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妖怪のなつやすみ  作者: けもみみらぶ
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7月20日~いえをつくろう!~

「……。お降りの方はー、どなた様もお忘れものの無いようにご注意くださーい」


一時間に一本しかない電車をおり、駅に立つ

なんか、とてもいまいちな名前の駅だ


「君が、篝ちゃんかい?」


すわ、不審者か!

振り向くと、かなり毛深いおじさんが立っていた


「え、えっと」

「あー、俺は山野井。お母さんから君の事聞いて、迎えに来たんだよ。吉野篝ちゃんだよね?」

「は、はい、そうです」

「ああやっぱり。尻尾と耳が無いけどお母さんにそっくりだ!将来は美人さんだな」

「あ、あはは」


顔は怖いけど、気さくでいい人そうだった


~~~


山野井さんの運転で、目的の山に行くことになった

山野井さんは狒々の妖怪らしい

もう何年も、人間と混じって暮らしてるみたい


家は農家で、主に野菜を育ててるそうな


「最初は大変だったけど、慣れればね。人間は面白いよ、俺たちじゃ考え付かないようなもの作っちまうから」


少し古いトラックのステレオから知らない歌をかけながらそう笑った


トラックで移動すること一時間

最初はショッピングモールとかファミレスとかがあって中々発展してるなぁ、と思ったけど、少ししたらもう田んぼが見え、今はテレビでみた田舎の風景が広がっていた


「びっくりしたでしょ?なんか中途半端に発展したんだよここ。買い物とかには困らないから良いんだけどな」

「山の方は?」

「あー、軽い雑貨屋さんがあるな。新聞とか駄菓子とか調味料はみんなそこで買ってる。他に買いたきゃ山を降りて買ってるよ」


田舎のイメージからしたら中々暮らしやすい所の様だ

…まぁ、私は多分町には降りないだろうけど

折角山で生活するんだし、その空気を楽しまないとね!


~~~


軽トラを降りて、山野井さんの案内で村を見て回った


本当に田んぼと畑ばっかりだ


ちなみにここはお母さんの住んでた場所からは遠いらしい

今は温泉街になってるって聞いた


そこに住んでた人達はこっちに移って生活してるんだって


「…ここだ。今日から篝ちゃんの…本当に大丈夫なのかい?みんなに言えば、家くらいは建てられるぞ?」


村外れの森の中の拓けた場所

ここなら家を建てたりして大丈夫だそうだ

山野井さんが心配そうに聞いてくる


「大丈夫です!寧ろ、自分で家を建てたり自給自足の生活をしたりするの憧れてたんです!」


某アイドルに見えないアイドル達の、自給自足生活の番組を見てからずっとこんな生活がしたいって思ってたんだよね

某お笑い芸人の無人島生活も心惹かれたけど


…まぁ、魔法が使えるからあそこまで大変じゃないだろうけど


「それじゃ、俺はこれで帰るからな。なんかあったらウチまで来てくれ。それと、これは差し入れだよ」


そう言って、野菜と何かの肉をごっそり置いてってくれた


「いや、こないだ畑を荒らした鹿が取れてな。鍋にするとうまいぞ」

「ありがとうございます」

「いや、良いんだよ。君のお母さんには昔お世話になったからねぇ」


少し苦笑いしながらそう言って、山野井さんは帰っていった

さて、ここからが本番だ!


~~~


家が出来ました!

え?作るところ?

………


マイ○ラと変わらないから面白くないよ?


ざっと、出来上がった家を見てみる

イメージは昔の民家だ

茅葺き屋根って憧れだよね

部屋の真ん中には囲炉裏を設置

お風呂は昔ながらの薪で炊く奴


五右衛門風呂…いい響き…

気を付けないと火傷するけどね


「ふー…満足!」


服を脱いで、早速風呂に入ってみる


「ひっくり返さないように…そっと…そっと…」


風呂に浮かべた木の板に慎重にのる…

なんとか火傷しないですんだ


「あー、これはきくねぇ…」


思わずお祖母ちゃんみたいな台詞が出ちゃった…まだ私は小学生…まだ若い…気を付けないと


夕飯は山野井さんがくれた野菜と鹿肉でお鍋を作った。暑いけど鍋好きの私には季節なんて関係ない


実家から持ってきた布団(これは作る気にならなかった…)に横になり、明日からの楽しい生活を考える


さぁ、明日から頑張るぞ!



~~~


なつやすみの友をすすめるの忘れてた…


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