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On Your Mark  作者: おかか
18/46

We all desire  happiness.

タイトル意味は「私たちはみんな幸福になりたいと願う」です。


   死が”無”なのだとしたら”有”は生なのだろうか。






------------------------雪白夏希    十歳


あたしは夏休みが昔から好きではなかった。



友達に毎日会えなくなるし、


宿題はやらなきゃなんないわでうんざりするからだ。



これを聞いた二人は‘なんで?楽しいし楽じゃん’と言った。


そのだらけていく感じもあたしは嫌いなのに。




でもその年の夏休みはだらけさせてはくれなかった。






7月の終わりにあたしは入院した。



高熱がただただ下がらない体力だけが奪われる理由もわからない病気で。



解熱剤を飲むことしかできなくて




でも熱は下がんなくてあせって




少しも下がらない高熱を前にあたしはすごく弱っていった。



二人はそれぞれあたしのことを心配してくれた。



カイトは優しい顔して.........笑顔で励ましてくれた。



タクヤはどこか不安げな顔で何も言わずそばにいてくれた。





でも病状はどんどん悪化してって。






個室に移って






そんなに深刻なのかって






不安になって







あたしはカイトに聞いてみた。







「あたし死ぬのかな?」








って



冗談じゃなく本気で。






そしたらカイトは


「たかが熱だ。死ぬわけねぇよ。オレが保証するよ。それとも熱でおかしくなったか?」と微笑しながら言った。


とても優しい言葉で返答もごくごく普通なはずなのに




少し






少しだけ違和感があった。







笑っているのに少し震えてるように見えたからだろうか。







カイトは保障する(・・・・)って言った。










死ぬ可能性がゼロなわけじゃない。








でも保証する(・・・・)って言った。







もし





もしあたしが死んだら




カイトはあたしを背負って生きていこうとするのだろうか。









いや背負う。    それはほとんど確信だった。







そう考えると急にさびしくなった。




そして疑問に思った。

















今、カイトは何かを背負ってるのだろうか。














あたしにそのことは言ってはくれないのか















背負って苦しくないのか。







きっと苦しい。





苦しいに決まってる。
















カイトはあたしたちの後ろをのんびり付いてきてるものだと思っていた。







違った。










遥か遠くで全力で走っている。









追いつかないかもしれない。





もう声が届くかどうかも怪しい。






お願い届いて



そんなに早く走ってどうすんの?


一人になってさびしくないの?




















あたしはその時こそ苦笑いして

「だよね」


ぐらいしか言えなかったけど




そのあとからカイトに背負われたくない一心で






ネガティブなことは言わなかった。






ポジティブに考えるようにして





頑張ってたはずだった。






でもある日タクヤの前で



「早くみんなに会いたいなあ。頑張らなきゃだよね」


と言った。





そしたらタクヤは顔を真っ青にして言った








「なんでだよ!なんでナツキは普通(・・)を願わなくちゃなんねぇんだよ!こんなん不安で仕方ねえもんなんだろ!なんで無理に笑ってんだよ!」










他の人が聞いたら”私が普通じゃない”って言うの!って怒るかもしれない。






あたしには響いた。





ポジティブに生きればカイトの不安がなくなるって



浅はかだった









カイトが心配しなくなったとしても







他の人が心配するんならそれはただの自己満足だ。





カイトに本当に心配させないためなら




退院すること。







あたしが望んでんのは





カイトを傍で支える事。







大切な友達(・・)だから



気づかせてあげたい





一緒に歩いて、走れる仲間がいる事。

































思えばどちらもそれぞれ二人らしい行動だったと思う。






あたしが小さいころに近所の男子にからかわれたことがあった。




タクヤはあたしの目の前で私を守ってくれた。


ずいぶんケガしてたし、その場凌ぎだけど守ってくれた。


その時のタクヤ、すっごいカッコよかった。






カイトは.....実質的に(・・・・)守ってくれた。




どうやってくれたのかは知らない。


その‘からかい’はパタリと消えた。



カイトがやってくれたってゆうのも最近聞いた。



タクヤがやってくれたと思ってた。






























あたしを守ってくれたタクヤはとってもカッコいい。
































だから好きなんだと思う。


















実質的に助けてくれたカイトより目の前でボロボロになりながら戦ってたタクヤが好きなのは子供だったからか乙女だったからか......。


























カイトの気持ちは知ってる。






ユヨル利用して遠ざけようとして








だってカイトには優しくてカイトのことを一番に考えてくれる人が必要だから。






それはあたしじゃ無理。






カイトがあたしの一番になると思えない。


一番はもう決まってて動かない





ゴメン









サイテー.........だね。





どうか見つけてあたしより大事な人






どうか見つけて腰を下ろせる場所を







そして    





願わくば優しくしないで







どうか.........          どうか。

ここまででわかった人もいると思いますがあえて言っときますね。

この三人はそれぞれカイトが大事なんです。


それは、英雄だったり救世主だったり誰よりも幸せになってほしい人だったり。


そんな中カイトがいなくなる。そんなお話なんです。


ココで三連発やったのはココでやっとかないと話がうまく回らないと思ったからです。





ナツキとユヨルの関係いいですよね。


一人称がナツキは「あたし」でユヨルは「私」です。もし過去に間違ってる所があったら言ってください。ソッコーで直しますので!


あたしって打つ時間違えてあたすって何度も間違えました。YとUがとなりだからでしょうか。にしても間違い方が!ナツキがあたすなんて言ったら......もうガチで笑うと思います。





次回からまた馬鹿話やります(。―∀―)

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