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IN:銀河より遠い∞世界  作者: 普通の人/3時のおやつ
第3-1章「交錯する運命・序章」

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第56話「友と初対面の人」

「生きてる……みんな、生きてるんだ……」


保健室の扉を開けた瞬間、僕の胸は、安堵と驚きでいっぱいになった。


部屋の中には、田中、井上、髙橋、小野さん、羽田……懐かしい顔がそろっていた。

しかも、さらに初めて見る5人の高校生たちが混ざっていた。


「太一!!太一じゃねぇーか!!」


田中が僕に駆け寄ってくる。声が裏返るほど嬉しそうだった。


「よかった太ちゃん…来てくれて。」


井上が安心したように微笑む。


「太一君…大丈夫?」


髙橋が小さく手を握ってくれた。


「大丈夫ですか…?太一君。」


小野さんは涙を堪えながら、僕の顔を覗き込んでくる。


「おい『脳筋』!!大丈夫か!!?怪我はないか!!?」


羽田の相変わらずの冗談に、思わず笑いそうになった。


「山田君…怪我はないかい?」


……聞き覚えのあるその声。目を向けると、そこには日佐知香がいた。

目を疑った。確かに彼は一度、僕の手によって……。


けれど、そこに立っていた彼は、まぎれもなく生きている日佐知香だった。

記憶との違和感に思考が追いつかない。でも、涙が溢れそうになった。


そんな僕の気持ちに応えるように、僕は自信満々で言った。


「大丈夫!!逃げ足だって速いから!!」


隣にいた博士も、顔色は悪いものの、頑張って強がっていた。


「だ…大丈夫じゃ…これぐらい…平気じゃ」


だがその言葉の直後。


「博士…めちゃくちゃ疲れているじゃないですか。」


羽田が冷静に突っ込んで笑いを誘う。


「みんな無事で…よかった。」


僕がそう呟いた瞬間。


「無事でよかった?そんな訳無いでしょ!?人が死んでるんだよ!!」


鋭い怒声が空気を切り裂いた。


声の主は、初対面の女子だった。年齢は16歳くらい。

細身で、瞳の奥に怒りの炎が見える。


「そ、そんな……」


僕が反論しようとすると、すぐに数人がその場をなだめようと入ってきた。


「やめてください花さん!!小学生相手にそんなに激怒しなくても……。」


背の高い少年が、優しく割って入った。


「そ…そうですよ花さん…そんなに怒らなくても。」


今度は、高身長な女子。


「そうよ花…小学生相手に、そんなに本気出すのは、良くないと思うわ。」


落ち着いた口調の低身長女子も続いた。


彼女の名は、佐藤 花。

そして、止めに入った三人はそれぞれ五条 守(15歳)、長谷川 時子(14歳)、時子の姉である長谷川 普子(17歳)。


しかし、花の怒りは収まらない。


「はぁ!!?そんなことはどうでもいいの!! 今は脱出することが優先でしょ!!?」


その言葉に、田中がピクリと反応した。


「はぁ!!?うるせぇーーーー!!俺より歳上なのに、黙ることもできないのか!!?えっ!!?」


「はぁ!!?ガキんちょは黙っててよ!!」


「お前何歳だよ!!?教えろよ!!」


「16歳!!!16歳ですけど!!!あなたは!!?」


「じゅう……11歳だ……。」


「11歳!!?めちゃくちゃガキんちょじゃん!!!ていうか敬語で喋ってくれない!!?……『か・ち・く』」


「なんだと!!!?お前…ぶっ殺す!!!」


怒りの沸点が一気に突き抜けた。


田中は花に飛びかかり、ドゴッと鈍い音とともに殴りかかった。


「痛っ!!やったなガキんちょ!!」


花も負けじと殴り返す。保健室の中が修羅場と化した。


「や、やめろ勇気!!」


「喧嘩は、よしてくれよ!!」


「花さん!!流石に殴るのは!!」


「やめてください!!お願いします!!」


周囲の叫びも虚しく、ふたりの取っ組み合いは激しさを増すばかりだった。


その時だった。


「シャキィィィィィン!!!!」


銀光が閃いた。


その場にいた全員の時間が止まったようだった。


二人の間に割って入ったのは、初対面の一人の男子。

ただ者じゃない空気をまとっていた。


年齢は不明、鋭い目付き。

それ以上に目を引いたのは――彼の服装。


彼だけが**“戦闘服”**を着ていたのだ。


迷彩と黒を基調にした装備、腰には拳銃のホルスター、そして右手に握られたのは本物の日本刀。


「えっ!!?なに考えてるのあなた!!?」


花が驚愕する。


「お…お前、俺たちを殺す気か!!?」


田中の声も震えていた。


彼は二人の間に立ち、そして淡々と尋ねた。


「お前ら…名前は?年齢は?」


「……はぁ?」


花が苛立ち混じりに言うが、彼は一切動じない。


「わ…私は、佐藤花。16歳。」


彼はうなずくと、今度は五条へ。


「お前は?」


「ええぇ…ぼ、僕は、五条守。15歳。花さんの同級生です。」


時子に向き直る。


「お前は?」


「ええぇ…私!?…私は…長谷川時子。14歳です。」


次に、普子へ。


「お前は?」


「わ、私は、長谷川普子。17歳。時の姉よ。」


それを聞いた彼は、日本刀を静かに下ろした。


そしてようやく、自らの名を名乗る。


「そうか…わかった。俺も自己紹介するよ。」


彼の声は、戦場を知る者の静けさと、何かに抗う者の鋼鉄の意志を帯びていた。


「俺の名は、『森下もりした りょう』。

この世界は、よくわからないが……これからもよろしく。」


 


その瞬間、空気がガラリと変わった。


まるでひとつの“旗”が立てられたかのように。


戦うための旗。

運命に立ち向かうための集結の証。


そして、ここから始まる。


**「第三の地獄」と「新たな仲間たちとの戦い」**が――。


 


                         To be continued

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