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バツイチ鬼道少女と心臓外科医  作者: かぐつち・マナぱ
バツイチ鬼道少女と心臓外科医 第2章 『創世記戦争』
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第1話 『新しい海の民と竜王』㉝大?小?復活、大司祭クー!(あ、タイトルばれ・・)

@<海の民の言葉の日本語訳(?)は、第1章『創生記』の第4話『最初の術師と海の民』③の後半をご覧下さいませ♪(大した事は書いてないので期待しないで下さい!)

クー<謎の声・・誰クーなんじゃろか?

あ・・・ありのまま、今、起こった事をお話します!


海の民の方々を巻き込んだ、【大司祭クーを食い殺したミコを追放処分に!】、という大勢たいせいは変えようもないのですが・・・


今度は、【ミコを追放するなら自分たちもついて行く!】、という意見が、その状況を更に混迷させる中・・・


私が体験した・・い、いや、体験したというよりは まったくの理解を超えていたのですが・・


(ヒト)まとっていた(へび)が、(へび)だと思ったら、いつの間にか違っていた】


な・・何を言っているのか・・ご理解いただけないかと思いますが・・・ 


当の私も・・何をされたのか・・皆目かいもく、見当がつきませんが・・・


「クー、なにんにゅ・・・めにゅろん・・・みんめんまー!!!!」っと、


『私の頭』から『私じゃない声』で『海の民の言葉』が響いたのです!!!


夢幻ゆめまぼろしなどという不確かなモノでは、断じてございません!


(へび)は、体の造りが違う為、言葉を発することが出来ず・・むろん、海の民の言葉など喋りようもないはずなのに・・言うなれば、自分の口や体が私の意思に関わらず、勝手に喋り、動き出すという、世にも奇妙な物語!?


また、いつぞやのように『黒くうごめくもの』が、知らぬ内に憑りついたのかと思って、怖かったのですよ!?、そんな予想だにしなかったことが起きてしまって・・


『きぇぇぇぇぇあぁぁぁぁぁぁしゃべったぁぁぁぁぁぁぁ!?』


この世の全てを震わせるような絶叫が、私の口からあふれ出たのです!!!???



ざざっ!、ざざっ!、ざざっ!


「「「「みんめんまー!!!みんめんまー!!!」」」」


しかし、そんな私の絶叫など無かったかのように、私の頭上から発せられた言葉を聞いた海の民の方々が、一斉に礼拝の姿勢を取られます!?


まだ心に動揺を抱えながらも、この光景に、どこかで覚えがあると私は感じて・・


(長年の習慣や、信仰心ってモノは、なかなか直ぐに変わることが無いみたいだね・・まあ、二度目の奇跡という事もあるのかな?・・流石に三度目は・・)


私の握っている『漆黒の刀身』である『なぎ』からつぶやきが聞こえてきて・・


『今の聞き覚えのある言葉と声・・奇跡・・二度目・・そんな、まさかっ!?』


そこから導き出される出来事・・それが、海の民の集落で元指導者と対峙した時のことだと思い出します!!!


『いったい何が上にいるのっ!?・・頭の上は・・見えないぃー!?』


慌てて、私の『頭の上でうごめくモノ』の正体を確認しようと、頭を動かしたり、上目使いをしたり、恐る恐る触ってみようかと、自分の手を伸ばしたりした所・・


~うねうね~『りば~すこんばぃーん!!!』~うねうね~


先ほどから、謎の声に呼応して、私のよそおいの一部が動き出していたのですが!?


にゅるりぃ~ん!、『えっ・・?、なっ、なにごと!?』


今度は、謎の掛け声と共に、それらが『頭の上でうごめくモノ』に集合して!?


『・・あんど、ぱいるだ~おふっ!!!』


・・・しゅばっ!!!、『うわぁっ!?』


そして、それらを結合した『何か』が突然、跳躍して私の頭から外れます!?


聞きなれぬ単語に戸惑いながらも、頭上から『うごめくモノ』が離れてくれたので、ようやく自分の目で、その姿を確認できるかと思ったのですが・・


『やっと見える・・って、何、この姿!?、きゃあぁー!?、見ないでー!?』


いつの間にか、私のつるんとしたお腹が丸見えで、おへそが出てます!?、際どい部分だけ隠して、身体を覆ってる箇所が少なすぎますよ!?、まるで裸・・いえ、裸よりも恥ずかしいぃーー!?、私の命と品格が極めて危険(?)な姿を大衆にさらしてしまいます!?


