2人なら
「「ここに、魔王と勇者が手を組み、新しい国を設立した!私たちは平和を愛し、戦争を放棄することを宣言する!
助けが必要な者には手を差し伸べよう。我らを傷付けようとする者には魔王と勇者、私たち2人が全力で立ち向かおう!!」」
ヒカルと出会ってわずか1ヶ月後、私たちは国を設立する宣言を世界中に掲げた。
国民は私とヒカル、そしてミルルだけ。
国土としたのは人間領と魔族領、どちらもの国境の街だ。魔王と勇者の力を持ってすれば隔っていた山々を潰し、新しく二つの街を囲む塀を造ることなど造作もない。
ヒカルは人間領で、私は魔族領で、それぞれ戦争が始まると言う名目で国境の街から住民を全員避難させた。そして空になったそれぞれの街を占拠・統合し、無断で新しい国にしたのだ。
もちろん前代未聞の行い。世界中が私たちに向かって攻撃を仕掛けてきたが、世界で一番強い魔王と勇者。私たち2人に敵うものなどいるはずもなかった。
不思議と息もあい、私たちは死者が出ないように力加減をするほど容易く追い払い続けた。
私たちが戦っている間にミルルは隠れるように暮らしていた民族へ声掛け活動を行ってくれ、1人、また1人と人が集まってくるようになった。
それから数年後ーーーーー
「本当に、あっという間にヒカルの言う通りになったね。」
国民わずか3人だった私たちの国は複数の民族が入り混じる多種多様な国へと成長した。
もちろん生産と加工に力を入れている。今では人間領・魔族領それぞれと公約を交わすほどに、正式に認められた中立国家だ。
「ローズがいたから達成できたんだよ。これからも頼むよ。」
ヒカルが拳を突き出してくる。
私たちは魔王と勇者。魔族と人族。
しかしそれらを取り除けばただのゲーマー仲間。最高の相棒なのだ。
「こちらこそ!」
私はヒカルの拳に思い切り拳をぶつけた。今日も暖かい、最高のクラフト日和だ!
お読みいただきましてありがとうございました。
コンテスト用に書き上げた話のため短い話数となりますが、少しでも多くの方に楽しんでいただけましたら幸いです。
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