視えるだとか触れるだとか
すいません!!
遅くなりました!
一応大事な回なので頑張ってました!
私は髪を一つに結んだ。
髪が上手くまとまらなかったからだ。
昨日はあまり......というか全然寝ていない。
そのせいで寝坊して髪なんか整える時間がなく一つに結んだ。
昨日制服は汚れてしまったので冬服で行くことにした
大丈夫。
朝連絡が来たじゃない。
”カイト君は一命を取り留めた”と
大丈夫。
死んでなんかいない。
帰りに病院に行こう。
たぶん今はまだ会えないだろうけど
行って名前があるか確認しよう。
それだけでも楽になれそうだ。
今日学校行きたくないな
でも行かないと家の人に怒られるし
正直学校に行けるほど体力がないし寝てないからフラフラする。
ただ行きたくない行きたくないとそんな言葉を並べても休めるわけではないし疲れが取れるわけでもないが並べていた方があの事実を忘れていられるので楽だった。
文化祭の片づけムードで慌ただしくみんなが動いていた
しかしF組の前だけ異様に重い空気が漂っていた。
ガラリとドアを開けて
「おはよう。」
と言うと
クラスメイトから
「おはよう。」
と返してくれるのに混じって
ここに居るはずのない人が
ここにあるはずのない声が
[ユヨル!!オハヨ!!ユヨルだったんだ!!]
そこにあった。
髪紐がプツプツと切れる音が聞こえた。
「カイト君....?」
そう言った瞬間ほとんど全員の人が振りかえった。
バサリと髪がおりて
ポトリと髪紐は切れて落ちた
目を覚ますとそこは事故現場のだった。
もう日は暮れていて真っ暗だ。
空は曇っていた
ふと下を見れば道路に血がしみ込んでいる
血がしみ込んでいる量で事故の時のオレがどんなだったかがわかった
少し顔をしかめ、あたりを見回す
少し気づいたことがある。
首についているこの首輪は何だろうか?
色は赤。
絶対事故前はしていなかった。
そういえば頭も痛くない。
むしろスッキリしている。
今は何時ぐらいだろう
七時ぐらいか?
そういえばあそこに居るおじいちゃんは誰だ?
その人は黒い首輪を付けている
周りに人もいないので話しかけてみる
[あのスイマセン....]
[ああ?ああ....あんたは夕方の事故の....]
[ハイそうなんですけど]
[あんたまだ死んでないじゃないか。速く病院に行きなさい]
[えっ?]
[まだ死んでないだろう。このままじゃ手遅れになるかもしれない。早く行きなさい。]
[はあ。]
オレは訳も分からずとりあえず病院へ向かった
何かわかるかもしれないと思ったから...
向かっていき病院に入ると見知った顔があった
ミナミが青い顔してうろうろしていたので
話しかけるが無視された
ミナミも首輪をしていた。
青の。
そのミナミの行動に?マークを頭に抱えたまま通り過ぎる
......集中治療室の前で母さんが泣いていた
心が引き裂かれるような思いにかられた
きゅうと心がきつく締められ母さんに手を伸ばした
するりと通り抜け
母さんに触れられなかった。
ばっ!と
集中治療室の中を見ると
オレがいた。
その時悟った
オレは魂なのだと
力が抜けその場にへたりと座り込むが音がしない。
オレは死んではいないが魂は抜けている
幽体離脱?
そうとしか考えられない。
これはオレがバカだからじゃないと思う。
だってそれしかわからない
泣いている母さんが見ていられなくてロビーに行った
そういえばこの病院に居る人は首輪の色が黄色か青か黒だそしてまれに赤。黄色が一番多い。これってどういうことだろう?
この気持ちをどうにかして抑えたかったから
ついているテレビを見ることにした
内容はバラエティで今見るには少し気持ちと合わなかったが
そのにぎやかな音は紛らわすには十分だった。
何時間いたのか分からなくなったぐらい時間がたち
九時のニュースがが始まりようやく今が九時なのだと理解した。
そういえば時計見てなかった。
気が動転したたらしいな。
そのニュースは政治に関するものから始まった。
アナウンサーの淡々とした口調には心がなかった。
政治の話題が終わると
{今日東京の○○市で事故がありました。事故にあった市内の男子高校生は意識不明の重体です。事故を起こした無職の梶山太一は飲酒の疑いが.....}
あっオレテレビに出た。
写っている生徒手帳の無表情なオレを見てそう思った。
こういうことはあまり深く受け止めないように考えているから
もうちょい写りのいいやつ載せてくれりゃあよかったのにぐらいに考える事にした。
有名人じゃん。
うわあすげえ。
そういえば誰が救急車呼んだんだろ
{....第一発見者は同じ高校の女子学生ですが通報したのは近くにいた六十三歳の女性だそうです。}
女子学生?誰だ?
{その女性にお話を伺うことができました。}
えっまじで?
誰だ?六十三歳の女性って!
{いつもその子を見かけてたのだけど今日だけどうもつらそうと言うかいつも笑顔なのにつらい表情してたんですよ。変だなあって。....しばらくして私家に帰ろうと住宅街を通ったら女の子の叫び声が聞こえてびっくりして声のする方に行くと血だらけのその子の近くに女の子が座っていて私を見るなり救急車を呼んで~!!と言われて近くに知り合いがいたのでその人に電話を借りて電話したんですけど怖かったです。なんかその女の子が鬼気迫っていて.....}
あのおばあちゃんだ!!
もうちょい老けてるかと思ってた!
てか女の子!!!
マジ誰?!?!?!?!
知ってるよなたぶん....
明日学校に行って調べてみよう
近くに座ってたってことは制服は汚れてるはずだから
きっと体育着かジャージか冬服のはずだ。
探してみよう
命の恩人を。
はあ~.....
いないなあ
違う学年も見たけどみんな夏服だ。
まあまだ早い時間だしこれから来るかも
てかF組空気悪!!
重い!!
みんな知ってんのかなあ?
オレが今若干ヤバいこと←あんま自覚してない
その時
ガラリ
「おはよ.....」
ナツキ!!
[ナツキ!!オハヨ!!オレさあ昨日ね!!]
ナツキは立ち止まらないでオレの体を突き抜け通り過ぎた。
嫌な感覚だなあとか考えながら窓際によっかかる
ガラリ
「おはよう。」
そこには冬服の少女が立っていた
[ユヨル!!オハヨ!!ユヨルだったんだ!!]
ユヨルはボーゼンといった表情で
「カイト君....?」
とつぶやいた
あまり大きな声ではなかったが
周りが静かすぎたため
全員がユヨルを見た。
ユヨルに近づくナツキは「何言ってるの」と言うがユヨルはその質問には答えず「今日早退するね」と言った
そして
オレに近づき
オレの腕をつかんで教室を出た。
[オレが”視える”のか?オレに触れるのか?]
「.....とりあえずついてきて。」
ユヨルはそういうと
ユヨルの家に着くまで一言もしゃべらなかった。
これが幽霊になったオレと視えるユヨルの再会。
つかれました!
ニュースについてはあまり言わないでください(おかしいのはわかってます!!)
おかしいとこがあったら言ってください