なぜ、人にはおへそがあるの?、などと思考を現実逃避する余裕はありません!、その離れた『何か』が、私のよそおいも一緒に持って行ってしまったのです!?


「「「「「にゅりるん、クー!」」」」」


流石に、それには皆、驚き、どよめいています!?、視線が一か所に集まり・・顔から火が出るほど恥ずかくて、うずくまり・・えっ、私じゃない?、離れた『うごめくモノ』に衆目が集まっています?・・顔を覆った指の隙間から見えるのは・・


・・大きさは、私の手に収まる翡翠ひすい色の玉、親友である『すい』をひと回り大きくしたぐらいでしょうか?・・天球から差し込む、色とりどりのきらめく光を浴びる、特徴のある吸盤の形・・先ほどから連呼される、私が父としたっていた者の名・・・


元の姿に比べて、ずいぶんと小さく可愛らしくなってしまいましたが・・その見覚えのある懐かしい姿・・海の民の方々からあつい信頼を受ける、私の大切な存在・・


『・()()()()()()()()・・なっちゃった・・?』


それが、私の方に振り返って・・・・・


()()()()()()()()、とは流石はミコ様!、面白い冗談を言われますなぁ?、はっはっはっ!・・オリョ?、誰も笑わってないではなイカ?、こりゃまた失敬!?』


()()()()()()()()』が、ほがらかな笑い声を上げて言うのです!?


『ど・・どうして・・私、間違いなく、クーを・・食べちゃった、のよ・・?』


到底、信じられないモノを目の当たりにして、言葉がうまく出ません・・・


審神者さにわであったクーの力を私は、確かに受け継いだはず・・私は元自然の神・・取り込んだモノは、私に存在を移して何も残らない・・食べちゃったモノは、完全に消化吸収しちゃうはず・・(へび)は大司祭クーを食い殺してしまったはずなのに!?


『イカにもタコにも!、ヒトガミ様に仕える大司祭クーですぞ!、いや、正確には、()()()()()()()()()()()()()()()寿()()でございます!・・体は小さくなりましたが、ご覧のとおり、二度目の()()()ですぞ!・・はて、()()()ジャロか?』


そんな私の動揺を打ち消すように、その身からあふれる神々しい気を放ち!?


『ウソ、オオゲサ、マギラワシイはありませぬ!、正真正銘しょうしんしょうめいの皆が知っておるクーですぞ!・・そして、長く生きすぎて、クー自身も忘れておりましたが・』


その手(触腕)で、力強く天と地を指さす姿から目を離す事が出来ない!?



『我が真の名は、()()()()()()()()()()と言うのですじゃあぁー!!!』


おごそかに朗々と答える声をさえぎる事など何人なんびとも許されない!?


『小さくなったクー』が、私の代わりに真の名、『()()()()()()()()()()』を取り戻して、皆の前で叫ぶのです!!!



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ザワ・・・ザワ・・・


『クー様が生きておられたぞ!』・本物?』・俺はミコ様を信じていた!』・小さすぎない?』・奇跡だ!』・小さくてウマそう?』・流石はヒトガミ様!』・また食べられちゃう?』・お父さん生きてた!』・本物じゃ!、神名じゃ!』・あのひと忘れっぴょいにょにょ』・やっと目覚められましたか』・クー様可愛い!』


死んだと思っていたクーが、生きていたという事実に、顕世けんせ幽世かくりよも騒然としています!


『クーが生きてた・・な、なんで?、私はいみなを思い出せないけど、他の記憶は戻ってきたのよ!?、魂を分けていたクーを食べちゃったからなんだよ!?』


夢幻ゆめまぼろしではない、現実のクーが目の前にいる事実に、私の胸の中が喜びで満ちてきますが、それと同時に、理解の範疇はんちゅうを超えた、その奇妙な現象に大混乱中で!?


