俺の平凡な生活(最終日になる)
夢を見た
大きなドラゴン…?のようなものが俺のことを見て
何かを言っていた
何を言っているのかわからなかったが…
大事なことなのだろうか…
『……んぁ??』
カーテンから差し込む光がほんの少し暖かい
「透ー!!朝ごはんできたわよー!」
いつも通りの朝…母の声がして…鳥の声がして…
相変わらず目覚ましは知らないうちに止めている…
『いまいくーー』
とりあえず着替えよう
制服着て…制服着て…制服着よう…
夢のことはよくわからないけど…夢だから
大したことないと思うし気にせずいくかな
俺は“飯塚透”この春から高校1年生になった…。正直学校に行くのは乗り気ではないが…仕方ない…
着替えを終えて、階段を降りて母の待つリビングに降りる。
『おはよ、母さん』
「おはよう〜ほら、早くご飯食べちゃいなさい」
『はーい』
朝ごはん、テーブルに並べられた食パンとオムレツ…
『いただきます』
『ご馳走様ー、母さん今日サッカー部の手伝いあるから帰り少し遅いかも』
母さんの作ってくれたお弁当を鞄に詰めながら母に話す。
「あら、また?もう早く入部しちゃいなさいよー」
『んーーーなんか違う気がしてさぁ…ま、とりあえずそういう事だから、いってきまーす!』
「はい、行ってらっしゃい」
扉を開けて、走り出す
別に遅刻しそうとかないんだけど
毎朝通学の時は走っている
学校に行くのは気が乗らないが…
朝の風、太陽の光は、すごく気持ちいいから
『今日もいい天気だな…つーかもうすぐ夏に入っちゃうか…あっという間だなぁ』
部活動に悩み、あっという間に時間が経ってしまった
サッカー部、バスケ部、テニス部、陸上部…
いろんな部活に誘われているが、悩み中と返事をしている。
どうもしっくり来ないから…
『なんかないかなぁ…楽しそうな部活』
そう言いながら学校に向かった
学校に着くと、校門前に1人生徒がいる
『よ、琴梨今日も花の世話か?』
「おはよう、透君!うん…植えるだけ植えて、みんな放置してるから…。可哀想だもの…」
この子は、“花園琴梨”
琴梨のクラスで育てることになった花を毎日1人で世話している。そう…俺とはクラスが別なのだ…
家が花屋さんだから、押し付けてるんだろうな…嫌な奴ら…
ちなみに、学年の中で“女神様”とか呼ばれてるらしい
皮肉か…??
『…それはそうだよな…やっぱり花屋さんって花育てるの上手いのか?最近花が元気そうだよな』
「……うん、そうかも」
何故か少し考え込んだ顔をした後、パッと顔を上げ俺に微笑んでくる。
こういうところが、女神って言われる理由なんだろうな…
『…なんか手伝うか?』
「!ふふ…ありがとう、でも大丈夫だよ。透君は教室行ってて!」
少し嬉しそうに笑いながらそう言ってくる
『そっか、手伝ってほしくなったらいつでも言ってな、俺のクラスから何人か連れてくるわ』
「それはすごいね…」
『だろ!…んじゃ!』
「うん、またね〜」
お互い手を振りながら俺は教室に向かった
「……やっぱりあの子…連絡しておこうかな」
教室とうちゃーく
『うっし、寝よ』
早く来てなんだが、俺はこの教室で寝るのが好きだ
教室というか…普段は人がいるよな場所でも、誰もいないっていう空間が好きなんだろう…よく寝られる。
あと…30分後ぐらいにホームルームが始まる
25分後にね…起きたいと思います…おやすみ…
「…い!お…い」
だれ…?
「おーーーい!!透!!」
『んが?!」
「お、起きた」
『笑心じゃん…なんだよぉ…」
こいつは“木嶋笑心”
俺の幼馴染で同じクラス…
普段起こされることないんだけどな…
『…なに?』
「誠司君が話あるって」
『え?』
「やっほ、透君。同じクラスだけど、覚えてる?」
『え?おう、もちろん』
こいつは、“氷高誠司”
クラスの中心人物…とにかく元気な奴だ
「ん、よかった…ちょっと相談…と言うかお願いしたいことがあってさ」
そう言うと、誠司は俺の目の前に紙を出して来た
「ボランティア部に入って欲しい!!!」
『………ぼら…ボランティア部…??』
何言ってんだこの人………
この日を堺に、俺の平凡な学校生活は幕を下ろすことになるのだった。
こんにちは、Kokiと申します。
初めての投稿になるので、何もかも初心者です。
至らない点あると思いますが、どうぞよろしくお願いします…!