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バツイチ鬼道少女と心臓外科医  作者: かぐつち・マナぱ
バツイチ鬼道少女と心臓外科医 第ゼロ章 『根源』
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第3話 『一人(いちじん)』

・・・冷たい、まとわりつく水・・・


衣服に染み込み、何か言おうとして開いた口には、声の代わりに、入ってくる水。


頭の上にも、冷たい水があった。



・・・そう、『自分』は溺れているのだ。


どうして、そうなったのか・・・そもそも、『自分』とは何であったのか・・・・


どちらが上で、どちらが下か。 


もまれる波に翻弄ほんろうされ、区別がつかなくなる。


見開いた目の先で、その視界は、ほとんど意味をなさず、がぼっと吐き出された泡がキレイで・・・。


ゆらゆらと揺れる私の身体を重く沈んで、落としていった。


誰もいない。


底は闇。


命の灯が消える。


遥か頭上に差し込む光に手を伸ばしても、もがいた腕は、わずかな抵抗を伴って、音の無い音を立てる。


先に沈んだモノの無数の手が、わたしを灰暗い底へ、底へと引きずり込む。



・・・生きたい、と願い、必死に腕を伸ばし、つかみ取れるものは何も無い・・・


この世界に生まれ出て、また、この世界に還る。


ただ、それだけの現象に全身が抗う。


虚無と昇りゆく泡の中を無抵抗に沈み行く前に、確かに伝えたい想いが、確かに存在するのだ。



・・・しかし、その想いも虚しく、命の火が消える・・・


・・・そこで、「私」の意識は、闇の中に消えていった・・・


拙い作品ですが、読んで頂いて、ありがとうございます。

ブックマークやコメント、誤字脱字、こうしたらいいよ、これはどうかな?、何でもお待ちしております。

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― 新着の感想 ―
この展開がすごいです。 この能力が『駅伝』のラスト1コ前の部分にどう活きてくるのか、楽しみです。
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