フォースギルドに正式登録、俺の武器を製作しに行きます2
フォースギルド一行は小屋を出ると南の方向へ歩き出したいまこの世界は日本でいう夏でメンバー全員かなりの汗をかいていた。
俺はいま向かっている武器屋の事が知りたかったので、ナギサにどんな武器屋なのか聞いてみる事にした。
「なあナギサ、いま向かう武器屋ってどんな感じの店なんだ?」
「ひとことで言うと、私を育ててくれて強くしてくれた武器屋かな?」
育ててくれたって....かなり思い入れの強い武器屋のようだった。
灼熱の太陽が照りつける中俺たちは3時間ほど歩いた。そろそろメンバーの体力が尽きてきた頃ようやく武器屋があるオルソーという小さな村へと着いた。
その村はとても静かな雰囲気で、本当に人が住んでいるとは思えない村だった。
ナギサは村に入ってから連なる家の三軒目へと入っていった。
「こんにちはー」
ナギサは家の中に入り誰かを呼んだ。
すると奥から一人の男性が出てきた。
「久し振りだなお嬢ちゃんもう2年は会ってなかったか随分いい女になったじゃねーか」
「いやいやベルソさんも男らしくなりましたよ?」
ナギサが心から慕って喋っているベルソさんという方俺はなぜツンツンしているナギサが慕っているのかなんとなく分かった気がした
「こちらは私の武器の生みの親であるベルソ アウ ソナーさんよ。」
「ベルソだ。お嬢ちゃんとは長い付き合いでなよろしく頼む」
ベルソという名前を聞いた瞬間、俺と魅色以外のメンバーが一斉に声を上げた
「ベルソ アウ ソナーってあの伝説の武器職人ですか!?」
冷静なミサエラさんが珍しく熱くなっていた
どうやらかなりの有名人のようだ。
「私のロッド、ベルソさんのアルメシア スペードです!まさか作り手に会えるなんて」
ルルのロッドには確かにベルソさんの名前が刻まれていたベルソは武器の分野ではカリスマ的存在なのだ。
「俺の武器をまだ使ってくれているのかいやーなんだかすごく嬉しくなるもんだな」
ベルソは嬉しそうに言った自分の作った武器を使ってくれている人がいる。それだけですごくいい気分になるようだ。
「さっそくだけどねベルソさんこの男の子のために武器を作って欲しいの」
ナギサは本題に入った。フォースギルドのメンバーが知っていたり使っていたりするベルソさんの武器だ。相当腕の立つ職人に違いはないようだ。
「あんた名前は?」
「元宮優雅です」
ベルソさんは俺の名前を聞くと俺の目をじっと見つめてきた。どうやら何か俺を試しているようだった。
「ユウガお前いい目をしているな戦う目的、意思がハッキリしている奴つーのはいい目をするんだ。お前その目をしているぞ」
よく分からないがどうやら俺は認められてもらったようだ。
「よかったわね」
ナギサは普段あまり見せない爽やかな顔で俺をたたえた最近ナギサのこういう顔が増えてきた気がする。
「よしじゃあどうゆう武器を作るかお前が決めていいぞ俺はどんな提案でも完璧に武器を作ってみせるぜ」
ベルソさんはとりあえず武器のリストを俺に提示してきた。そのリストにはこう書いてあった。
大剣 重量は一番重いが、一発の攻撃力
が高い。
短剣 重量は軽く素早い攻撃が持ち味
しかし一発の攻撃力が劣る。
弓矢 弓はその武器に特殊な石をはめ込
自然に弓が出現する。拡散性と一発的性
がある。
ロッド 魔力により相手に直接攻撃せず
遠距離からの攻撃が可能 魔性と普通性
の二つの種類がある。安定した火力が持
ち味
剛剣 ハンマーとも呼ばれる重量が重
く体力の消費が大きいがスキルでの一発
攻撃では他を寄せ付けない
神武器その存在
謎に包まれており詳細不明500年前に
勇者が手に入れたという伝説がある
リストにはそれぞれ武器の短所、長所が記してあった。俺は日本のあるゲームで弓を使っていた経験があり、弓矢にすることにした。
「じゃあ弓矢でお願いします。」
俺が弓矢で良いことをベルソさんに言うとベルソさんはもう一つ聞いてきた。
「拡散性か一発的性どっちがいいのか?」
俺は拡散性だとダメージが少ないと思い一発的性をチョイスした。
俺の武器を聞くとさっそく奥の部屋で
ベルソさんが武器を作り始めた。
5時間ほど待つと武器が手渡された。
「こいつにはゴッドバードの羽毛を使ってある命中率はかなり高いはずだ。」
黄金に輝く羽毛をまとった弓矢が俺の新しい武器となるそう考えるととてもワクワクした
「あの制作代金は?」
これだけの武器を作ってもらったのにただでもらうわけにはいかなった。俺は勇者認定試験の合格金でいくらか所持金はありポケットの中にお金は入っていた。俺はポケットのお金を出そうとしたすると
「金はいらねーよ俺は良い目をした若い奴らからは金を取らねーそれにお嬢ちゃんの恋人なら無料であげるさ」
「ちょっとベルソさん恋人じゃないわよ!」
ナギサはベルソのジョークで顔を真っ赤にしていたその様子を後ろで魅色が羨ましそうに見ていた。
それにしてもこんな俺のために無料で武器を作ってくれるなんて異世界の修羅場をくぐり抜けてきた男の心の広さはすごいなと思った
「じゃあお言葉に甘えてすみません」
「おうっ!頑張れよ新人勇者!」
俺たちは武器屋を後にした。
「じゃあせっかくユウガくんが武器を手に入れたのですから明日クエストに行ってみますか?魅色さんは平気ですよね?」
「平気だよ!」
ついに明日、勇者として始めてクエストに向かうことになった。