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IN:銀河より遠い∞世界  作者: 普通の人/3時のおやつ
第1章 「全ての始まり」
17/82

第17話「みんなと再会…」

――爆発まで、残り7分53秒。


僕と太郎は、北エレベーターを目指してひたすら走っていた。

汗が目に入り、息は切れ、心臓の音が耳の奥で鳴り響く。


「はあ…はあ……どこだよ…北エレベーターって、いったい……」


「みつからないよ……たいちにいちゃん……」


そのとき、前方から誰かが手を振るのが見えた。

白衣を揺らしながら、こちらに駆け寄ってくる――


「太一さんに太郎ちゃん、こっちです!」


「……小野さん!? 小野さんじゃないですか!!」


「みほねえちゃんだっ!!やったー!!」


僕たちはすぐに小野の元へ駆け寄った。

彼女の後ろ、壁際に設置された扉には「北エレベーター」と書かれていた。


「田中さんと井上さんは、先に下に向かいました。

……私たちも行きましょう!」


「はい!」

「うんっ!!いこういこう!!」


僕たちは急いでエレベーターの中に飛び込んだ。

中で「F4」のボタンを押すと、扉はすぐに閉じ、機械音とともに降下が始まった。


「やっと……やっと脱出できる……」


そのとき、小野が静かに口を開いた。


「太一さん……髙橋さんは……どこに行ったんですか?」


僕は、言葉を失った。


答えようとして、喉が詰まった。


小野は僕の顔を一瞥し、すぐに表情を和らげた。


「……言えないことなんですね。……わかりました。」


――爆発まで、残り5分59秒。


「チンッ!」


エレベーターが地下4階に到着し、扉が開いた。


すぐそこに、田中さんと井上さんが立っていた。


「太ちゃん!! 無事だったんだね!!」


「太郎も問題ないな……よかった……!」


小野が手を伸ばし、緊急列車の方を指差す。


「とにかく……全員、列車に乗りましょう!!」


「そうしよう!! そうしよう!!」


僕たちは次々と緊急列車の中へ駆け込む。

照明の灯る無人の列車。ドアは自動で開き、誰もが無言で座席に倒れ込んだ。


……僕は、最後に乗り込もうとした。


その時だった。


――ズズズンッ!!!!!


突然、頭上の天井に大きな穴が開き、コンクリートの破片が辺りに飛び散った。

激しい揺れとともに、何かが、上の階から墜ちてきたのだ。


土煙が立ち込め、視界が霞む。


「なんだ……? 何が……!?」


――でも、僕は察していた。

この空気、この殺気、この――悪夢のような気配。


「……嘘だろ……なんで……お前が……」


煙の中から、ゆっくりと巨大なシルエットが現れる。


目が合った瞬間、背筋が凍った。


姿を見なくても、わかった。

あの咆哮も、あの異様な気配も、何より……あの絶望も。


そこにいたのは――


「G-315」だった。


       To be continued

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