『ところがどっこいぎっちょんちょん!、話すと長くなりますが・・それでは、説明しよ・『なるほど、蛇に喰われたクーは、本来ならば、そのまま吸収され消滅するはずであったが、クーの体と魂の大きさ故に時間的猶予が必要だった・・しかし、その途中で始祖しその炎に焼かれて、熱変成を起こしてしまったのか』・それを説明するのはクーの役目ですぞ!?、ナナシ様!?』


待ってました!っとばかりに、クーが息巻いて説明しようとする所に・・・


『蛇は炎から逃げるため、身軽になるべく、体内にあった生玉いくたま沖津鏡おきつかがみを吐き出したが、クーはつっかえる程、大き過ぎて、ぐに吐き出す事が出来なかった・・だから、ミコが脱ぎ捨てた、逃げ遅れた蛇はクーと一緒に焼かれてしまったのだ』


それを押しのけて、ナナシ様が淡々と的確な説明を発せられます!


『でも、それなら何故、私は感知できな・『その時、ミコは炎に焼かれて、正に死ぬ一歩前だった・・流石に、その状態で感知する事は出来なかったのだな・・生玉いくたまの自己再生の加護もあり、ミコと同じく、蛇とクーが焼き尽くされる事は無かったという訳だが』・私の疑問もぶった切りなのですよ!?、ナナシ様!?』


そして、私の疑問なんて既に想定済みの様でした!?・・この私の恥ずかしい姿を見ても、ご自分の調子をまったく崩されないナナシ様は素敵ですけどぉ!?


始祖しその炎は魂に影響を与える・・熱とは異種同士を混ぜる性質を持つ・・こうして、双方の魂の性質を引き継ぎつつ、新たな存在へと生まれ変わったのだな』


気付けば、皆、ナナシ様の説明に聞き入っていました・・こんな複雑怪奇な出来事を、そこまで完璧に推測できるって、流石はナナシ様!、凄すぎます!、()()()尊敬します!・・あれ、何か言葉遣い?、思考がおかしい?、そう言えば前も・・


御子みこと蛇は繋がっている・・そこにクーが更に深く混じってしまったんだ、言語や思考にも影響が出るのは当たり前だ・・だから、君がいみなを思い出せないんだ)


また、私の握っている『なぎ』からつぶやきが聞こえてきて・・


(中途半端に戻って来たということだったのね・・ねぇ?、どうして『声』を出さな・(アイツに聞かれるのが嫌なんだよ・・どれだけの効果があるか不明だけど・・前の生玉の雑音も、そうだったのか?、とんだ()()()()()・・くっ、僕にも影響が?・・ともかく大勢たいせいは変わった!、僕はしばらく喋らないからね!)・アイツってナナシ様のこと?・・あっ、ちょっと、なぎ?、なぎー?、もしもーし?)


私となぎが心の声で会話してたのですが・・何か都合が悪くなったのか、なぎ()()()()()()()になってしま・・うーん、私も違和感を覚えて、もぞもぞします・・


『うぬぬー!?、信じられぬ!、偽物では無いのか!?、出来過ぎである!、本物と証明し・』クーさぁまぁ~♪、アナタ~♪、ワタシが来たー♪・・あっ、ああっ!?』むむ?、母親の魂がこっちへ!?・・だ、大暴投であるぅー!?』


びゅーん!、しゅぽん!・・びゅーーーーーん!


それに疑問の声を上げる始祖しそ様をさえぎるように・・幽世かくりよの海から『海のような青色』の光の玉・・『お母さん』の魂が抵抗なく領域の壁を突き抜けて・・恐らく、クーのところに行こうとされたのでしょうが・・何故か、凄いスピードで誤って始祖しそ様目掛けて飛翔して来ます!・・速すぎる!?、始祖しそ様、危ない!?


『イカん、妻よぉ!?、今こそ、新たな力示す時!・・とらんすふぉーむ!』


にゅるるり~ん!、『クーが大きくなった!?』・・ぼすん!、びょ~ん!


小さいサイズのクーが、見る見る内に元の大きさになり、始祖しそ様に激突する寸前で、お母さんの魂を受け止めたのです!・・そして、その衝撃を吸収するように身体が伸びます!?、伸びます!、どんどん伸びます!、ながーいお付き合い!?


私の『影の蛇』のように自在に伸びたり、元の軟体の性質を活用できるようです!


