟き俺は決定ボタンを押した。