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リスティの過去

 トラアム公国の王から手紙を受け取ったリアナ達は真直ぐにクーレンド王国を目指した。クーレンド王国はアルテナーハ王国やトラアム公国に比べると国土は広くトラアム公よりさらに冒険者が多く滞在する国だった。

 トラアム公国から出て一種間ほど旅を続けるとクーレンド王国との国境地帯に着く。国境を警備するクーレンド王国兵士達の検問所に来るとりナア達は冒険者のドッグタグとトラアム公王からの手紙をみせた。

 クーレンド王国の兵士達はトラアム公王の手紙を見ると即座にリナア達をクーレンド王国の中に入れてくれた。それから半日かけてクーレンド王国外れにある街にたどり着くと宿屋を目指した。

 宿屋に着き中に入ると酒場も兼ねていて冒険者達が多くいて一人の女性冒険者がリスティに声を掛けてきた。


 「リスティじゃないか!」


 「クラウディア?」


 「久しぶりだね!連れは新しい仲間かい?」


 「、、、、そんなところさ、アンタは元気だった?」


 「ああ、これからギルドから受けた依頼を仲間と果たしにいくところさ、戻ったら久しぶりに酒でもどうだい?」


 「すぐこなせる依頼なの?」


 「二日ほどはかかるかね。」


 「レティシア少しこの街に滞在してもいいかい?」


 「私は構いません。」


 「ありがとね、レティシア。」


 「じゃあまた後でね。リスティ」


 「クラウディア!」


 「なんだい?」


 「、、、、、ダグは?」


 「元気でやってるよ。」


 「、、、そっか。じゃあまた後でね。」


 クラウディアが宿屋を出ていくとリアナが聞いた。


 「リスティさんの友人ですか?」


 「ああ、親友さ昔は一緒にパーティを組んでたんだけどね、、。」


 「何かあったんですか?」


 「もう、昔の話さ。今はアンタ達が私の仲間それだけだよ。アタシは先に休ませてもらうよ。」


 そう言うとリスティは部屋を借りて去っていった。


 「リスティさん暗い表情だったヨ!心配ヨ!」


 「リスティさんが話したくなったら聞けばいいんじゃねえか?」


 「そうね。あんまり話したくない感じだったし。」


 「私、気になる。」


 「私もです、リアナ。」


 「とりあえず体力の限界だから私も部屋をかりて休むわよ。後でね。」


 「二日間自由行動か?レティシア。」


 「はい、カイル」


 「分かった、部屋を借りたら俺は武具屋をみてまわるぜ。」


 「ネフェの面倒はボクが見るよ。餌を買ってくるから皆はやすんで。レティシア様もゆっくり休んでください。」

 

 アイリーンとカイルとアルフがそれぞれの自由行動を始めるとリアナがリスティに過去何があったのか聞き行くといい、レティシアとリリアンも一緒にリスティの話しを聞きに行った。


 「どうしたんだい?」


 「リスティさん昔何があったか話して頂けませんか?」


 「そうヨ!私達仲間ヨ!!」


 「私からもお願いします。」


 「アンタ達、、、、分かったよ中に入りな。」


 リアナ達が部屋に入るとリスティは昔の話をした。


 「私はアンタ達と会う前にあるパーティに居たんだ。メンバーはさっきの親友クラウディアともう一人の友人ダグラスとダグラスの婚約者のアンナとアタシの四人さ。」


 「それがどうして一人になったのですか?」


 「ある日モンスター討伐の依頼を受けた時、アタシ達はモンスター達を全てを倒した、そう思ってたんだけどね。一匹生き残りがいてね、アタシは油断してたのさ、その生き残ったモンスターにアタシがやられそうになった時アンナがアタシを庇ってモンスターに殺されたんんだ。ダグラスは暫く放心状態だったよ、でもダグラスはアタシの事を許してくれたんだ、けどねアタシは自分の事が許せなかった。だからそのパーティから抜けたのさ。」


 「そうだったんですか、、、、。」


 「アタシはアンナを失った時のダグラスの顔がずっと忘れられないのさ、、、、。」


 リアナ達はリスティにかける言葉がなくそのまま沈黙していた。そんなリアナ達にリスティが言った。

 

 「暗い話ははこれでおしまいさ!アンタ達も自由行動を満喫しなよ!ありがとね。」


リアナ達はリスティに押し出されるように部屋を後にした。それから二日後リスティはクラウディア達が夜になっても戻らないことに不安になり、リアナ達に声を掛けると全員でギルドに向かった。ギルドの受付にクラウディア達が何処へ向かったか聞くと一行は馬を借りて急いでクラウディア達の後を追った。


 つづく


 




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