しゅるるるる~ん


『やれやれ、そそっかしいのは死んでも変わらぬのかのう?、我が妻よ?』

『えへへへ・・でも、また変わらず受け止めてくれるクー様・・愛しています♪』

『うぬぅ、そういう所も変わらぬのう・・分かっておる、クーも愛して・・っっ』

『うふふ♪、今日のクー様は素直で・・あれ、泣いて、いりゅんで・・うぅ』


無事、その衝撃を吸収し、ゆっくりと元に戻ったクーが、お母さんの魂を優しく抱き寄せて・・ふたり語り合うのです・・相手に触れ合う為の身体がなくても・・


(時が二人をへだてても・・ふたりの姿が変わっても・・お互いの『想い』は代わらずに、ふたりの中にあるのですね・・その『想い』・・それが『愛』・・・)


もう二度と、互いに再会は叶わぬと思っていたのでしょう・・あの強いクーが、その瞳をうるませ、声を詰まらせて・・それほど、お互いを大切に思ってきた存在・・生前において、ふたりは連理の枝、比翼の鳥であったのでしょう。



・・今思うと、クーと奥さんの関わりを知っていくことで、『好き』であるとか、『愛』というモノが、何であるかを理解していく切っ掛けだったのでしょうね?



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



しゅぼん・・ふわり・・


『夜空に星がまたたくように溶けた心は離れない・・たとえこの手が離れても、二人がそれを忘れぬ限り・・私の好きなヒトガミ様の碑文の一節です』


そのふたりを見守るかのように、幽世かくりよの海から『優しいお日様のような橙色の光の玉』・・『お姉さん』の魂が生玉いくたま沖津鏡おきつかがみともって、こちらに降りてきます。


『私と御子ミコ様は、クー様本人から奥様のお話を聞いたことがあります・・私たち海の民は、互いに生涯を誓う相思相愛の関係を築く種族・・始祖しそ様もご覧の通り、ご夫婦の絆・・疑問の余地なく、本物のクー様に違いありませんわ』


そして、お姉さんが死がふたりをわかつとも、ふたりの愛情は永遠に不滅なのだと、始祖しそ様にさとすように伝えて・・鏡を掲げます。


ぱぁー


『『お母さん!、お父さん!』』『おお、息子たちよ!』『息子ちゃんたち♪』


突然、その鏡が光ると、聖域にいたはずのクーのふたりの息子さんが、こちらに現れます!、そして、迷うことなく、一直線に父と母のところへ嬉しそうに駆け寄って来られて・・こんなことが出来るのは・・


『家族の再会・・これほど喜ばしいことは無い』


()()ナナシ様が気を利かせて、息子さんたちを転移させて下さったようです!、何とお優しい心意気でしょうか!・・でも、その心情以上に気がかりだったのは・・


(ナナシ様が・・笑った!?)


本当に一瞬ですが、かすかにナナシ様の口角が上がったのを見逃しませんでした!


『残念だが、クーの家族全員を一堂に会する事はできない、今、長男は、親友と共に神殿の外で黒いモノたちを抑えているようだ』


直ぐに淡々とした口調に戻られましたが・・私じゃなければ見逃したかも知れませんね?・・ナナシ様も私と同じように温かな心に触れ、感じることで、ご心境に変化が訪れているのでしょうか?・・私が良いと思うものを同じように・・


『うぬぅ、確かに、クー本人に間違いないと言う事であるか・・これでは・・』


そんなクーたち家族の様子を見ておられた始祖しそ様が、渋々とですが本物のクーだと認めて下さって・・この吉兆、逃す訳には参りません!


始祖しそ様、どうか娘ちゃんを助けることをお許しいただけませんか!?、この一連の騒動を収めるには、まず娘ちゃんのけがれをはらわねばならぬのです!、クーたち家族の為にも、海の民の方々の為にも、お願い申し上げます!』


そう始祖しそ様に願い、深々と頭を下げます!


『ふん!、娘を救うことで功罪相償うとでも言うつもりか?、クーが生きているのは、極めてまれな偶然に過ぎぬ!、お前がまた同胞はらからを喰わぬという保証は無い!、その保証が無い限り・』ところがぎっちょん!、新たなクーの力を見せる時が来ましたぞ!・・とらんすふぉーむ!』・またクーの大きさが!?』・あんど、ぱいるだ~お~ん!!』・また私の頭に!?』・そして、こんばぃーん!』・また私のよそいが!?』・また最後まで言わせてもらえないとわぁ!?』


しゅるるる~・・しゅばっ!!!、ぺたりっ!・・にゅるる~ん!


海の民の方々の命に重きを置かれる始祖しそ様の言い分も理解できる・・っと思ったら、またクーが元の小ささに戻った・・と思ったら、また私の頭上に戻った・・っと思ったら、また私のよそおいに戻って・・『スカートのあるワンピース型のスク水』になったのです!?


