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39話ー➃ 片割れさえ断ち切る純黒





再び目を覚ますとエリーがこちらを覗き込んでくる。



「おにぃ起きた。」


「心配かけたね......」


「んぉ?大丈夫。魔力とか、円滑に流れてた。」



するとルシアの声が聞こえてくる。



「ルーク……大好き。」


「?????」



どういう事だ?周りにこれだけ人が居るのにも関わらず、ルシアは愛情表現をしてきた。

しかも僕に抱きついて来たのだ。


明らかにいつもと違う行動......

そして何より......ルシアは震えている......


彼女から流れ込んでくる恐怖は......

僕が一度死んだ「あの事件」をも凌駕していた......



「ヒュー。ルシアっち大胆〜!」


「おねぇ。可愛い。」



周りは完全にヤジを飛ばしているが……



「ルシア?何かあったでしょ。」


「お願い......しばらくこのまま......」



正直僕からしたら、鍛錬どころではないのだが......

ルシアがそう言うので、何事もないよう振舞うようにした。



「さて、僕の成果は......9%か。悪くはないんだけど.....前二人と比べると凹むなぁ。」


「......おにぃイジワル。おねぇの共有してる癖に......」


「はっは~!ルシア分も含めて230%ってトコかなぁぁ?」


「ムゥ......ズル。」



その後ガリブとベレスも霊薬を摂取したが、特に何事もなく終えることができた。



「力が漲って来るぜ!!今なら何とでも戦えそうだ!」


「さっき負けたルシアっちにも勝てっかも!!」



2人の能力値も25%ほど上がった。

何で僕だけ9%なの?超絶悲しいんですけど......



「無理よ。私は倍以上 上がってるわ。それにその全能感は、一時的に興奮してるだけよ。」


「同感だね。まぁ君達2人が倍になっても、僕らに勝てないんじゃないかなぁ?」



とまぁ......酒をがぶ飲みされている腹いせに、死ぬほど煽ってやった

それはもう殺す気で挑発した。自尊心をボロッぼろにする気で......


しかし......バカには効果などなかった。



「ちっ。ダメか。行けると思ったんだけどよ。」


「いつかルシアっちを昔みたいにボッコボコにしてやるっしょ!また『ねぇね』って呼ばせるわ!」


「ちょ!?そんな呼び方した事ない!そうでしょ?ルーク?」


「……ノーコメント。」



明らかにルシアおかしい......ルシアの口調が崩れている。


その後は跳ね上がった能力を体に馴染ませてた。

今までと大きく感覚が違うので、慣れるまでは全力疾走も難しかったほどだ。


ちなみに各々個人差はあったが、一時間ほどで慣れた。






その日の夜。僕とルシアはいつもの様にダブルベットに横たわる。



「で?ルシア。今日僕に何があったのかな?」


「隠し通すのは無理だよね......」



隠してるつもりだったという事実は衝撃的だ。



「何年一緒に居ると思ってるの?」


「……確かルークと会ったのが3511歳の時だったっけ?」


「話逸らそうとしてるだろ?あからさま過ぎるよ。」


「ぅぅっ」



あからさま過ぎるし……そもそも間違ってる。

僕らが出会えたのは3579歳だ。



「さぁ早く話してよ。」


「分かったわ……」



ルシアは深呼吸をして話し出した。



「あの時......ルーク消えたの。この世から。」


「はい?何の話をしてるの?」



しかしルシアの顔は深刻そうだ。



「私以外誰もルークを覚えてなかった。エリーちゃんさえ......皆最初から居ないものとして扱ってた。おかしい事言ってるのは分かってる!でも……嘘じゃないの......信じて......」


彼女の顔は......見たことないほどの恐怖に埋めてくされていた.......





 どうもこんにちわ。G.なぎさです!

 39話ー➃をここまで読んでくださりありがとうございます!


ルシアの口から語られる衝撃の真実。

そして以外にもルークの霊薬でも強化数値は低く......


次回39話最終回です!是非ご覧ください!


 もし面白い、続きが気になる!と思った方は【応援】や【レビュー】をして くれると超嬉しいです!!


 何かあればお気軽にコメントを!


 更新は明日の『『22時過ぎ』』です!



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