He is always smiling
遅くなってスイマセン!!!
今回の説明文にてこずりまして!
タイトル意味は彼は笑顔を絶やさないです。
そのまんま!!
ユヨルの家に着くとユヨルは玄関の前で大きく深呼吸して鍵を開けた。
「ただいま帰りました。ユヨルです。少し体調がすぐれなかったため早退しました。今日は文化祭の後片付けですので勉強には関係ありません。夕方にはいつもどうり夕食を作れると思いますから心配は御無用です。」
入った途端にこんなにも長いことを噛まずに言ってのけた。
すごいな!と思ったがすぐに疑問が生まれた。
なんでこんなこと言わなきゃならないんだ?
ユヨルは返事の帰ってこないリビングの方を三秒間見つめるとオレにコッチに来てと手でジェスチャーされた。その指示に従い二階に上がる。二階に上がった一番奥の部屋がユヨルの部屋だった。
「ゴメン狭いんだけど入って。」
[あっああ.....]
入るとそこは物があまりない....というか殺風景な部屋だった。目立ったものはパンダの人形が一つあるくらいだ。
「ごめんね。さっきは恥ずかしいとこみられちゃったな。」
[えっ?ああ...さっきの....ね....。]
さすがにどうしてとも聞けるわけないのでそれ以上は突っ込まない。
「....早速だけど本題に入るね。....どうしてこんなとこに居るの?」
[.....たぶん幽体離脱してんだ。]
「...戻らないの?」
[それも考えたんだけど....もうちょいこうしてようかなって。]
「戻らないとみんな心配するよ」
[申し訳ねえなあとは思ってるよ。でも今すぐ戻れるかって聞かれたら....ちょっとわかんないや]
「...生きる気はあるでしょ?」
そういうことを言うユヨルの目は本気だ。
[気持ちはね。]
「......理由は?ちゃんとある?」
[ないよ。...あえて言うのならみんなが必要としてくれるからかな]
「...理由。探してみる?」
[いいよ....。見つかりっこねえ]
「そんなのわかんないよ。....じゃあ私が一方的に探すから。」
[見つからないよ。出てくるのはむしろ.......ゴメン。探さないで。頼む。]
「....ゴメン。勝手だった」
[いいよ。.......これからオレどこに居ようかなあ。]
「家いるのが辛いんだったらここに居てもいいよ。カイト君認識できる人は私ぐらいしかいないし」
[ありがとう。助かるよ。さすがに一人とか寂しいし。.....そういえばみんなが付けてるその首輪って何?流行ってんの?]
「カイト君は首輪か.......ちなみに何色?」
「えっと四色かな。...てか首輪以外にあんの?てか何これ?」
「これはねその人のこれからと今の状態をあらわすものだよ。えっと...私のって青に見えてるよね?」
[うん青に見える]
「青は健康な人。他に見える色も教えて」
[えと...赤、黄色、黒]
「赤はいつ死んでもおかしくない状態。黄色は危険。黒は死んでいる人。」
[オレいつ死んでもおかしくないの?]
「....赤から黒に変わる瞬間は何度も見たよ。」
[ユヨルには何が見えるの?何色?]
「私はチョーカーが見えるよ。色は五色。カイト君が見えるもののほかにオレンジが見えるよ。オレンジは小さな病気の危険ね。頭痛とか腹痛とかの。だから黄色は私にとっては命の危険なんだ。私が視る黄色の人はその日のうちに赤か黒になるんだ。だからカイト君も一時期黄色だったんだ。」
[それで一緒に帰ろうって!]
「学校だったら何かあってもすぐに助けは来るでしょ。だから危ないのは帰りだと思って。」
[そっかユヨルが助けてくれたのはそういう理由があったんだな]
「うんそうだね。」
[オレ学校には行こうと思うんだ。オレ頭悪いのにさらに悪くなったらと思うと恐ろしいし。]
「わかった。」
[んじゃあそういうことで。そういえばさあなんでオレに触れんの?]
「視えるから」
[視える人には触れるのか!]
「そうだねえ。あと死んだ人とか.....死ぬ間際とか死にそうなときね。」
[奥が深い!!]
よく考えたらあの時オレに病院に行けと言ってくれたあの人は死んでいたとわかって少しせつなくなった。
明日学校に行ってもオレは揺らぐな。
こうしたのは自分で、帰らないとしたのも自分だ。
悲しむ権利なんかもちろんないし。
普通にしてても
責める権利もない。
いつもみたいに笑ってなきゃいけない。
誰にも視えなくても。
ユヨルに頑張ってもらう回でした!
おかしくないですよね?