ナギサとニーナ1
「もう一人いた?」
俺は少し控えめに聞いた。
「あんたに言うのはシャクだけどせっかくだから新人のあんたにはいうわ」
ナギサはそのつらい過去を話し始めた。
「私たちは今から2年前同じ 物理,魔法専門学校で知り合ったのその時私、ミサ姉 ルル、それにもう一人ニーナという女の子がいたの」
俺は唾をゴクリと飲み込んだ。
「それで最初は本当に冒険感覚で秘宝探しを始めたのそれでルルの強力な魔法、ミサ姉の素早いスピア攻撃、そしてニーナの先を読む魔法。個人個人の能力が上がっていくなか私だけが取り残されていたの」
ナギサはさっきまでのナギサとは思えない暗くも懐かしく感じているような顔だ。
「自分の能力に劣等感を抱いていた私にニーナが優しく」
「ねぇナギサ私と一緒に特訓すればナギサだけが持つすごい能力がきっと身につくよ!」
ニーナはそれからオススメ特訓法や、ニーナだけが知る上達の極意とか私に惜しみなく教えてくれて.....ニーナの支えのおかげでつらい特訓も乗り越えられてついに
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「ねぇ?ナギサさっきのもう一回やってみてよ?」
ニーナはナギサが木を特訓用に試し切りしているところに何かを感じた
「え?でも木を切ってるだけだよ?」
ナギサは汗を手を拭いながら言う
「いいからやってみてよ!」
「分かったけど....」
そしてナギサが木を切る瞬間莫大なオーラがナギサの剣を覆った
「なにこれ!?」
ナギサは暴れる剣を必死に押さえつけながらニーナにこのオーラのことを聞く
ニーナは驚いた表情で
「私にも分からない...けどこれなら...やったね!ナギサ!特訓の成果が出たよ!」
ニーナは泣きながらナギサの成長を喜んだ。
こうしてナギサも遅れを取り戻し4人で秘宝探しの旅へと出た。
ナギサはその抑えるのがやっとの莫大な能力に手間取っていた。
その力は凄まじく今まで数分かかっていたレベル2のモンスターを一発で倒してしまうほどの力だった。
その様子を見たニーナはナギサにこう提案する。
「ねぇナギサ武器変えてみたら?」
ニーナの読みではナギサのこの天賦の能力に武器が追いつけていないという読みだった
「でも私お金が、、」
ナギサは涙目で言う
「私の知り合いにいい武器屋さんがいるの」
その次の日ナギサとニーナは武器屋へと向かった
「おじさんこんにちはー」
ニーナがドアを開け挨拶するとおくから一人の中年男性がやってきた
「やあニーナちゃんじゃないか?今日は何のようかい?あれ後ろにいるのは友達かい?」
それを聞くとナギサは頭を下げ
「はいニーナさんの友達のナギサです今回はこの武器屋さんで武器を買いに来ました」
しかしこのおじさんどっかで見たことあるなとナギサは心の中で感じていた。
「ナギサちゃんこちらは私の古くからの知り合いでいつも武器の修理などをしてもらっている武器屋のオーナー ベルソ アウ ソナーはんよ」
「あのベルソさん!?」
ナギサは声をあげて驚いた。
なぜならベルソ アウ ソナーという人物はかつて伝説の武器職人と呼ばれた男だからだ
今は現役を引退し、静かな生活を送っているという噂だった。
「まあ昔は伝説の武器職人とか呼ばれたが今じゃあ小さな村で武器屋をやっているただのおじさんさ」
ベルソは笑いながらニーナに視線を向ける
「それで今日のご注文は?」
ベルソの顔つきが変わった。
「この子すごい力があって武器が追いつけてないのそれに武器としてのステータスも足りないそれを満たし、さらに強力なハンマーを作って」
ニーナはかなり厳しい条件を出したがベルソは気にせず
「分かった。石はストーン鉱石でいいかい?それを使えばハンマーが軽くなるが」
「それでお願い」
それを聞くとベルソは部屋の奥へと入った
「いいの?なんか悪いよ私のためにこんなにいろいろしてもらっちゃって」
ナギサは申し訳なさそうに聞く
「いいの!ナギサにはもっと強くなってもらってフォースギルドの看板娘になってほしいからね!」
ニーナはそう言うとこうも言う
「私がもしものことがあった時物理攻撃の要はナギサになるんだよこれぐらいしなきゃ」
「えっもしものことってどうゆう.....」
ナギサがその言葉の意味を聞こうとした時
奥の部屋からベルソが出てきて
「ニーナちゃんちょっと聞きたいことがあるからいいかい?」
「わかった!じゃあナギサ後でね」
そう言いナギサは奥の部屋へと入って入った
そしてしばらくすると奥の部屋から汗をだらだらかき疲れ切った表情でニーナが
「できたよ!ナギサの 新武器」
ナギサの前に現れたのは黒くまるでブラックホールかのような色をし、この世の全てを破壊してしまいそうな暗黒のハンマーだった
そしてその武器を手にすると驚くほど軽かったナギサはハンマーを動かしながら
「このハンマー軽くない!?前の短剣と同じぐらいの軽さ........どうして?」
ナギサの質問にニーナは
「そのハンマーにはスカイ鉱石と言ってとても軽量な石が原料でおまけに企業秘密な軽量化もしてあるのよ?」
ニーナはドヤ顔で言う。
さっそく近くの木で試し切りすることにした
「いい?いつも通りやるのよ?」
ニーナがいつも通りやれと指示を出す
「分かったやってみるよ」
ナギサはいつも通りおもいっきり力を込めて一気にその力をハンマーに伝えハンマーを振り木を切ったと思いきや
「あれ?切った木は?」
ナギサは自分の切った木を必死に探していたしかし見つかるはずがないなぜなら
ナギサがハンマーで木を切った瞬間木を切れるどころか一瞬で粉砕し消えてしまったからだ、この光景を見てニーナは
「思った以上にすごい...これならレベル5のモンスターでも渡り合えるかもまあとりあえず安心した。やっと自分の全てをぶつけられる武器を手に入れたねナギサ.....」
ニーナは木を探すナギサを爽やかな笑顔で見つめていた。