御子ミコ様、今のお姿は、この様な可愛らしいお姿ですわ♪』


すかさず、お姉さんが鏡で私の姿を見せてくれます・・本当に気の利く、お姉さんです・・私の()()()()()()には、クーの小さく可愛くなった瞳があります。


『あぁ、やっと分かりました!、(ヒト)まとっていた(へび)が、(へび)だと思ったら、いつの間にか違っていたのは、それがクーだったからなのですね!、だから、破邪の権能けんのうに反応しなくなって、私はこのよそおいに、クーの優しさを感じたのね♪』


やっと皆目見当がつき安心しました!、最初から鏡で、自分の姿を確認できていれば、こんなに取り乱しはしかなったものを・・とりあえず、これで恥ずかしい姿からも解放されて、心穏やかに・・


『そーなんす!、これからは常に、ナナシ様と共に、この生まれ変わった大司祭クーが、御子ミコ様の頭上にて目を光らせ、悪い事をされぬか監視いたしましょうぞ!』


と思ったら、クーからそんな提案が!?


『う~、()()()()()()()()()とか離れてくれると言うならば・・監視の必要性も理解できますし・・一緒にいることも、やぶさかではありませんが・・』


・・正直に言うと寂しくなくなるから、嬉しかったのですけど・・


『でも、クー・・私、クーを食べちゃったんだよ?、恐ろしいことなんだよ?、嫌われても仕方ないことをしたんだよ?・・それでも、私のことを・・』


・・この点だけは、明確にしなければなりません・・


『何をおっしゃいますか!、このクーは御子ミコ様の助けが無ければ、もう二度も死んだ身!、元より、この身、この魂を全て捧げると誓っておりまする!・・それに、二度と会えぬと思っておった妻にも、こうして再会できたのですぞ?、感謝こそすれ、恨むなどもってのほかでございまする!』


頭上のクーが小さな触腕を出して、身振り手振りで・・


『そうですよ、御子ミコ様!・・正直、最初はクーの仇!っと思ってましたけど、奇跡の再会ができたのでしゅ!、ありがとうございましゅ!』


同じ高さに来た、お母さんの魂と触れ合って、私に伝えてきてくれるのです・・そこから温かくて優しい気持ちが伝わってくるのです!


『『御子ミコ様、ありがとうございます!』』


そして、ふたりの息子さんたちも怖がらずに、私の()()()()()()()()()に包まれた手を握ってくれるのです!


『・・っっ・・クー、お母さん、息子さんたち・・私の方こそ・・ありが・・とうございます・・』


その思いに私の胸の奥からも、じーんっと温かい気持ちが沸き上がってくるのです!


『皆の者よ!、食物連鎖は世の常!、ナナシ様が言われた通り、ヒトガミ様、御子ミコ様は、優しい気持ちには優しさで返して下さる!、元指導者であるファー・スターの件は、悪意を以って悪意を返されたのじゃ!』


そして、()()()()()()()()()()として()()()を上げるのです!



『しかし、皆には御子ミコ様が優しいヒトガミ様か、何でも食べちゃう蛇の状態か分からぬだろうて・・じゃじゃーん!、こんなん出ましたけど!』


・・が、いきなり、クーがそんなことを言い出して!?


うにゅ~ん・・『ふぇっ!?、私の胸のよそおいが!?』


・・デカデカと私の胸の部分に・・・


ちゃきーん!・・『こ、これはぁー!?』



・・【()()】・・と片仮名でされているのです!?



・・・は、は、恥ずかしいぃーーーーーー!!!???

@<クーの真名は、第1章『創生記』第1話 『漂着』(後編)の後半のナナシとクーの会話、元指導者の名前との対比、第二世代などが伏線だったのです!

ナナシ<流石に誰も気づかぬ、無理な伏線では無いか?

?<元作品の名称とも違っているようだけど?

@<創造主P,Yが版権を怖がったのと、伝承中に変化して行ったという設定で・・

一同<(後書きでも伏線はってるよ・・)


拙い作品ですが読んで頂いて、ありがとうございます。皆様の応援が生きがいです!

ブックマークやコメント、誤字脱字、こうしたらいいよ、これはどうかな?、何でもお待ちしております。(ツッコミも宜しくお願いします!)

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