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42話ー⑥ 対ヴァラル特攻?





ルーク、ルシアが帰った後の雷華拠点内



「もう狸寝入りはいいわ。起きなさいバイド。」


「はは。やっぱ気づいてやがったか。俺ぁ説教なんて受ける気はねぇぜ?元々殺す気は無かったしよ。」



フィールド内では模擬戦と同じく人は死なない。

しかし最上位神に成り立ての二人は、その情報を知らない可能性が高かった。


つまり命をかけた戦闘だと、意図的に勘違いさせたバイドが明らかに悪い。


するとテラリスお姉様が話し出す。



「にしてもバイド手加減してあげるなんて、やっさしくなったじゃない!昔のあんたなら殺してるでしょ?」


「そうね。手加減に免じて許してもいいですね。あちらの手札も大体理解できた。これで成長曲線もある程度予想できる。」



彼ら2人がこちらに牙を剥く可能性は極めて低い。

しかし、常に何人も敵になる可能性を考慮して策を作っておく。これが父の教えなのだ。



「おいおい待て待て姉貴ら。俺ぁ手加減なんてしてねぇぜ?」


「は?」


「え?じゃ調子悪かった?」



手加減を……していない?

ならば弟は生まれてたかが5億年の神族に負けそうになったの?



「完全に負けてたぜ?姉貴の邪魔がなきゃ殺られたのは俺だろうぜ。」


「バイドが……負ける?あんた最上位神よね?あの地獄の戦争だって生き残った、紛れもない神界屈指の実力者じゃない!」


「神界屈指は流石に言い過ぎですが……あなたが負けるなんてありえるの?鳴神剣聖の弟よ?」



私とバイドの実力には明確に差がある。

しかし掛け離れているというほど、圧倒的な差は無い。


彼が勝てないとなると......私の勝率も決定的なものではなくなってくる。



「最初戦った時ぁ勝てると思ったぜ?けどよ、あいつら殺る内にありえねぇ速度で成長していきやがった。生まれる時代が、んな寝ぼけたぬるい時代じゃなかったら、ありゃ十神柱超えるぜ?」


「そうなると色々見えてくるわねぇ。圧倒的才能、奇跡的な生存劇、巻き込み力に根源共鳴まで……雷華どう思う?」


「間違いなく星の元……いえ理に導かれていますね。何か大きな運命の歯車を動かすピースかもしれません。ヴァラル対抗の重要戦力となる可能性も。となると……」



浮かび上がってくるのはあまりいい可能性ではない。

しかし、もしそうなら彼らへの対応が変わってくる。



「なっるほど〜。もし敵にバレた上、危険因子と判断されちゃったら......ヴァラルに直で狙われる可能性大って訳ね。」


「やべぇぜそりゃ。死祖王とももう接触しちまってる。」


「2人とも冷静に。ヴァラルに関連する運命を与えられているかは、現時点で判断しかねます。しかしその可能性が少しでもあるなら、十神柱にも報告して彼らを庇護する必要が出てくる。」



これまで、ヴァラルに関連する運命を背負った『輝光』が、何人も生まれたのは知っている。

しかし......天上神界が認知するよりも先に、ヴァラルに殺害されてしまっていた。


生まれてすぐの状態なら、どれだけ才能があろうと関係がない。

運命も理も摂理も因果も、流石に赤子をヴァラルに勝利させるのは不可能だ。


それでも父上や初代、管理者などの活躍で滅亡こそ逃れることができた。

だが次はそんな訳にはいかない。父上はもういない。


だからこそ今回は是が非でも『輝光』を完成させなくてはならない。

もしそうなら最大の切り札になりうる。『輝光』はいわばヴァラル特攻なのだ。



「今まで認知する前に殺害されたようなので、世界にどんな影響を及ぼすかは未だ不明……ですがオリジナルがパラレルと、同じ結末になるのは避けないとです。」


「とにかくあたしは十神柱に取り次ぐわよ?バイドは周辺の警戒でもしてなさい。」


「っしゃ。任せやがれ!とりま兄貴にも話通しとくぜ?」



いつもまとまりのない兄弟だが、緊急時には連携が早い。

母に仕込まれた鉄の結束は未だ健在だ。


3代目退位以降、止まっていた運命の歯車が動きだす。

......私は長年の経験からそんな予感がした。




 どうもこんにちわ。G.なぎさです!

 ここまで読んでくださりありがとうございます!


 両親の影響で何人も敵になることを前提で動く、大分異質な家族......

 そして主人公達はヴァラルに対して、かなり有利な理律を背負っています。


 とはいえ......絶対ではないので、死ぬときは普通に死にます。


 もし面白い、続きが気になる!と思った方は

 【応援】や【レビュー】をしてくれると超嬉しいです!!


 更新は明日の『『20時過ぎ』』です!

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