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ひらひら本と 〇〇シリーズ  作者: ツナ缶
3/6

ひらひら本と ひのなかのちかい

ある日、風に舞ってやってきたひらひら本は、ひのこがはじける村に降り立ちました。

村の人々は争っていました。言葉が熱く、心がちくちく燃える毎日。


ひらひら本は静かにページをひらきました。するとそこには、いくつもの「火」「炎」のことばが踊っていました。

村人たちはそのページを見て、自分たちの心の熱さを知りました。


「もう、こんなに熱く叫ばなくてもいいかもしれない」

誰かがそうつぶやいた瞬間、炎のような言葉がすっと風に消えていきました。


ひらひら本は、そのあとも村をまわりながら、ページの言葉を少しずつやさしく書き換えていきました。

気づくと、「火」「炎」の文字はひとつも残っていなかったのです。


残されたのは「つながり」「手をとる」「静かなちかい」――

まるで本の中で、ことばたち自身が、新しい物語をえらびとったかのようでした。


村の夜、みんなで囲む灯りのそばで、だれかがそっと言いました。


「この本が教えてくれたのは…熱じゃなく、ぬくもりだったんだね。」


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