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64話ー③ 禁忌の存在

 




「......何を探してるかも分かったわ。」


「さささささすが、オスサイコのこここ、こい恋......キヒ!」



 マジか......第0惑星の存在は知っていたが、何を探しているかなんて僕には見当も付かない。

 やはりルシアは情報収集能力という点で、僕を超えている部分がある。

 もし彼女がその優しさを捨て、悪事も厭わない性格だったなら、今頃神界のほぼ全ての機密を握っていただろう。



「でもあれは最重要秘匿存在に分類されているわ......しかも秘匿理由も危険という理由。とてもサンプルにできるとは思えない......それに、いくらヴァラル対策で必要だとしても誰も許可しないわ。」


「へー?どうしてそんなヤバい場所にハッキングを?」


「......正直興味本位よ、ごめんなさい。バレたらあなたの夢にも傷が付くっていうのに。」


「でも結果的に、内側の連中にすらバレていない。」



 恐らく、このハッキングを敢行したのは最近ではない。

 ルシアは細心の注意を払い、あらゆるリスクを想定して実行に移したのだろう。恐らく自宅にあるオリジナルのコンピューターを使ったのだ。

 彼女は基本的に聡明だが、僕の影響か時々恐ろしく大胆なことをやらかす。


 根源が繋がっているとお互いの内面にかなり影響を与え合うのだ。



「勿論、何もなかったら手に入らないかもね~。でも、こっちにはコネがあんのさ。」


「コネ?」



 機密存在を外に引き出せる当てがあるのか?

 概念存在に関わる何かを、そう簡単に引っ張り出せるとは思えないのだが……



「4代目全神王が十神柱のギネヴィアに育てられたってのは有名話でしょ?」


「えぇ……知ってるわ。それは上位神以上になればほとんどの方が知ってる話。」


「ギネヴィア一人で育てたと思う?どう?ルッくん。」


「……まさかその何かと一緒に育てたのか?」


「ピンポーン!」



 ということは……その対象は言語を介する存在なのか?いや、巨獣や幻獣の可能性も捨てきれない。

 ただ、4代目がその対象に情を持っている可能性は非常に高い。



「で?……そのコネって言うのは?」


「実はその昔昔、私ってばちょーぜつ偉かったんよ。だからその時代の残存権力ってやつ!」



 昔の残存権力?そんな昔にこの世に、それほど影響力を持つ文明があっただろうか?

 少なくとも史実や文献で天上神界以前に、そんな文献があった記述はない。



「エテルノさんはどうしてそんなに詳しいのかしら?正直あなたにもヴァラル対策組織に入っても……」


「えぇやった!ありがと!よろしく~!!」


「え?まだ入れるとは……」


「よろしくね??」


「はい……」



 おいおいおい……No.2が圧に負けてメンバー加入させてどうする。

 元々誘おうか迷っていたから別にいいのだが……



「……あ、あれ、あれあれあれ?わ、私をスカウトしに来たんじゃぁぁ?」


「......そういえばそうだった。」


「ご、ごめんなさいね。あなたにも入ってもらうわ。これからよろしくね?」


「……つ、つつ、ついで感???」



 まさかスカウト対象が蚊帳の外にされるとは……前代未聞の珍現象だ。



「それで?その相手はどうやったら面会?まで取り付けるんだ?」


「……並の方法じゃきっと無理よ。まず4代目や十神柱への面会申請書、協力者や賛成者を募って……そこで4代目に謁見した後に、ようやく向こうが協議に入るかどうか……」


「となると……まずはバックに付いてくれる人を探す感じが……ギネヴィア様と雷華様を当たってみて。」


「ギネヴィア様も分からないわ。これまで声を上げた記録も無かったし……雷華様も父上の件と関係ないことに協力してくれるかしら?」



 絶望的だな……ギネヴィア様はぶっちゃけ意思疎通すら難しいお方だ。

 雷華様に至っては、損得勘定以外で動くとは思えない。

 もしファザコンでなければ関わることすらなかっただろう。ファザコンじゃなければ……



「盛り上がってるところ悪いんだけどさー。それはこっちの方で何とかするよ?」


「どうやって……ですか?」


「ンフーいい反応、こうやって。」



 すると彼女は古びた置き電話を取り出し、ダイアルを回して電話をかけ始める。

 僕は知っている……その電話機は文明の初期段階によく見られる通信手段だ。

 天上神界ではほとんど化石扱いされており、本や映像や骨董品以外でその姿を拝むことは無い。



「もしもっし~ガノンさん~。あんれれ?ファラルちゃん?ガノンさんは~?」


「ルーク......ガノンっていう偉人に心当たりは?」


「......無い。誰だ?」



 全神王さえ「ちゃん」付けする彼女が、「~さん」を使う……一体何者だ?

 そして次々と電話をかけた挙句、ついに衝撃の相手に繋がった。



「おっ!珍し!?繋がった!?3億年ぶりじゃん!!」


「今度は誰に繋がったのかしら?」


「ベルロットの坊や。神界の現状知ってる?てか頼みがあってさ~」


「ベル......は?」



 ベルロット?まさか……三代目全神王ベルロット・ブレスター?

 あり得ない。この世界のある次元から去ったとされている......


 そんな人と個人で連絡を取れるなんて、この人は何者だったんだ……?


 ――しかし......彼女の正体が知るのは遥かに先の話だった。




 どうもこんにちわ。G.なぎさです!

 ここまで読んでくださりありがとうございます!


 完全に蚊帳の外に置かれてしまったネオン。

 そして連絡が繋がった先は......三代目全神王??


 どうしてエテルノはネオンと共にいるのか?その訳とは??


 もし面白い、続きが気になる!と思った方は

 【応援】や【レビュー】をしてくれると超嬉しいです!!



 【【お知らせ】】中盤執筆の為、しばし毎日投稿じゃなくなります。


 風邪全然治らないので、ちょっと更新ペース落ちるかもごめんね。



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