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第四話 アイツと俺の適応力の差、そしてパートナーとの生活習慣の擦り合わせの難しさについて

 



 「…ここまでは分かったか?」

 「はい、完璧です!」

 「それじゃ、テストするぞ」

 「なんでも来い、です!」


 それから僕とチヒロは、とりあえず学校で習う範囲のものを深夜までミッチリと勉強した。

 何より助かったのは、彼女の学習能力の高さであった。何せ、文字の読み書きから始めたはずなのにもう六法全書に手を出しているのだから。


 「…ふぅん、これは結構便利じゃんか」

 「何か言いました?」

 「いや、何も」


 ついでにゴミ出しの曜日も覚えさせたら、だいぶ生活が楽になるんじゃないだろうか、と思った。


 「んじゃ、そろそろ1時になるし、寝るか」

 「はい!あっ、でも明後日には古紙回収の日ですし、今のうちにこの辺片付けておきましょうよ」

 も う 覚 え て た !

 「おっ、おう…」


 チヒロは上機嫌な様子で、部屋に散らかっていたマンガ雑誌や新聞などをまとめていく。そして、きれいに角を揃えて重ねるとそれをビニール紐で縛り、玄関まで持っていった。


 本当に凄い奴だ、と僕は思った。そもそも、出会ってから1日なのに馴染みすぎている。

 このマンションには、僕が小学校にいた頃の教科書なんかがまだ捨てられずに残っていた。丁度良いと思って渡すと、(むさぼ)るように眺め、読み、書きだし、夕食の時にはもう6年生の内容まで完全に頭に入れていた。

 晩メシを食べてる間には中学の参考書を手放さず、少しばかり苦労はしたみたいだが日付が変わる頃には古典文学も全て暗唱していた。


 ザーー……


 「小中9年間で習う事をたった1晩で、か…冗談みてーだな…」


 なんだ?悪魔ってのはそんなに人間と頭の作りが違うのか?


 ゴトンッ


 『いっ、痛っ!?』

 「どうした!?」

 『シャワーが足に落ちてきましたぁ…!」

 「………はぁ…」

 『今馬鹿にしました!?馬鹿にしましたよねぇ!!』


 いや、頭の構造はほとんど同じような気がする。

 だって、どうしてもドジだし、痛いと感じるところも同じっぽいし、体の構造は似たようなものだと推測できるから。

 それなら、それほど簡単な内容だったと言うのか?

 いや、それも無い。これでも僕は、中高共に難関私学の受験をしている。僕のお下がりの対策問題集がそう生易しい訳がない。



 うーん…



 …なんて、悠長に思考していたのが間違いだった。


 「シャワー、お借りしましたー」

 「おう」

 「あっ、髪乾かしたら先に布団敷いて待ってますね」

 「おう…………」


 ?


 「……なぁ、お前……」

 「はい?」

 「ふっ……服はどうした……?」

 「洗濯機に入れました(ニコッ」

 「いや、そんで着替えは?」


 嫌な予感しかしない。

 振り向いちゃダメだ振り向いちゃダメだ振り向いちゃダメだ振り向いちゃダメだ


 「えっ?寝る時って服着るんですか?」


 「オーマイガァァァァァァアアアア!!!」


 「では、おやすみなさい」

 ガサガサ…



 俺がチヒロと同じ布団の中で寝るしかないのに気付いたのは、さらにその15分後の事であった。


 こんばんは、Gさんです。


 実はこの作品の概要ができたのは昨年の暮れの事でした。

 そのため、まだ作者名をなんやかんやしておりました。

 よって、前回までの後書きでの作者名が混乱を招く形態になってしまいました。申し訳ないです。


 正しくは「T/I-ran.G」と言います。どうか覚えてやってくださいね☆


 ちなみに現役高2生で、現在絶賛学年末テスト中です。

 アイツの学習能力が欲しい。


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