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On Your Mark  作者: おかか
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夕焼け

言い忘れてましたが時間系列としては11月~12月ぐらいだと思っていただきたいです。


決めたことがある。

明日戻ろう。

自分の体へ。

つらくないから戻らなくても平気だと思ってた

平気なんかじゃなかった。


戻ろうみんなのところへ


だから今日だけ今日だけ戻らないことを許して下さい

これは償い。


だと思う。


だから戻りたいとは思わなかった。

でも学校に行っておきたいな


そんな事を思いながらユヨルと学校に向かった。


教室では昨日と同じ独特の暗さが引き続かれていた。 


ガラ....。


タクヤが今日は静かに入ってきた


入ってくるなりナツキのとこに向かって行って開口一番


「ゴメン!!!昨日ちゃんと謝れてなかった!!ホントごめん!!心配してくれたっていうのに!」


「ううん。こっちこそゴメン。心配はしてたのは本当だったけどさ。タクヤの気持ちも考えずに自分勝手だったよ。」


「じゃあおあいこな!」


そう言ったタクヤはにへらっと笑ったのにナツキは微笑しただけだった。


オレのことが頭にあるのだろうか


こんなときに不謹慎だが そうだとしたら嬉しい。


いいよね?どうせ明日戻るんだし。


このくらい喜んでも。




だるくて仕方ない授業が進む


紺野はいつもより背中が寂しそうだった


でもそんなこと気にしない仮面なのさ!!←?


今日は部活がないというユヨルと一緒に帰り道を歩いていた













少し前  教室




まだカイトの意識は戻らない。


もう三日が経っただろうか


タクヤは相変わらず怒ってるくせに隠そうとするし


ユヨルはいつもと違うし


あたしはカイトに助けてもらって


ニコニコしてられる


でもあたし今何してる?


こうやってなんもせずに逃げて


昨日行った集中治療室で遠くから何を見た?


チューブにつながれて生きてるカイトでしょう?




いつの間にか泣きそうな顔になっていたのか



隣に居たタクヤが大丈夫?と聞いてきた。



「一緒に帰ってくれない?....相談があるの」


「.....いいよ」


私が何を話したいのかを察したのか

タクヤはOKしてくれた。






帰り道しばらく無言で歩いた。


あたしはいきなり口を開いた。


「あたしね昨日カイトに会いに行ったの」


「うん」


「そしたらねカイトが.....カイトがいつ死んでもおかしくないような顔で眠ってたの」


「...うん。」


「哀しいだとか苦しいとかじゃないんだよね。悔しいって....思ったんだ。」


「...」


「あたしは助けてもらったのに!カイトはあたしに助けてなんて言わないし!戻ってくる気配も感じられない!」


「...よせよ。」


「どうしよう!あたし薄情だ!」


「よせよ。」


「あたし何してんだろう!!何を思って助けたいはずなのに助け求めてんだろう!」


「泣くなよ!」


あたし泣いてんだ。


こんな大通りで


カイトのが辛いってのに泣いてんだ


「うわぁぁぁん!!」


タクヤが腕を広げてあたしをタクヤの胸に押しつける


「泣くな。」


優しい


その優しさに甘えてたくなる





今にも壊れそうなナツキの頭をそっとなでた


これはオレだ


弱いオレ


この胸に抱いてんのは


オレの弱さ


それを守らないと


おかしくなりそうだったから


こうして大切にしてる


カイトごめん


オレにとってもこいつはある意味特別なんだ
























































みんな一人役者を忘れてる。



夕暮れの中重なる影を見る



[ナツキ?....タクヤ?......何してんだよ...!!]





ふう!それではここで引きます

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