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輝冠摂理の神生譚 ~どうやら天才らしいので、嫁と神々の王を目指す!~  作者: G.なぎさ
第二章 天上神界を覆う不穏編
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19話ー➁ 時の静止と巻き戻し




 あり得ない光景が広がっていた。


 ブラックホールの巨大化が止まっただけでない。

その周囲で吸い込まれていた残骸や周辺の惑星の動きまで、全てが完全に静止していた。


 全ての動きを凍結させるその力は、宇宙の法則さえもねじ曲げている。


 更に驚くべきは、僕達の時間が止まっていない事だ。

時間を止める対象を自由に設定できる......これは最強の力なのではないだろうか?



「そんな、私たち除いて......時間を止めた!?」


「これが……時間操作神法。無敵じゃないか......」


「それがそうでもないんです......抵抗力の大小によっても効果度合いも変化しますし……時間を操作する対象によって、使用する魔力量も大きく異なります。制約や弱点も多く、格上には使い勝手が悪い神法なのですよ?そして......燃費に関しては最悪に近いです!」



 とは言っても……今の僕らじゃ恐らくまだ勝てない。

時間を止められてしまったら戦いにならないのだから。



「終わらせましょうか。時よ!その原初熾星王が生まれる前まで、時間を巻き戻しなさい。」


「は!?」


「そんなこと……可能なの!?」



 そう言った瞬間、ブラックホールは高速で小さくなり、忽然と消え失せた。


 一体どれほどの時間を巻き戻したのか、その範囲は計り知れない。

宇宙そのものの歴史を遡るかのような力はまさに神業だった。


 ......その力は、時間の流れを自在に操り、宇宙の法則さえも捻じ曲げる。


 目の前で繰り広げられたその壮絶な光景は、神々の中でも頂点に立つ十神柱の凄まじさを僕らに余すところなく見せつけた。



「かなり多くの魔力を消費してしまいました......他の方法にすれば......と少々後悔しています。」


「あ……はは」



 そして、そんな僕達の苦笑を見て、何かを察したアファルティアは話し出した。



「言っておきますが、私は十神柱の中でも魔力量だけは上から2番目です。お二人も最上位神の水準は遥かに超えています。自信を持って下さい。」



 呆気に取られる僕の代わりにルシアが返した。



「ありがとうございます……」



 そうして僕らはアファルティア様の転移魔法で再び神界に帰った。






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