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心のシリーズ

がんばりたくない心

作者: リィズ・ブランディシュカ



 ついさっき、橋のところに立っていた人がいなくなった。


 たぶん死んじゃったんだ。


 かわいそうに。


 でも、あんなにも心配してくれた人がいたのに。


 どうして、あんなことをしたんだろう。


 たかたま通りかかった周りの人が嘆いてる。


 どうしてと、同じように首をかしげながら。









 頑張れ。


 といわれると。


 頑張らないといけないような気持ちになる


 頑張れ、と言われると。


 頑張らない人間には価値がないのかもしれないと思ってしまう。


 頑張れといわれ続けると、それ以外は求められていないのだと思うようになる。


 だから、頑張りたくても頑張れないと、心が折れる。







 折れた。


 だから、家を出て終わるために、便利な場所を探した。


 そこはすぐ近くだった。


 停滞していて、淀んで詰まった思考が、久々に正常に働いた。


 早く見つかってよかったな、そう思った。


 橋の所に立って、下を流れる川を眺める。


 吸い込まれそうになるから、ずっと見つめていて、はやく吸い込まれないかなあと思う。


 でも、いつまでたっても吸い込まれないから、自分から吸い込まれにいくしかないと思うようになる。


 身を乗り出したら、後ろから来た誰かに腕をつかまれた。


 その人間は言った。


「何があったのか知らないけど、命を粗末にしたらいかん。頑張って生きていればそのうちいいことあるはずだ」



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